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押入れに隠れているギャルと乾杯

こんにちは。
あるいはこんばんは。
べべと言います。

画像は、今回お話しする、DIORさんでのお買物で手渡された、小さなショッパーの内側に潜んだミツバチさんです。

先日、DIORさんで指輪を買いました。
一生縁がないと思っていたブランドです。
数ヶ月前の私が聞いたら「何言ってんだオメー嘘乙」ってなっていたところでしょう。

というわけで今回は、改めて、DIORさんでのお買物について、言い訳、いやいきさつを書いてみようと思います。



発端


そもそも、私がDIORさんを気にして見るようになったのは、
昨年11月に受けた、あすみさんとの占星術×ファッションお話会がきっかけです。

あすみさんのこのお話会は、
私のホロスコープ(出生図)を見て、
近いホロスコープのデザイナーさんのいるブランドをいくつか紹介して頂けるものでした。
(もちろんそれだけではないお話し会なのですが)

そのピックアップされていた、いくつかのブランドの中の1つが、DIORさんでした。

めちゃくちゃ意外でした。

DIORさんって、見るからにキラキラしてて、レディディオールのバッグを見てるだけで尻込みしちゃう。
そんな感覚です。

なんなら、一生縁がなさそう…くらいまで思っていました。

だって、ブランドのコンセプト、「女性のエレガンスを追求する」ですよ?

エレガンスとは程遠い道を歩いてきた自覚があります。
ガサツだし、言葉使いも汚いし。(だからnoteの文章では敬語を使うようにしています)
いわゆる「モテ」の王道を行っているようなイメージそのもののDIORさんとは、
どこまで行っても交わりそうになかったのです。
「レディ」とか、ちょっと意味がわからない。


押入れの中にいるギャル


そんな私ですが、あすみさんにホロスコープを見てもらったところ、
愛や美を司る心の中のギャルである金星さんも、
欲求を満たすエネルギーである心の中のギャル男・火星さんも、
揃って魚座の12ハウスにいらっしゃる、ということでした。
12ハウスがどういう場所かというと、押入れなんだそうです。なんでも入れちゃう四次元ポケット的な。
あるのは間違いない。けど、見えない。

私の中のギャルもギャル男も、押し入れにいるらしいのです。

なるほど、と私はこの話を聞いて、めっちゃ納得しました。

金星さんが司る愛や美。
ずっとよくわからないままです。

火星さんが司る欲求を満たすエネルギー。
そもそも欲求がよくわからないままです。
(目標とかなりたい姿とか決めるの苦手)

おまえらそろって押し入れに居るんかい。
そこってさ、確実にあるけど、普段見えないよね。
必要なものを取り出そう、と意識的に開けないと見えない場所だよね。

DIORの創始者であるクリスチャン・ディオールさんも、
現在のデザイナーのマリア・グラツィア・キウリさんも、
私と同じ2月生まれの水瓶座。
そして、金星(ギャル)も私と同じ魚座だそうです。(火星(ギャル男)は山羊座とのこと)

こうした共通点を見つけると、ちょっと警戒が薄れたりしますよね。
私は、少しずつ、コレクションやお化粧品を見るようになりました。

ちょっとずつ、私の中のギャルに、押入れの外からお伺いをかけているような。
そんな感覚でした。
(ギャル男くんには、ちょっと興味がないかもね、ごめんね)

正直、ちょっと抵抗はありました。
だって、もう、華やかすぎて。キラキラすぎて。
金という金が光っているんだもの。

でも、きっとどこかに共感できる部分があるはず、とアンテナだけは立て続けました。

「ラグジュアリーブランドを選択肢から排除しない」は、今年のテーマでもありましたので、
私とホロスコープの似てる2人が関わるこのブランドに、何か突破口がないかなと、期待していた部分もありました。


自分の似合うを追求する=?


そしてこの頃、私はスギサキさんでカラーレッスンを受け、徹底的に「似合う色」、つまり「自分をきれいに見せる色」について叩き込まれます。
「自分をきれいに見せる」って、今までだったら「私にはおこがましすぎる」って思っていたと思います。
でも、それが思いの外、楽しい。

全然意図していませんでしたが、これも、押入れのギャルを刺激していたのかもしれません。

そして、色が面白くなってくると、今度は「どう効かせればよりキレイに見えるか」が気になり出します。

つまり、メイクの方に興味を持ちました。

メイクは、自分のイエベ秋肌の特性がダイレクトに出ます。
ですが、私のメイクは20代から変わっていないもの。
正解なんかわからないまま、レベル40を超えてしまった私は、素直にプロの手を借りることにしました。

