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酒好き主婦のときどきホテル生活 vol.9

vol.9 一泊をしみじみと味わう

春のような生温かさ漂う1月中旬
[HOTEL INTERGATE OSAKA UMEDA]

今回の逃避先

このホテルは2回目。
歩いて10分ほどのところにあるご近所さん。
そのわりには大袈裟にキャリケースをゴトゴト引いて行く。
14時半チェックイン。

ここのロビーは好き、こんな部屋に住みたい

規定ではチェックインは15時からだけど受け付けてくれた。
もっと混んでいるかと思っていたけどなんか空いてた。
団体さんがいないからなのかな、一人旅が多いのかもしれない。
空いてるのは大歓迎。嬉しい。

ソファは嬉しい

前回より少し広い部屋にしたら、ソファがあった。作業しやすそう。でも酔っ払ってここで寝てしまいそうだなと一抹の不安がよぎる。
モダンな部屋。ここには写ってないけど(あっちょっと写ってる。右上の方)白い壁に直に大阪にちなんだアートが描かれていた。

このホテルはラウンジでワイン系がフリーで飲めるので、今回持参したお酒はビール4缶のみ。
グラスはもちろん持参。

子供騙しみたいな数…


さて、荷物を置いて早速ラウンジ活動開始。

まだお酒じゃないよ

フリーフード、フリードリンクだけどコーヒーはちゃんと一杯ずつ抽出して下さる。普段はコーヒーは飲まないのだけど飲んでみる。
オレオも普段食べないけど、こういうところに来ると食べる(貧乏性なのかなぁ)
若い女子がお菓子を山盛りお皿に盛ってる。それを食べるのかと思いきや、持参したビニール袋に入れてる。お代わりしてまた袋に…
持って帰るつもりらしい。
私の知ったことではないが、なんだかね...ちょと寂しい風景。
コーヒーを飲みながら、今晩は何を食べに行こうかと考えてるんだよね、お酒の美味しいところか、お料理が美味しいところか、両方となるとなかなか見つからないんだ。焼き鳥とか食べたいな、蕎麦もいいな。洋食はちょっと今日は気分じゃいから…食べ物のことを考えてる時は幸せだわ。

そういえば、1月ももう中旬。誰もが言う言葉だけど時間が経つのが早い。
『1月は行く、2月は逃げる、3月は去る』だっけ?
3月まではあっという間に過ぎるなぁ。
お正月はもう過ぎたけど、お正月になると思い出す男が いるんだけど、今年はお正月じゃなくて今思い出したよ。さっきホテル内でその人に似た人を見て突然思い出した。残念だけど過去に関係のあった男とかそんな色っぽい話ではなくて、友達の旦那さん。その人はお正月になると必ずと言っていいほど熱を出して寝込む人なの。ちょっと遅れてくるその友達からの年賀状にはいつも「今年も夫が熱を出しました」って一言添えてあるのよ。今年はどういうわけかまだ年賀状が来てないからどうだったのかわからないけど、
「あの人、熱出してないかしら…」と、ふとお菓子を食べながら思ったわけ。
でもなぜお正月になると体調悪くなるの?本人に聞いたことあったような気もするけど忘れちゃった。
ある意味子供と一緒よね、何かイベントがある時に熱を出すっていう…

あっ、一番風呂入るの忘れてた。
あわててスパに行く。
先客ひとりあり。二番風呂だわ。
30分ほど出たり入ったりしながら過ごす。
いつもながらお風呂は写真撮れないのでホテルのホームページからの写真。

18階にあるプールのようなお風呂

先客が帰ってからはひとりになった。
いつもここで泳いでみたいなと思っていて、誰も来そうにないので泳いでみた。平泳ぎです〜いすい。気持ちいい。そしてビールが無性に飲みたい。
ザバッと出てビールを飲みに部屋に戻る。

始めましょうか。

おつかれ生です

「おつかれ生です」ってもう飽きた?古い?ガッキーが新しい言葉言ってくれないからくどいくらいに使ってる。
夕方の情報番組を見ながらビールを飲んでいるんだけど、今放送されてるテーマが「スマホ認知症」だって。あらまぁ、スマホの使いすぎで認知症になるらしい。文明の発展と共に昔はなかった病気がどんどん増えてくるわねぇ。チェック項目...かなり当てはまってるわぁ〜と騒ぎながらテレビ鑑賞。私の場合年齢的に中途半端すぎてスマホ認知症なのか若年性認知症なのか区別がつかないわ。まぁ発症した本人はどっちでも同じだろうけど、私の母も認知症だったからねぇ、でも母は「えっ、私認知症なの?それどんな病気?」って言ってたわ。
遺伝?遺伝するの ...!!  わからん。

