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N4書房日記 2022 0401-0427

0401

新しい本用のチラシの裏の文言をより平易に、普通の人向けのQ&Aにして書き直す。

これなら誰にでも興味を持ってもらえるだろうと妥協したつもりでも、やはり音楽を聴かない人もいるので難しいかもしれない。




0402

引用と、盗用・模倣・単なるトレースとでは大いに異なるはずだが、表面的には似たようなものと見なされがちである。

このあたりの区別をかなり明解に、分かりやすく書いた本として「小さなチーム、大きな仕事」を挙げたい。

この本はビジネス書だが、それ以外の分野へのアドバイスとしても有益な言葉が多々ある。起業に関する格言を、Zineの製作販売や音楽に当てはめても通じるのでは。買ってから随分と経つが、今でも疲れて何もできない時などによく読み返している。



0403

二時間の講義の内容を手書きで書き起こして、さらにワープロで打ってみると、頭や体にその内容が沁みるように入ってくる。単に読む、単に聴くのとは理解のレベルがずいぶん異なる。



0404

チラシの表の色違い8種類+表のデザイン違い2種類で合計10種類、裏面は2種類で、組み合わせると20種類のチラシができた。

これはなかなか見映えの良いチラシなので、全種類×1枚ずつのセットで「チラシセット」として販売してもいいかもしれない。


30日に発送したという国会図書館の複写サービスの郵便物がまだ届かない。一方、印刷会社から23日に届く予定の印刷物は、明日か明後日に届くかもという通知が来た。



0405

やっと封書が届いた。しかし関西からとはいえ、30日に発送して届くのが今日というのはちょっと遅い気がする。


インタビューをする準備とか、持って行くものの用意とか、新しい本の発送の下準備とか、するべきことを書き出して一つ一つチェックしないと、覚えきれない。



0406

段ボールに入った本がドサッと届いた。色は最初に考えたイメージ通りで、予想以上に綺麗な、すっきりした本になった。前後に遊び紙を入れてみたのだが、それもいい感じになっている。良いというより、ごく自然に整った雰囲気が備わっている。

まず通しナンバーをハンコで押して、この作業が延々とあって、その後で梱包材に包んだりレターパックに入れたりする予定。



0407

二つ折り冊子の原稿は、昨夜ようやく完成した。早速、印刷してみる。とりあえず200部ほど。


出典AからZまでの解説を4月に書いて、5-7月くらいに時間をかけて少しずつ公開したい。毎週土曜日か日曜日にアルファベット一つ、というペースだと5月に開始して10月末でお終いになる。そのくらいのペースがこの本にはちょうど良いかもしれない。



0408

渋谷でエドガー・ライト監督の映画「スパークス・ブラザーズ」を観る。おみやげ用にちょうど良いと考えて、パンフレットを3部買った。


その後でN4書房から出る新刊に関する打ち合わせ。ある程度まで売れるイメージは持てるのだが、その先はどうなるか見当がつかない。
好評であってもなくても、印刷・送付のできる上限が決まっているので、丁寧に、細く長く売るしかない。


増刷する際にはこの表紙にしたいなあ、と心ひそかに考えていた配色の第一候補があって、そこは意見がぴったり一致したので嬉しい。



0409

都内でこういうイベントをしてみよう、という話がパパッとまとまったので、もう少し詰めて計画を立てる。イベントの概要をまとめて、本の販売計画表も作ってみる。

他には紙を買ってきて、二つ折り冊子の印刷、折り作業など。



0410

今日は吉田仁さんにインタビューして、充実した時間を過ごす。「スパークス・ブラザーズ」の話も少々。スパークスの日本公演の前座を務めて、合羽橋へ案内したというサロン・ミュージックの吉田仁さんから裏話を伺うことになるとは……。


こちらは質問するばかりだが、三十年以上も「?」だった件が一瞬で「!!!」になるやりとりが何度もあり、一試合で何本もホームランを放った打者のような気持ちで帰途につく。この内容を世間に、最良の形で送り出したい。


牧村さんからはサイン入りの二つ折り冊子をいただく予定が、「%%%を@したい」というご要望があり、もう少し時間がかかることになった。



0411

ついにミスを一ヶ所だけ発見した。それは入らなくてよい部分に「*」が入っているという間違いで、元の原稿にあったもの(P.142)。販売時にお詫びの文章を入れることにする。

もっと細かいミスを発見したが、これは説明するとかえってややこしいので黙って修正し、とりあえずノーコメントとしておく。


【お詫び】

本文中P.142の「*」は注釈を示す記号で、本来は消すべきところを誤ってそのまま残しております。正しくは“無い”状態ですので、深くお詫び申し上げます。

誤:*

正:(なし)



0412

通しナンバー入りの本のうち、「013」や「042」は、あまり印象が良くないけど別枠で販売しようかな~、などと考えつつ数字のスタンプを押す作業をしていたら、間違って「041」を2つ作ってしまった。とりあえず、「042」がない代わりに「041」が二種類(ギターのハンコが一つのものと二つのもの)あることにした。



