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トランザクショニズム

なんでも鑑定団が好きで、昔からよく観ているのですが、とにかく知識がガンガン入ってくるところが好きだったりします。
一旦依頼人の品を見せる→歴史的、考古学的、地政学的、文学的、美術史的などの知識の補足→「改めて依頼品をみてみよう」→なるほどねー!みたいな、あの体験が好きなのかもしれない。騙されやすいのかもしれない笑

持ち主や製作者の人間の悲喜劇も相まって楽しんでいますが、ちょっと気になる時もあります。

もうちょい昔は、「わしのメキキ、なんぼのもんじゃい」みたいな話が多くて、イキった結果大外れ、とか、
当たり外れで楽しんでたキライがあったのですが、

今は、「売ったらいくらになるかな」とか、「高かったら旅行行きたいと思います」とか、換金目線で宝を語る人が多くなったな、という印象を受けています。

元々そういうところも面白く、そういう場合、「旦那は宝物だって言いますけど、わたしにはわからないんで高かったら何か買いたい」という文脈で、フってオトしてる演出でもあります。

物質の歴史的/美術的価値より金銭的な価値のみを見ているような気がして、モノ好きな自分としては、あまり座りの良い気分ではないなと思っています。

そういう、なんか、モノが紡ぐストーリー的な価値観より、等価で取引される、換金されることに価値を見出すあり方を
嗚呼、トランザクショニズムだなと思います。

そんな言葉があるか知らないけど。


p.s.
もはやあの開運、の部分には誰も目がいってない氣がする。

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