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陰謀論Ⅱ ー ナゼ?頭のいい人も信じてしまうコロナやワクチンめぐる「陰謀論」、発信元は専門知識ある愉快犯…善意で情報拡散も

世界的な新型コロナのパンデミックの状況下、人々の極めてセンシティブで気が滅入るような健康不安の奥底には、社会的に孤立無援に感じられる寄る辺なさ、社会的承認を失うことへの恐れがある。現代の生存競争のジャングルにおいて、病者のカテゴリーに振り分けられていないこと、健康でいることが唯一頼りにできる身分証明書となっている。

自己責任論の流行に象徴される新自由主義的な規範の内実とは、健康に関していえば、

●「健康でいることは個人の義務だが、不健康になることは個人の怠慢だ」

という暗黙のメッセージにある。コロナに罹患して後遺症のために働けなくなった人々は、多かれ少なかれこのような理不尽に直面せざるをえなかった。

ボストン在住の内科医で、現在、日本に帰国して集団接種に従事している大西睦子医師は、「知人の編集者から、ワクチンの危険性を紹介する本を書きませんか?いま出せば、必ず売れる」とオファーされた。大西医師は多数の著書があり、世間から信頼が厚い医師だ。彼女がコロナワクチンの危険性を訴えれば、影響力は大きい。大西医師は、この提案を断ったが、著名な医師の中には、ワクチンの危険性を強調する人もいる

コロナに関する陰謀論・フェイクニュースとしては、

● コロナワクチンを接種すると5GやBluetoothに接続される
● コロナワクチンは秘密結社が世界支配と人類削減を進める手段だ
● ワクチンは殺人兵器
● 打つと5年以内に死ぬ
● ワクチンがヒトDNAを改変する
● コロナは架空のもので、真犯人は『インフルエンザ』や、電子レンジに近い周波数の移動通信システム、携帯電話で使う電波の『5G』
● 接種を受けた人の97%が不妊症になる
● ワクチンを接種してない女性が接種済みの男性との性交渉により不妊症になる

などというトンデモ説が流布されている。

電気通信大の研究チームが7月下旬、1500人を対象に実施したオンラインアンケートで、新型コロナやワクチンに関する下記の六つの陰謀論や、真偽が未確定の情報について聞いた

結果は、493人(32・9%)各設問平均で7・4%の人が「正しいと思う」と答えたそうだ。

1.新型コロナウイルスは某国が人為的につくった生物兵器が流出したものである
  297人(19・8%
2.新型コロナ対策の真の目的は人口削減または監視社会である
   95人( 6・3%
3.ワクチン接種の目的は巨大利権の確保であり、本来は必要ない
   92人( 6・1%
4.新型コロナの蔓延には、大富豪や世界的財閥などが関与している
   87人( 5・8%
5.新型コロナのパンデミックは実は存在せず幻想である
   67人( 4・5%
6.コロナワクチンにはマイクロチップが入っている
   27人( 1・8%

アンケート1は、私も思わずうなずいてしまう。しかし、遺伝子操作の困難さ、人為的ウイルスの拡散が自国に及ぼす影響を考えると、そりゃあ、ないな、と思う。

アンケート2は、インフルエンザの方が人口削減には効果的でわざわざ手間をかけて人口削減目的でわざとこんなことをするか?と思う。監視社会は、個人情報、個人の権利に敏感な人は飛びつくだろうが、施政者にとって効果的な社会を構築可能か?と言われればそれも眉唾だ。

アンケート3は、コロナワクチンに限らず、抗がん剤でも何でも特効薬は巨大利権(会社が潰れるかどうかの巨額投資)なんだし、コロナワクチンが他の特効薬に比べて巨額な利益を生んでいるか?というとそうでもないのだ。

アンケート4は、(おい、だんだん呆れてきたぞ!)大富豪や世界的財閥などが関与して、彼らがどうする?と言えば、ワクチンで儲けるか、株で儲けるくらいなんだろうが、彼ら金持ちは、そういう不確かな投資はしない。

アンケート5は、(おい、ないことになったぞ?!)いま目前にある現実は無視する人もいるってことだ。

アンケート6は、(マイクロチップ?)マイクロチップって、注射針の内径よりも小さいチップ?モデルナで金属片の混入で人が死んだとか死なないとか言ってなかったっけ?チップが入っていたら、死ぬかもしれんだろう?そもそも、注射針の内径よりも小さいチップが製造可能として、駆動電源はどうするのだ?血液中のpHの差でのマイクロ発電とか言い出すかね?

ってことで、フランク・ロイドは卒倒するよ。

ナゼ?頭のいい人も信じてしまうコロナやワクチンめぐる「陰謀論」、発信元は専門知識ある愉快犯…善意で情報拡散も

東京都は13日、新型コロナウイルスの新規感染者が611人報告されたと発表した。700人を下回るのは約2カ月ぶり。ワクチンの2回接種者が人口の50・9%まで増えた効果も出ているとみられるが、さらなる接種率向上が欠かせない。そこに影を落とすのがコロナやワクチンをめぐる「陰謀論」だ。

政府の新型コロナ対策分科会は、ワクチン接種率が60代で90%、40~50代で80%、20~30代で75%まで進めば、マスク着用などの対策をすれば緊急事態宣言など強い措置が不要となる可能性があるとしている。

ワクチンを打ちたくても予約が取れない人や、体質的に接種できない人もいるが、「陰謀論」や間違った情報を信じている人もいるようだ。

電気通信大の石垣陽特任准教授(情報工学)と、同大の横川慎二教授(信頼性工学)らの研究チームが7月下旬、1500人を対象に実施したオンラインアンケートでは、新型コロナやワクチンに関する6つの陰謀論や、真偽が未確定の情報について聞いたところ、493人(32・9%)、各設問平均で7・4%の人が「正しいと思う」と答えたという。

「新型コロナのパンデミックは実は存在せず幻想である」
67人(4・5%)
「ワクチン接種の目的は巨大利権の確保であり、本来は必要ない」
92人(6・1%)
「新型コロナ対策の真の目的は人口削減または監視社会である」
95人(6・3%)
「新型コロナの蔓延には、大富豪や世界的財閥などが関与している」
87人(5・8%)
「コロナワクチンにはマイクロチップが入っている」
27人(1・8%)
「新型コロナウイルスは某国が人為的につくった生物兵器が流出したものである」
297人(19・8%)


職業別では会社員・公務員や無職・定年退職者、アルバイト・パート、主婦・主夫、自営業、役員、士業、医療・福祉関係者、学生などさまざま。年齢別でも20代から80代と幅広かった。

最近はワクチンに関する陰謀論が目立っており、接種率向上の阻害要因になる」と石垣氏は危惧する。調査の過程では、ワクチンに放射性同位体や劇薬が含まれるとの主張や、単なる水を難解な専門用語風にして危険な物質のようにみせる例もあったという。

石垣氏は「発信元はごく一部の専門知識のある人の愉快犯と考えられる。医療従事者や公務員など知的な人や若い人も信じやすく、善意で情報を拡散する傾向にある」と分析する。

陰謀論から抜け出す糸口として石垣氏は「ネットで反対の意見がないか検索してみることが重要だ。友人や家族から、考えが偏りすぎだと指摘されて陰謀論を捨てた例もあるので、周囲に相談するのも一手だ」と提言した。

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フランク・ロイドのエッセイ集


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