そうして、かいまりさんのメイクレッスンを受けました。

メイクレッスンで的確な色の効かせ方を教えてもらうと、
いよいよメイクが楽しくなってきました。
特にアイメイクは、自分が奥二重で、まぶたに塗っても、目を開けば隠れてしまうので、今まで1番適当にしていたところ。
それが、使っているお化粧品は同じなのに、ツールや塗り方を変えるだけで、自分でも驚くほどに雰囲気が変わって見えて、

「自分…こんな伸び代を隠してたんだねぇ…」

と、よりメイクを楽しめるようになりました。
これも、結果的に、押入れの中のギャルをツンツンしたようなことになったかもしれません。

お話し会後、どうやって押入れのギャルを外に引っ張り出そうか?と思っていたのですが、
一連の自分の「似合う」=「よりきれいに見せる」を意識してきた活動が、
押入れの中のギャルを刺激し続けていたのかもしれません。


本日はお日柄も良く


その指輪との出会いは突然でした。

お話し会で教えてもらったブランドを一緒に回ってもらえないか?という厚かましいお願いをした私でしたが、asさんは快諾してくれました。

24年の春夏コレクションが百貨店の売り場を騒がせているこの3月上旬に、
asさんとの試着旅を敢行することが出来ました。
(本当は、ウェスティンホテルの苺とピスタチオのアフタヌーンティーが本題だったというのは内緒です。とっても美味しかったです🍓)

春物を求める女性たちでごった返した新宿伊勢丹。
教えてもらったブランドを順に回り、
パタリーさんの催事に顔を出し、
そしていざ、DIORさんへ向かいました。

土曜日だったので、入店待ちの列が出来ており、私達はキラキラしたカップルのすぐ後ろに並びました。
(分かる〜こういう子達のためのブランドよね〜)と心のなかで思いながら、
せっかくなので、24SSのコレクションをおさらいしていました。

事前にチェックしたところでは、正直ピンと来ていませんでした。
(私は真面目なので、試着するには予習が必要でしょ、と思い、ホームページはチェックしていました)

でも、順番待ちをしながらスマホを眺めていると、あまりDIORさんらしくない、黒と少しくすんだゴールドの指輪が目に止まりました。

「これなら…見てみたいかも…」

もしかしたら、そこで押入れのふすまがちょっぴり開いて、好奇心をくすぐられたギャルが、隙間から外を伺っていたのかもしれません。

入店の順番が回ってきて、スマホの画面を見せて、この指輪が見たいです、とオーダー。
手だけのマネキン(これなんて言うの?)に、同じシリーズのブレスレットと、その指輪が、装着されていました。

それを見て、「なんだこりゃ?!」とガッと心臓を掴まれました。
きっと押入れのギャルもびっくりしたでしょう。
こんな面白デザインがDIORにあるなんて!!

どうやら、24年SSのリゾートコレクションの中のひとつのようで、とぼけた顔の太陽と目が合います。

私はすっかり動揺してしまいまして、写真を撮ることを失念していました。
asさんが、「写真撮っても良いですか?」と、店員さんに聞いてくれるまでは。
冷静な誰かと試着に行けるっていうのは本当に有り難いことで、画面越しに見たその指輪は、変に主張しすぎることなく、小指に収まっていました。

敢えての艶消しのゴールドかよ!
ってか黒!!なんだこの太陽?!え?!こっちは月?!
どういうことだよ?!宇宙か!?

押入れの中のギャルが叫んだ気がしました。

その後、一通り店内を見て、
やはりこの24年SSのリゾートコレクションにいる太陽と月のモチーフがめちゃくちゃ気になりました。
私が興味を持って学んでいるタロットのモチーフにも通じますし…
しかもシャツやスカーフなどに展開されたそのモチーフは、太陽に顔がついているのですが、その顔が一つ一つ、違うのです。
微妙に視線を逸らしている太陽もいれば、めっちゃ目が合う太陽もいて、
「面白くなってきたじゃない…」
と、キ●トリの天●祐希みたいな心持ちで、ひとまずお店を出ました。
(この時点でショップカードをもらい忘れるという痛恨のミス)

その後の顛末は、X(Twitter)にも上げた通り。

一度お茶と言う名のブレイクタイムを挟み、試着写真を眺め、ホームページでお値段を確認し、頭を抱えて、頭を抱えて、頭を抱えました。(いつもみたいにケタが違ったら諦めたのに…!!)

