イトカズ

もう若くはないわ、だって昭和女だもの。 大阪の中心で執筆、演劇、音声配信やってます。思…

イトカズ

もう若くはないわ、だって昭和女だもの。 大阪の中心で執筆、演劇、音声配信やってます。思い出さないけど忘れない日々の記録。stand.fm(スタエフ)→ https://stand.fm/channels/6530c802bcd1491cab3616f3

マガジン

  • 不水溶性な日常

    少しのこと、たくさんのこと、いっぱい考えたこと…についてのエッセイ。 あんなことやこんなことを誰かと共有できたらいいなと思っています。

  • うすのろ日記

    うすのろな毎日を綴った日記。ほぼ毎日更新しています。立ち食い蕎麦を食べるようにいつも通り、普通に平凡に日々生きていきたい気持ちの日記。

  • 酒好き主婦のときどきホテル生活

    時々、お酒をとグラスを持ってホテルにこもり、ひとりで飲んでじっくり思ったことを語ります。大したことは言ってませんがこれはかなり楽しい私の趣味です。

  • 映画で知り、本で生き、舞台で弾ける。

    映画、本、観劇の記録です。 この3本の柱でわたしは成り立っています。

  • stand.fm

    stand.fmで過去に放送したものを集めてあります。 お時間のある時にここからでも、stannd.fmからもで聴いてみて下さい。

最近の記事

  • 固定された記事

毒気とロマンティシズム (自己紹介に代えて)

それはコロナ真っ只中の春の日の昼下がり、ソファに寝転がって眠るわけでもなくぼんやり外を見ていた時だった。ニュースから流れる醜悪なセリフとは裏腹に空は爽やかに晴れていた。 「何かしよう...」 「そうだ何か書こう」 昔から書くことでモヤモヤした何かを払拭してきた経験がある。 書くことにした。 自己紹介するほど特別なキャリアも地位も何もない。 お知らせできるのは大阪のど真ん中で夫と一匹の猫との暮らしを営む昭和生まれの主婦という肩書きだけだ。 若い頃は海外生活が多かった。そのせ

    • 【essay】 花という名の猫のこと

      運命的な出会いというのは、本人が思っているほどドラマチックなことではなく、聞かされる方はどこか胡散臭さを感じることも多いのだが、運命的な出会いというのはこの世に本当に存在するものなのだろうか? それは人と人だけではなく、人と動物、人と物などでもいいのだが、この人に会うために私は生まれてきたとか、ドラマや映画や小説などで星の数ほど描かれてきている。果たしてそれは本当に運命だったのか、単なる偶然の重なりなのか、それは立証する方法がないから何とも言えない。 私と花の場合もそのどちら

      • No! を飲み込んでいる。

        2024.4.24 (水) question mark 「はて?」というのが口癖になっている。 現在放送中のNHK朝の連続ドラマ『虎に翼』の主人公である猪爪ともこの口癖である。 そのともこが言う「はて?」は「なてな?」の縮小版だが、響きというか、言い得て妙というか、ちょっと真似して言っているうちに私の口癖にもなってしまった。 朝ドラを見ている人にはおわかりかと思うが、生活の中で疑問が湧いた時にともこは「はて?」と言う。 それは単なる疑問ではない。 例えば「この花の名前はなん

        • 酒好き主婦のときどきホテル生活Vol.18

          vol.18 出だしからつまずく...それは私のせいではないのだけれど 春をすっ飛ばして、厚かましくもやってきた夏のような4月中旬。 長袖のブラウスの下にはうっすらと汗なとかいておりました。 [ HOTEL VISCHIO OSAKA(ホテルヴィスキオ 大阪)] ヴィスキオとはイタリア語で『宿り木』だそうです。なんだか洒落ているのか、気障なのかわからないネーミングだ。いつもこのホテルの前は通っているし、1階にあるカフェには時々お邪魔しているのだけど、中に入ったのも泊まっ

