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心のベクトル

介護の仕事を始めて、2ヶ月が経ちました。
僕の働く施設は、特別養護老人ホーム。通称「特養」と呼ばれています。
社会福祉法人が運営していて、安く入ることが出来るのが特徴です。

祖母も、こことは別の地元の特養に入れていただいていました。

今、僕の働く特養では、目まぐるしく環境が変化しています。
その変化は、従来型ケアからユニットケアへの施設方針の移行によるものです。

従来型ケアは、日本が戦後復興するなかで病院をモデルに作り上げられた効率を重視したケアです。
大人数の施設利用者を少数の職員でお世話することが出来ます。必然的に、時間単位のスケジュールが組まれ、利用者はそれに沿った形での生活となります。
良く言えば、規則正しい生活です。
もちろん、自由時間もありますが、生活を回すことに主眼を置いているため、どうしても施設側が主体になります。

対して、ユニットケアは、スウェーデンで行われている個人の生活スタイルを尊重したケア方針で、日本では最近徐々に取り入れられるようになってきています。
上手にユニットケアを取り入れている施設は、いずれも利用者やその家族からの評価が高く、この先の介護の世界では、必須条件となると考えられています。

従来型のケア方針から、ユニットケアへと方針を切り替えるにあたり、施設側は大きな方向転換を強いられることになります。
施設の設備を個人用に造り変える必要があるところもあります。

最も重要なところは、職員の意識を変えなければならないという点です。

ここで、人の意識とはどういうものか。
意識とは、心のベクトルです。
心の方向とその思いの重さが合わさった時、初めて意識としての形を持ちます。
その可能性は、無限大で。その輝きはコスモに匹敵します。
意識の先には、壁は存在しません。輝ける未来。希望があるだけです。

ユニットケアの核は、「利用者の思いを尊重する」ということです。

施設存続をかけたユニットケアへの移行では、何れかにひずみが生じ。
歪な形で表面に現れると思います。
誰のため、何のために行動するのか。

僕は、従来型ケアの施設運用でも、そこにがあれば、良いと思うのです。

ユニットケアも従来型ケアも心の方向は違っても、立派なケアだと思います。

入居者の皆様も見てくれています。
高齢の方々は、若い世代が輝く姿(コスモ)にもっとも活力を得られていると思います。
その理由は、それぞれと思います。
その輝きを、若い頃の自身に重ねられておられるのか。
力が伝播し、活力となるのか。
自身の築いた道の確かさを感じられるのか。

もしも、施設存続をかけたケア方針の切り替えだとすれば、それは施設本意の行動であると思います。
一貫性のない思いに、中で働く職員は取り残されてしまうと思うのです。
出来上がるのは、形ばかりの愛の無い施設。
職員は、出入りを繰り返し。入れ替わる職員に、利用者は困惑し。

ユニットケアに取り組むのであれば、誰のため。具体的に、どの入居者様を見て。動こうと感じたのかを整理する必要があると思います。

僕は笑顔のある楽しい職場が一番と思います。
従来型ケアの考えにもがあると思います。

読んでいただきありがとうございます😊

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【写真】大人のブランコ(電話中)



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