でも待てよ、と頭の何処か冷静な自分が、今年の予算編成を書いた紙を壁に張り出し、プレゼンしてきます。

「いま、ここに結構な予算を振ってる「ローファー」があるね?でも、最近、ローファーじゃなくていいな、と思ってない?ほしいのは?そう、「ブーツでもサンダルでもない季節に気軽に履けてガシガシ歩ける靴」だよね。…スニーカーが良いんじゃ?って思い始めているよね?」
「スニーカーになったとしたら?だいぶ予算感変わってくるよね?その残りをさ?ね?」
あー…はい、分かってます。
親子丼?いらないです。(キン●リが出てきたせいで刑事ドラマに引っ張られてる)

でも最終的な決め手になったのは、
「私がDIOR買うっていうのが、まずすごく面白いし、さらにその中でもめっちゃ異色の指輪を買うっていうのが最高に私らしいじゃん?!」
って、押入れのギャルが叫んだからです。
そしてそれを私が確かに聞き届けたからです。

太陽☀と月🌕のモチーフ、それが真っ黒い●の中に配置されてて、
「宇宙(コスモ)…!!」
と、中2心をくすぐられますし、
着用した時のフォルムが地球🌏すぎる…!!!

その日見た、色んな宝石のついたキラキラのどのジュエリーよりも、その指輪が、1番、欲しいものでした。

もう一度お店に戻って、試着させてもらって、
ショーピースなので、そもそもの個数が少ないことや、
「来週来てもない可能性もありますよね…」なんて会話を挟んだ後。

「買います」

と、静かに私が言った途端、
隣で見守ってくれていたasさんの大きなおめめがまぁるく見開かれ、
驚きの感情の後、満面の笑みになるのを、
「花がほころぶようだなぁ」
と、どこか他人事のように思って、
「こんなことに付き合わせてしまってごめん!!ありがとう!!」
と、全力でasさんに謝罪と御礼を繰り出していたのでした。


押入れのギャルと乾杯


今思うと、自問自答ファッションに出会って以降、
これまでに買い物してきたお洋服は、
この押入れの中にいるギャルが、ふすまを開けた隙間から、
「ちょっと!!それ!!すごく良いじゃない?!」
って、素直な気持ちを吐露してくれてきたおかげで、素敵なお洋服との出会いに繋がっているのかなと、この記事を書いている間に思い至りました。

私の中にいるギャルは、結構シャイで、普段は押し入れでスン…としています。
でも自分の好きなものには正直なので、どうしようもなくなると、そっとふすまを開けて、「ねぇちょっと!!」と、声をかけてくる感じなんでしょう。
可愛いですね。

今はひとまず、無理やり引っ張り出すことはせずに、このギャルと、多分一緒にいるであろうギャル男くん(多分この子はもっとシャイ)と、押入れのふすまの隙間から出てきたグラスにカチン、と合わせて、一献頂きたいと思います。

乾杯!
良かったね!!
これからも、よろしくね!!


可愛い最高優勝👑☀🌕🌏


おまけ


こちらの記事で、現デザイナーのマリアさんが、
「私は変化を好むの。いつもはとても真面目なの、慎重すぎるくらいにね。でも、ほんの少しだけ変わりたかったの。」
と言っていて、
すげーーーー分かる!!と共感してしまいました。
だからこそ、真面目なマリアさんが出したほんの少しの変わった部分、遊び心を、これからも丁寧に探していきたいな、と思いました☺️
真面目にやっといて、ちょっとだけ、大勢に影響ないとこでふざけたいのよ…私…ふふふ(笑)


おまけのおまけ

私の中のギャルは押し入れに居るので、
今までその声をあまり聞けていなかったかもしれません。
でも、ひとたび素敵なお洋服やアクセサリーや靴に出会うと、突然ドンドコドンドコと押し入れでお祭りを始めてしまうようなのです。
それを、今まではあまり意識できていませんでした。
そのドンドコは、雷が落ちたと言われたり、鼓動が止まらずよくわからない汗が止まらない、と言われたりしていたようです。

自問自答ファッションに、心の中のYAZAWAの話があります。
(記事を探しましたが見つかりませんでした。心の中に自分ではない誰かを住まわせて、「君は良いって思うんだ?でもコンセプトの人はどうかな?」と自分自身を俯瞰して見るような、そんな感じの話です)

今まで、あまりこの心の中の誰かの声が聞こえたことはありませんでした。
というより、自分の心の中に別の誰かを住まわせる、ということが出来ないでいました。

私の場合、この架空の押入れの中にいるギャルが、このYAZAWAになるかもな…?と、今回のnoteをまとめていて、思いました。

現状のコンセプト「余裕があって本質的でロマンチストで自然体なクリエイター兼好きなことに正直なセレクトショップオーナー」は、長すぎて覚えられないので、
最近はもっと簡易的な「カッコよくて可笑しれぇ中年の女」がしゃしゃり出てくることが多く、多分、これを格好良くもう少し具体的に言うと、コンセプトになりそうだな〜という感覚を持っています。

なので今後は、「これはカッコよくて可笑しれぇ」と思うかい?と、この押入れの中のギャルにお伺いを立てるようにお買い物が出来たら良いなぁと考えています。

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