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#15_【スタディツアー】対馬でインバウンド観光の研究をしてみませんか

今月、学生向けに対馬の紹介をするプレゼンがあり、しばらくこのような機会がなかったため、データの入れ替えに追われておりますf^_^;)。

最近私はする機会がないですが、対馬島内のバスガイドをしていた時期があり、最初の数ヶ月直面した課題は「話のネタが尽きる」ことでした。
移動時間がとにかく長い、しかも往路も復路も必ず通らねばならない区間がある、ということで、暗中模索の日々が続きましたが、こういう時には他の仕事の経験が役に立つもので、なんちゃってで続けているライター仕事のネタが割と使えることに気付き、手持ちの写真も駆使しながら、ひたすらしゃべり倒すことで、どうにか克服しましたf^_^;)。
対馬の場合、ありがたいことに、島外から来た方が相手なら、日常のことをありのまま話すだけで笑いが取れますので、レア力大事です!

その中で、一番お客さんの興味を惹くネタが「2018年から現在までの対馬」です。

【2010年~2021年における対馬への入込客数の推移】
【日本人と外国人の割合の推移】

2018年はどんな年だったかといいますと、対馬に入るインバウンド客数の最高記録を叩き出した年になります。その数41万人!
対馬には国際港が2ヶ所あり(そのことがすでに異常です)、厳原港から約10万人、比田勝港からは約30万人が入りました。全国の港、空港の出入国者数は、法務省の出入国管理統計を見るとお分かりになるかと思いますが、比田勝港の30万人というのは全国で8番目でした。その上は、成田、関空、羽田、福岡、中部セントレア、那覇、新千歳(全て空港)しかありません(゜o゜;;。
つまり、船の港だけですと、博多港すら上回る、ナンバーワンでした。

【2018年のある日の国際ターミナル】

しかし、いいことばかりが続くということはなく、2019年の中頃から日韓関係の悪化により、ぱったりお客さんが来なくなってしまいました。
韓国からのお客様をターゲットにしていたお店では、売上が7割~9割まで落ち込んだという話もあります。9割減って、数字が1ケタ消える話ですから、なかなか壮絶です。
それでも、個人のお客様が少ないながら来ていたわけですが、コロナウイルスの感染拡大でそれも潰えたという経緯です。

【2020年7月撮影の国際ターミナル】

運休から約3年間、コロナの自粛も重なって、水を打ったような静けさが漂っておりましたが、今年2月に比田勝~釜山航路が運航再開になり、現在では乗船定員や運航日の制限も解除されましたので、今後インバウンド客が増えてくることが期待されます。
対馬のことを「釜山からサンダル履きで行ける海外」と表現されることもありますが、高速船で最速1時間10分で渡れますので、福岡や大阪とはまた違った雰囲気が楽しめると思います(^^ )。

【比田勝と釜山を結ぶ船】

国もインバンド客誘致に躍起になっているようですが、コロナ前のオーバーツーリズムについて、どれだけ研究や検証がされたのか分かりませんが、ヒマができたときに調べ物をしてみたものの、なんとなく大都市圏の議論ばかりしか目に付かず、物足りなさを感じたとともに、なんで対馬を調査しにくる人がいないのだろうか、と思うところがありました。
対馬にいますと、社会が小さいので、色々な人たちが対応に追われている様子が容易に見て取れます。

【入国客を待つ観光バス】
【国際免許運転車のステッカーが貼ってあるレンタカー】
【島を縦断するサイクリストへの交通ルールの啓発】
【動物検疫所の広報活動】
【厳原港を出たところにある看板】
【対馬の中心地、厳原にある対馬市交流センター】
【比田勝港国際ターミナルにある掲示物】

対馬という土地は、日本の最前線ということで様々な分野の専門家の方が訪れる場所でもありますし、弊社では、行程のご提案をはじめ、研修や視察、研究者の方向けの支援業務を行っております。
ライター仕事で上対馬の事業者の方に取材する機会が何度かありましたが、数年にわたる大きな困難を目の前にして、それでも何かしなければ始まらないと、地域の他の事業者さんと手を取り合い、様々な試行錯誤を経ながら乗り越えられていますので、お話していますと、様々な経験からにじみ出る、他所では味わえない発見に出会えると思います。

そのような方々にぜひ会いに来ていただきたい、そして交流していただきたいという思いもありますので、対馬でのフィールドワークや研修旅行などをお考えでしたら、弊社ホームページからお気軽にお問い合わせください。

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