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        毒気とロマンティシズム (自己紹介に代えて)

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        • 不水溶性な日常
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          620本
        • 酒好き主婦のときどきホテル生活
          18本
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          72本
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        • noteは小説より奇なり
          51本

        記事

          茶柱の立つところ ・ 小林聡美

          【読書感想文】 茶柱の立つところ 何かの女性雑誌を立ち読みしていたら、小林聡美さんが新刊を出されたという記事を見かけた。 それは日々のことを綴ったエッセイだと知った私は、その足で雑誌コーナーから新刊書コーナーに移動してこの本を買った。 私は小林聡美さんの佇まいというか、持ってらっしゃる雰囲気というか、どこがどうという理由ははっきり答えられないのだけど、とても好きなタイプの女性だ。 以前(2021年1月20日)に『誰もが小林聡美になりたがる』というエッセイをこのnoteに書い

          茶柱の立つところ ・ 小林聡美

          【stand.fm】 Festina Lente!

          2024.4.19(金)放送分より一部抜粋 … … まずね、愛媛、高知地震で被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。 大阪も少し揺れがあって南海トラフかと思いましたがどうやら違っていたようで、でも余震などまだあるかもしれません。どうかお気を付けくださいませ。 私の配信も今回で100回目となりました。 100回というのがどういうことなのかというといまいちよく分かりませんが、もう最初の頃は何を話していたのか、皆目見当もつかないくらい昔のような気がしています。 でもよく考

          【stand.fm】 Festina Lente!

          【stand.fm】 私のささやかな思い込み

          2024.4.17(水)放送分より一部抜粋 … … お酒ももちろんたくさん仕入れてきました。 私がよくスタエフで聞かせていただいている『旅とビールと…』の真似っこをしてクラフトビールなんかも買ってきました。 お酒だけはトラブルなく思う存分楽しみたいと思います。 さてさてなんですが、今日は眼科の2ヶ月に1度の定期検診の日でホテルから検診に行ってきたんです。 視力検査とか眼圧とか私の持病でもあるドライアイの検査とか毎回するんですけれども、最初に視力検査をするんですね。 それで視

          【stand.fm】 私のささやかな思い込み

          したたかさの因数分解

          2024.4.15(月) factorization スッキリしない朝である。 モヤっとした空気と、モヤっとした気温と、モヤっとした私の体調。 モヤっと3連発に加えて、朝9時から来るはずだった消防点検の点検員が大幅に遅れて9時50分にやってきた。 これでモヤっとがひとつ増えてモヤっと4連発だ。 「遅れてすいません」の一言もない。 「あまりに遅いから、私が時間間違えているのかと思いました」と、 私はモヤって気持ちを抑えに抑えてサラッと言った。 相手は素知らぬ顔をして作業を始め

          したたかさの因数分解

          【stand.fm】今日の疲れは明日の余毒

          2024.4.14放送分一部抜粋 … …でも大好きなハナミズキの花が咲き始めました。 マンションの庭にも白とピンクのハナミズキの木があって、先日からね、白い方が先に花を付き始めました。 毎日出かけるときにチラッと見て楽しんでいます。 それと、昨日ユニクロの花屋でマドリカリヤシングルペグモ、なんか覚えるのに3年ほどかかりそうな名前の花があったので、それをたくさん買ってきて部屋のあちこちに飾りました。 もう一回言いますね、マドリカリヤシングルペグモ。 名前は複雑ですけど、多分皆

          【stand.fm】今日の疲れは明日の余毒

          本は、私の生活道具。 お茶碗やお箸と同じように、 生活の中に当たり前に存在する。 そして文字は... お茶碗に入ったごはんのようなもの。

          本は、私の生活道具。 お茶碗やお箸と同じように、 生活の中に当たり前に存在する。 そして文字は... お茶碗に入ったごはんのようなもの。

          みわたせば 柳桜をこきまぜて 都ぞ春の錦なりける

          2024.4.10(水) the height of spring 朝から夫の機嫌が悪い。 原因はわからない。 人間は不機嫌になる原因として、第三者が関与している場合と、自分自身の不甲斐なさで不機嫌になる場合とのふた通りある。 第三者が関与している場合は原因がはっきりしているのだが、厄介なのは、そんな相手はいなくて自分の中に原因があった場合だ。 例えば、椅子の角などで足の小指をぶつけて、ものすごく痛い時に「痛い」という感情だけではなく「あぁ、もう。誰だよ、こんなところに椅子

