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家族になろうよ。

マロンとリズムを飼うようになった当時
私はまだ20代半ばの独身でした。

それでも良き飼い主、良きわんこに育ってもらうためにドックトレーニングにも通ったし
仕事で長時間留守にする時はペットシッターを入れたりできる限りの努力はしてきました。

しかし、私の努力だけではどーにもならないこと…
それは私だけではなく、2頭の娘も愛してくれる方との出会い

【条件】
まず犬好きではないといけない。
しかも中型犬。
(今の時代に中型犬の大きさだと怖がる人も多い傾向にある気がします)
しかも2頭。当時はハイパーな娘2頭でしたしね…
毎日の散歩は1時間+週に数回はディスク等で一緒に遊んでくれる人。
仕事が休みの日は一時間半の散歩にもつき合える人。
車で遊びにいける人。車に乗せても気にしない人。
旅行も犬と一緒にと考えてくれる人。
トレーニングを理解してくれる人。(子育ての価値観が同じな人)
トイレ、食事のお世話、散歩をしてくれる、可愛がってくれる人。
2頭が懐いてくれる人。

犬中心の生活を送る私を理解してくれる人じゃないといけない。
これがなかなか難しいというか、ペットはペットでしょってと思う人もいるわけで…。
犬のために何時に帰宅しなければいけないとか、犬がいるからそれはできないとか…そういう事を理解した上で一緒にいてくれる人との出会いは私の努力だけではどうにもならないところでありました。

結婚ともなれば、私が留守のときは2頭を任せる事になるわけだし。
中型犬2頭が生活できる住環境も必要です。

私の中では2人(2頭)の子持ちという感覚がありました。
その位、私にとっても相手にとっても高いハードルだと。

主人(パパ)は犬を飼っていた経験もあり、私の頑固な性格も知っている、教育ママの躾も理解してくれ、それにつき合ってくれる稀有な人でした。
なによりも2頭がパパを取り合うほど懐いてくれました。
ごく自然な流れで私達は家族になりました。

パパがよく冗談で言っていたのは
「マロンとリズムはママの連れ子だからな」
と言いながらも2頭にメロメロになって振り回されているパパ。
ママが怒ればパパがフォローする。そんな家族になりました。

時は過ぎ、先日マロンが亡くなりました。
火葬後にマロンのお骨を抱き家に帰る途中でパパが言いました。
「マロンはかわいいかったな、でもママの連れ子だからな」
パパはマロンが亡くなった日からずっと泣いていました。
お骨になったマロンをみて静かに泣いていました。
そんなパパがマロンが亡くなってから初めて言った冗談でした。

「連れ子だからこそ、ここまで愛してくれてありがとう」
私はそう返しました。心の底からそう思います。
夫婦になってから飼ったわけではなく、夫婦になる前から存在した2頭はまさしくママの連れ子。
その2頭をごく自然に、とても深く愛してくれました。
そして2頭共に深くパパを愛していました。

パパと家族になって本当に良かった。2頭共とても幸せでした。リズムは今も幸せです。

現在パパは酷いペットロスに陥っています。
マロンはとても幸せだったよ、だから元気をだしてね。
と心の中では思っていても言葉にはしません。
愛した存在がいなくなり簡単に気持ちの整理などできるはずがないですから。

マロンちゃん、パパと家族になれてよかったね。
パパはいつまでもマロンの事を愛しているからね。もちろん、ママもリズムもだよ。

パパ家族になってくれてありがとう。