ビール2缶目開ける。
以前から気になっていた銀座ライオンの「ビヤホール」

色が濃い。苦味が強くて美味しい。昔ながらのビール味って感じ。
銀座ライオンにはずっと昔に行ったことがあるけど、この味忘れてた。こんなに美味しかったんだなぁ。私の黄金期だったなぁ。何もかもがエキサイティングな毎日だったなぁ。懐かしい。でも昔に戻りたいなんてこれっぽっちも思ってない。ただ懐かしいだけだ。エキサイティングだったけどそれと同じくらい悩みも多かったし、もう悩みたくない、昔には絶対戻りたくない。
美味しくてほぼ一気飲み。

少し仮眠しようかなと思ったけどもう17時だ。
17時からラウンジでハッピーアワータイムが始まる。
行こう。

お酒を飲みながらの方が内容がよくわかる...?

本当に今日は空いている。ゆっくり本を読みながら飲む。
今夜のおつまみは生ハムのマリネ(大好物)
スパークリング → 白ワイン → 赤ワインの順番で飲んでいき、それを2回繰り返した。生ハムもお代わりした。
このクオリティですべて無料というのはやっぱり魅力だなぁ。
(酒好きとしては…貧乏性としては…)
近くの席でご年配のご夫婦(らしき方々)がワインを飲んでらっしゃる。
「今日は空いてていいわね」とか言いながら...この方たちも常連さんかしら?目が合ったのでニコッと笑ったら、乾杯のポーズをこちらに向けてされたので「まぁ、なんという粋な方たち」と思って私もグラスを上げる。
手慣れた方たちだわ。素敵。
1時間ほどそこで過ごして、そのまま晩ごはんを食べに外に出る。
蕎麦にした。
蕎麦にした理由は日本酒が飲みたかったから…キャハッ。
ビール、ワイン系、日本酒は日々のルーティーンなのだ。

ホテルから歩いて5分ほどのところにある蕎麦屋に入る。
冷酒と蕎麦を頼む。

蕎麦をつまみに…

ここは流行りの洒落た蕎麦屋じゃなくて昔っからある蕎麦屋で何度か来たことがある。給仕の女性も白い割烹着かなんか着ている感じの店。
年配サラリーマンが何や飲み会をやっていた。セクハラ・パワハラ発言満載で、きっと会社内では発言できないことをお酒の席で思いっきり話しているのだろう。ムカつく内容もあるけどいたずら坊主が足掻いているよで可愛くもある。ささっとザル1枚と日本酒2 合飲んで店を出る。コンビニに寄ってグレープフルーツゼリーを買ってホテルに戻る。
ラウンジを通ったらまだハッピーアワー開催中で素通りできずにふらっと寄ってスパークリングワインを1杯だけ飲む。夜景を見ながらのんびりと飲む。夜景を見ていると昨年末に亡くなられたヴィヴィアンウエストウッドのことを思い出す。さっき言った黄金期の頃、ヴィヴィアンの服や小物が好きでよく身につけていた。ああいう感じのブランドはなかなかなくて、可愛いけどアバンギャルドな感じが好きだったわ。81歳で亡くなられた。自分の青春の一部がなくなったようで少ししんみりする。供養のつもりで今年は持ってるヴィヴィアンのアイテムをどんどん身につけて暮らそうと思う。今日もヴィヴィアンのバックを持参した。

夜はテレビドラマ『罠の戦争』を見ながら飲む。
草彅さんの演技は好き。素の自分をすべて捨てている演技…苦しいだろうが見ている方はその苦しさに同調する。
昨年の『エルピス』に続き、これも社会風刺の作品。
今の世の中はホントに乱れまくっている。ドラマにも描ききれない醜い人間たちがこの世の中にはわんさといて、弱い人がその人たちの汚れた靴で踏みにじられている。
私はね、可哀想ぶってる人には厳しいけど本当に可哀想な人には優しいのよ。
なんか、少し酔っているのかな…私。
ドラマが終わって再度お風呂に入る。
半身浴をしながら窓から見えるビルの灯りをぼんやり見る。
しみじみ…