          みわたせば 柳桜をこきまぜて 都ぞ春の錦なりける

          【stand.fm】エコーチェンバーの罠に陥ってませんか?

          2024.4.8放送分より一部抜粋 さてさて、今日のお話は、先日何気なくテレビの情報番組の特集を見ていてエコーチェンバーという言葉を知りました。 ネット社会、SNS社会ならではの言葉なんですが、エコーチェンバーのエコーというのは皆さんもご存知の通り反響ですね。 歌を歌うときなどに使うあのエコーです。 チェンバーというのは特定の目的に使う部屋のことで例えば寝室だったり会議室だったりの意味です。 簡単にエコーチェンバーの意味を説明すると、同じ意見ばかりの人とつながっていると自分

          【stand.fm】エコーチェンバーの罠に陥ってませんか?

          そろ〜り居座る、冬の残り香

          2024.4.4 (木曜日) late winter 今朝も4時半起きである。 理由は言わずもがな… いつもはベッドの中で本を読んで時間をやり過ごすのだが、今朝は起き上がって、アレクサが勧める「朝の音楽」を聴きながらパソコンで書き物をしていた。 足元がひゃ〜としてきた。徐々に膝の方にそのひゃ〜が上がってくる。 春だ、暖かい、異常気象などと言っても、やはりまだ微かな冬の残り香というものがあるのだなと思った。これが完全になくなるのは何月何日だろう。 毎日検証してみようかと思う。

          そろ〜り居座る、冬の残り香

          【essay】永遠を求めない、スープの話

          あれは、2024年があけてまだ1週間も経たない時だった。 宅配便で身に覚えのない荷物が届けられて、中身を確認してみると 『おめでとうございます。当選したました』という印刷された挨拶文とともにスープメーカーが入っていた。 その挨拶文を読んでみると、私は半年くらい前に、よく覚えていないが雑誌のプレゼントキャンペーンに応募していたらしく、それの3等が当たったらしい。それがスープメーカーだった。 さて1等は何だったのか気になるところだが、そのスープメーカーは、あれから数ヶ月、箱に入れ

          【essay】永遠を求めない、スープの話

          よるべないというか、たよりないというか、

          2024.4.1 (月曜日) It's April 4時半に猫に起こされてから、二度寝できずに本を読んでいた。 そのおかげでずっと滞っていた本をやっと読み終えることができた。 ふと気がつくといつの間にか6時を回っていて、カーテンからは太陽の光が透けて見えていた。 暑い夜だった...などと言えばまるで夏のような日記になるが、夜中に何度か毛布を蹴飛ばして足を丸出しにして寝ていたような気がする。 大多数の人が、「暖かくなって気持ちいい」という感想をブログなどに書いてらっしゃるが、

          よるべないというか、たよりないというか、

          【essay】 27歳という数字の曲がり角

          私はもうとっくに27歳の時期は過ぎてしまった。 過ぎてしまったから、今からあれこれ考えてもしょうがないのであるが、 講談社から出版されている『わたしたちが27歳だったころ』という本を読んでいると、自分が27歳だったころのことをどうしても思い出してしまう。 『25歳はお肌の曲がり角』という化粧品メーカーのコピーが世の中の25歳前後の女性たちをヒヤヒヤさせていた時期があったり、『29歳のクリスマス』というドラマを「うん、うん、わかるわ〜」と頷きながら女性たちはテレビ画面を見つめた

          【essay】 27歳という数字の曲がり角