見出し画像

ペットが「懐く」ことについて

セキセイインコのそらが私にべったりくっついて離れない。
まだ雛だから甘えたいだけかもしれないけど、離れると鳴いたり着いてきたりとても可愛い。

セキセイインコの雛をお迎えするとき、健康で元気かどうかの他に人懐っこいかどうかを見るように書いてあることが多い。でも私は、とにかく水色でレインボーのセキセイインコと暮らしたかったから、人懐っこさより羽の色を見て、あとは健康で食欲があることを確認してお迎えした。
もし懐かなくても見てるだけで綺麗で可愛いからいいかと思った。

そらは臆病なのか、お迎えした日はずっとプラケースの奥でじっとしていた。様子を見ると口をパクパクさせたり(ストレス?)十分保温しているのに手に乗せるとブルブル震えだしたりしたから、ストレスで衰弱しないようになるべくそっとしておいて、細心の注意を払ってお世話した。

画像2

臆病だけど食欲は旺盛で、手は怖くないことを覚えてもらうために挿し餌を指につけてあげてみたり、抱っこする時は下からすっと持ち上げるようにしたりして(最初は本能的に怖がることを知らずに上から掴んでいた)信頼関係を作る努力をした。

リモートワークでほとんど一日中一緒に過ごし、しょっちゅう話しかけて、そらが鳴けば声を掛け、何かにつけて褒めた。それらが伝わったかどうかわからないけど、今や私にべったりな甘えん坊に育ってしまった。

画像1

これまで生き物を飼育してきて、金魚やジャンガリアンハムスターなどもともと人に懐きにくい生き物を除いて(ハムスターも懐く子はいるらしいけど)愛情もってお世話した生き物で懐かなかった子はいなかったと思う。

昔何度か飼育したセキセイインコの中雛は、程度の差はあれみんなちゃんと懐いたし、文鳥の雛3羽を同時に育てた時もそれぞれ個性は違ったけどみんな懐いて可愛かった。
先日亡くなったチョビは抱っこ嫌いで冬しか膝の上に来ないし甘えてくることも少なかったけど、兄弟のことは威嚇したのに私のことはずっと覚えていてくれた。

「懐く」って人間の価値観を生き物に押し付けている気がするし、自分の思うように甘えてきたりすることが「懐く」ことだと思っている人も多いような気がする。動物だって個性があって感情もあるから、人が好きな子もいれば1人でいるのが好きな子もいるし、飼い主との相性もあると思う。

動物は純粋だから、こちらの愛情に対してちゃんと応えてくれる。懐くとか懐かないとかではなく、その子の個性を受け入れて信頼関係を築くことが大切なのではないかと思う。

よろしければサポートをお願いします。いただいたサポートは保護猫活動をしている団体に寄付させていただきます。