一泊をしみじみ味わう。
観光地に行ってあくせく歩き回り、名物を見て回り、温泉につかって体を休める旅もそれはそれで楽しいのかもしれないけれど、自分の、ホントに自分のためだけに一泊を楽しむっていうのが今の私には合ってるなと思う。
しみじみ、しみじみ、あぁしみじみとビルとビルに囲まれたお風呂で思う。

そのまま就寝。23時半くらい。

夜中、布団が重たくて何度も目が覚める。家では毛布一枚で寝てるから普通の布団が重く感じる。足が攣りそうになるくらい重いわ。布団を蹴飛ばして寝ると寒い。夜中に3~4度目が覚めてそたのびに「布団、重いんだよ!」と独り言を言っていた。


2日目
6時起床。
目覚めの風呂に行こう。
今日こそ一番風呂。
また先客あり。外国の方だった。
朝陽が登るところが今回も見えるかなと思ったけど、今日は曇り空でそれは確認できなかった。
そして朝ごはん。
空いていたから4人用テーブルに1人で座る。

控えめにした

料理担当の人が豚しゃぶを作ってくれた。特別メーニューらしい。
いつも食べすぎて後で困ったことになるから今日は少なめで終わる。
美味しかった。
部屋に戻って残りのビールを飲む。朝酒だぜぃイェイ。
11時のチェックアウトまで何をしようかと思って、仮眠とお風呂と迷って、お風呂に行く。
4回目?
湯船に仙人みたいなお婆さんがいた。白髪のロングヘアで前を向いて目を閉じて微動だにせずじっとつかってらっしゃる。私が出たり入ったりしている間もその姿勢を崩さず目を閉じて….「生きてる?」と不安になるよ。
お婆さんってふたつのパターンに分かれるね。毎日他人の世話を焼きながらとことこ動き回る人と、この方のように仙人になってじっと物事を考えている人。
私はどっちタイプになるだろうと仙人さんを横目で見ながら考える。動き回るのは嫌だし、じっと物事を考えるのも退屈だし、きっと中途半端な婆さんになるのだろうな。
まぁどっちでもいいか、もうなんでもいい。
人に迷惑かけてなければどんな婆さんでもいいや。

仙人さん、私が出る時にやっと目を開けてふぅ〜と大きな息をされた。
「おぉ〜、よかった、生きてた」と思って一安心。
そして再度目を閉じて元の姿に。
わぁ〜拝みたくなる姿だわ。
昨日、ここで平泳ぎした自分が情けなくなる。
仙人さんの邪魔にならないように音を立てずにそっと出る。

部屋に戻って荷物を片付けて、お化粧して、さて帰ろうかな。
一泊をしみじみ味わった。
お風呂4回も入ったしね、はははっ。

11時チェックアウト。

Good bye days

外はことの他あたたかい。
これはお風呂のせいだと思われます。
いつものカフェに寄ってアイスティを飲み体を冷ます。
あぁ、現実に戻ったわよ。


あとがき
2023年も早1月半ば。
この分だと2024年もあっと言う間に来そうで怖いです。
今回も取り止めのない戯言となりましたが、読んでいただきありがとうございました。
一泊でも楽しみめることがたくさんあると今回改めて思いました。
ホテル内の非日常…それを味わえたらもう虜です。
誰になんと言われようとこの楽しさだけは、体がくたばってしまうまで、
あるいは、貧乏になってホテル代(酒代も)が払えなくなるまで続けていこうかなと思っています。
何の益もない記事ですが、「おバカなおばさんだわねぇ」と笑ってもらえたらそれでよし。
今年もよろしくお願いします。

尚、この記事はボイスレコーダーを再生しながらできるだけそのままの言葉で書いています。それによって変な言い回しなどがあるかと思いますが、ご了承ください。
それと、このシリーズはホテルの紹介やお酒の紹介をするのが目的の記事ではないため、ホテルの感想及びお酒の感想などは私の主観によるものです。
詳しく書かないのもそのためで、そこのところはご察しください。

それじゃ、また次回。

イトカズ


thanks🤍

読んでいただきありがとうございます。 書くこと、読むこと、考えること... これからも精進します。