落ち込む出来事があった日の帰り道は決まってツービートの曲を聴く。ツービートとはメロコアやパンクで多用されるドラムの高速ビートを指す用語であり、ビートきよしとビートたけしによる漫才コンビとは無関係。

知らない間に出ていた鼻くそをぶら下げながら女の子と喋ってしまった日、買ったばかりのTシャツにラーメンの汁を飛ばしてしまった日、似たような情けない気持ちになった経験は誰にでもあるだろう。 

そんな日はNorthern19のSTAY YOUTH FOREVERを聴こう、dustboxのTry My Luckを聴こう。
あまりの速さとパワーにいつの間にか鼻くそは風に流され飛んでいき、汚れたTシャツは綺麗に乾いているだろう。
そう、些細な悩みというのはツービートの速さにはついてこれないのだ。

私を支えるパンクロックは自分の悩みがいかに些細なことだったかを気づかせてくれるうえに、明日へ向かう足取りをもBPMに合わせて加速させてくれる。
聴いてる時だけはいつだって心は根拠のない自信に溢れていた10代に戻れる。

Northern19 - STAY YOUTH FOREVER