0413

Spotifyで「Light Mellow 佐藤奈々子」を聴きながら作業していて「細横丁奇譚」と、続く「ピアニストの恋人」の二曲は、Lampの「泡沫奇譚」に影響を与えたのではないかと感じた。

ところが何と「細横丁奇譚」は 「未発表曲(1978年録音)」とのこと。まさに奇譚としか思えない。「泡沫奇譚」が好きな人には「チャイナ・ドール」や、ラストを飾る「ラグタイム・フォーエヴァー」も推したい。


チラシセットを少し印刷してみて、時間を置いて見てもなかなか良い感じなので販売してみることにする。



0414

通しナンバーの「100」や「111」はちょっと特別感がある。いわば「当たり」っぽい数字のような華やかさがある。そういう数字は、さらに華やかな雰囲気にしてみた。

と言っても数字は人によってそれぞれに特別な意味を持つだろうから、「105」だって105号室に住んでいる人に行けば特別だし、「106」は1月6日生まれの人の所へ行けばおめでたく感じられるだろう。10月6日生まれの人にとっても「当たり」のはず。こじつければ何でも当たりに持ち込めそうだ。



0415

「並」と「上」の販売は後まわしにして「特上」だけを4月下旬-5月初旬まで予約受付、という形にすれば、発送作業をシンプルにできる。と気がついたのでややホッとする。三種類をいっぺんに販売しなければいいのだ。



0416

偶然ながらレコードストアデイの4月23日は、N4書房の新刊の奥付にある発行日と同じと気づく。



0417

仲條正義の「僕とデザイン」を読んでいて、やけに良いことが書いてあるなと思ってよく見たら穂村弘のコメントだった。穂村弘の大ファンという訳でもないのに、こういうことがしばしば起きる。唸るような卓見を目にすると、それはたいてい決まった人の言葉なのだ。音楽も絵画も映画も、芸術や批評にはそういった「格差」どころではない階層がある。


「教えることも学びなんだ」という意見には正しいから署名がない。でも「教えると減る」というのは仲條さんで、これは仲條節というか。



0418

佐藤奈々子の「ファニー・ウォーキン」はアレンジが全て大野雄二だという。これが77年作というと古いのか古びないのか懐古趣味なのか分からなくなってくる。ハリー・ニルソンのデビューから大体10年後と考えるとピッタリな感じがする。



0419

「カメラ・トーク」へのアプローチの方法をひとつ思いついた。当たり前のようでいて、まだ誰も手をつけていないと思うので、ちょっと整理して数日中に取り掛かってみたい。


とりあえずN4書房の新刊「牧村憲一発言集成 1976-2021」【特上】のみ、予約販売を開始する。




0420

今度、古本市にN4書房として出るので名刺を作ってみた。

これまでに出した本のタイトルを書くと、ついその下に「大好評」「絶賛の嵐」と書きたくなる。



0421

今回はミスらしいミスがないとうぬぼれていたが、午前中に【お詫び】を書くべきミスを発見。

これから購入される方は【お詫び】が間に合うが、既に発送してしまった方へはメールでお詫びしなければ……。

先行販売の方、および通し番号の「021」までの人にはお詫びが間に合わなかったので、新装版の販売時以降、無償で交換としました……。



0422

こういう所でチラシを配ってもらえないかなあ、と思っていた所で快く配っていただけそうなので、誠に喜ばしい。頼もしい。


「編者より」を公開する。


0423

今日は午前中は仕事、午後からは近所で一箱古本市をするので出店してみた。来場者にチラシを配布するなど。


やはり遅く少しずつ売るべき。少なくとも3か月から半年くらいの期間を念頭に、チビチビ販売する覚悟がないと、ついつい惰性で早く多く売る方へ意識が流れてしまう。「手早く楽して儲けたい」という意識が心の底にあるからだろう。



0424

インタビューの書き起こし作業をする。大体、15分のインタビューを手書きで書き起こすと一時間くらいかかる。それを清書して、また見直すといつの間にか大幅に時間が過ぎている。



0425

「このような方からご購入いただけるとは!」という驚きは、Zine制作~販売にともなう大きな、秘かな喜びのひとつである。 

 【N4書房格言集「秘かな喜び」より】



0426

特上の他に、上・並・凡・アウトレットというグレードを作るべきかと考え直す。


特上:通しナンバーつきの本+著者サイン入り二つ折り小冊子

上:通しナンバーつきの本+二つ折り小冊子

並:本+二つ折り小冊子

凡:本のみ

アウトレット品=通しナンバーが不吉な数字などの本のみ



0427

ひたすら「上」を梱包したり、数えたりする。



29日まで、BASEの10%割引キャンペーンがあるので、少し早めに【上】の販売を開始する。

*ご購入の際に「クーポン」欄に以下のコードを入れてください。

クーポンコード : enjoy2022gw


*この日記は半月か一ヶ月ペースで更新しています。



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