0103

空には今日も返り血が飛び散り
街灯まで頭を垂れて疲弊している

一緒に不幸になってくれそうなあの人を想う
これこそ恋だと歌う
チカチカ消えかかる蛍光灯の光を眺めては
あれこそが希望だと

今日もただ好きな歌だけ歌ってたら
突然世界には私一人しか居ないように思えて
不安のあまり立ち止まる
数歩歩けば全部忘れて
ぽかんと再び歌い出す

そうして何も知らないままで
最後の瞬間を迎える日
全ての謎は謎でなくなって
誰かが答えだけを
そっと、教えてくれるらしい

あの時仲良くしたかった
君があの子を傷つけて
挙句あの子を蹴り殺した
あの子はずっと見ていた
わたしは皆を信じなかった
それでも私を好きだった
私もみんなが好きだった
あとほんの少し長く生きるには
十分すぎるくらいの愛が
いつでもきちんと傍にあったよ

さいごのさいごにそれを知らされ
謝ることすらもう叶わない
泣いて塞ぎ込むおまえの滑稽さ

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