心熱く。

新しいMacBook Airが届いたのになかなか開封出来なかったのは、これまで使っていたMacの状態を引き継がせたくないのと、かといって真っ新では仕事出来ない。そのハザマで揺れてしまったから。エイヤー!と飛び移ると、やはりそこは快適で、嬉しい。

ある日のこと。仕事をしながらピアノが聴きたくなった。

新しいMacになって初めての音楽。音が響いた瞬間、まるで火がついたかのように、たちまち心と身体がブワッと熱くなった。びっくりした。音が、ものすごく、気持ちいい。感覚がカチカチカチっと整っていくのがわかる。

「生き返った!!!!!!!!!!」

世界が喜びや楽しさや美しさに溢れている。生き生きと輝いて感じられる。一体、何が起きたんだろう!と思うくらいの変化。それまで感知していた世界がその音で一息に変わった。

暗闇に光が差し込み世界が色彩に満ちていく
音の響き、振動が、脳細胞を刺激する
その心地よさに歓喜し

「この世界に音楽があって本当によかった!」 心から思った。

ただそれは

心が熱くなっていなかったことの証でもある。「生き返った」そう不意に出た言葉の真実味。自宅で仕事をする時間が長い。すっかりMINIにも会えなくなった。VWビートルへの愛も再燃し始めているが、外に出ないから「遭遇に歓喜する」ことも減った。(なぜだか恋しいのはクルマばかりなのだけど)

嬉々とする。

そんな時間が減っていることに、気づいていなかった。「気づいていなかった」から、音が響いた時、驚いたのです。仕方ないよねとか、言っている間に・・・。

Macのスピーカーの位置が、フロントから両サイドに移動していた。音に抱擁される感じが、この上なく幸せだった。

昨夜は、片付け物をしながらのNHKのドキュメンタリー。コロナ禍のスポーツ・エンタメ業界の大変さ、その一面を知った。サッカー、バドミントン、そしてミュージックエンターテイメント。サカナクションの山口さんが登場されていたけれど、苦悩・苦痛を抱えながら、「もういなくなってもいいかな」とか思った時もあったと言っていたが、それでも試行錯誤しつつ「獣道」を作るように足を踏み出していく姿、そしてその言動に山口さんという人への興味を抱いた。その生き様に。

日中の大雨が嘘のように、美しい夕焼けの東京です。

Macから山口さんたちサカナクションの「忘れられないの」が流れる中、激しい風は「仕方がない」を吹き飛ばし、夕暮れの美しい時の流れ。実家の母と休日の息子に夕景写真を送る。私は自然の織りなす景色を前に、母を想い息子を想っている。Macに向かい言葉を打つ。コロナだろうが、夕焼けは夕焼け、音は音。私は私。

BEAUTIFUL PLANET 心熱く生きる。

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【text by REIKO from Japan】

佐藤礼子 山間地の昔ながらの暮らしが残る環境で高校までを過ごす。高校時代の愛読書は『留学ジャーナル』と『Hi-Fashion』。短大で村田しのぶと出会い、物心両面で彼女と彼女の家族に支えられる。「ここなら合うと思う」と村田が持ってきた会社案内で就職先を決める。そこで宮本ちか子と出会う。彼女はネパールへ。私も結婚・出産を経てフリーランスライターに。その後、人生のサポートになる「タマラ」というエネルギーを知り、その哲学を知り、ライター業と兼務で創始者秘書に。タマラが縁でハワイ島で成田水奈と出会う。その後、宮本ちか子もタマラに参加。そして、約20年ぶりに村田しのぶと再会し、2018年「Beautiful planet」を立ち上げる。




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