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酒好き主婦のときどきホテル生活 vol.2

vol.2 不都合を蹴っ飛ばせ

2022年9月初旬の曇り空が半端ない日
[ RIHGA ROYAL HOTEL OSAKA]

今回の逃避先


今回も午後3時にチェックインのはずだったが、このホテルは大型ホテルなので混んでいると時間がかかると思って10分前くらいに着いたら誰もいなくてすいすいとチェックインが終わる。会員登録しているのでサインをするだけで2分くらいで終了。部屋に荷物を置いて一息つくこともなく買い出し。ホテルの地下にセブンイレブンがあるので今夜のお供を買いに行く。
小さな店舗だったので欲しいものが見つからず、水とちょっとしたおつまみを買って外に出て近くのスーパーに行った。そこでビール、スパークリングワイン、白ワインを買う。夜はホテル内の「今井」で食べることにしているので食事系はなし。

冷蔵庫に今回のお酒を入れる。
冷蔵庫がちょっと小さい。ワインボトルを横にしてギリギリで入れた。
とりあえずビールを飲みながら少し仕事をする。
(グラスはいつもの通り持参したもの使用)

とりあえずのビールととりあえずの仕事

『お酒飲みながら仕事なんて!』とのお小言が聞こえてきそうだが、自慢じゃないがビールくらいでは酔わない。反対に私の場合まったく飲まないより飲んだ方が頭の回転が良くなる。難しい数学の問題とかは少し酔っ払ってる方が解けるから不思議なんだよ。家でクイズ番組なんかを見ている時、適度に酔ってる方が問題がすいすい解けるという、これは事実。言ってみれば素面の時の方がぼんやりしているのだろうと思う。仕事は30分ほどで終えて、まだ明るい外の景色を見ながら2本目を開ける。このお酒はちょっと甘かった。心の中で『失敗した』と思う。深みのない甘いお酒は苦手。
ワインの中にもフランス・ソーテルヌにCH.D’YQUEM(シャトーディケム)という甘いワインがあって、これはただ甘いというだけではなく深みがあるから素晴らしのだけど、食事と一緒にというよりデザートワインとして食事の最後に少し飲むというのが主流で、なかなか売れ行きが良くないということで、どこかの料理人さんがこのワインに合う料理を研究して作ったと最近聞いた。私も食後にケーキを食べる気になはならないのでいつもこのワインを飲んでいたが、どんな料理に合うのか一度試してみたいと思っている。
なんだかんだと言いながら、2本目の甘いだけのスパークリングワインを飲み干した。

ちょっと甘かった…と言いなが全部飲む


そういえば、このシリーズのvol. 1 を読んだ友人からメールがきてて、
『あんたそんなに飲んで体大丈夫なの?昔からよく飲む人だとは思ってたけど、ホテルにこもって飲んでるなんて…ちょっとは控えたら…もう若くないんだから…』と書いてあった。
私は『わかってないなぁ〜』と思ったのよ。
深井龍之介さんの言葉でね『自分とは全く異なる人のことを、「その人の文脈で」理解しなくては、本当のことはわからない』っていうのがあるんだけど、それを読んだとき「はぁ...なんて的確な!」と思って手帳の目立つところに書き写して時々見つめているのよ、その言葉をその友人に言いたい。私のこのバカみたいな文章の中には、単にホテル泊まりました、お酒飲みました、あぁ楽しかったです。じゃなくてそれ以外の文脈があってそれを読み解いて欲しい(読み解かなくてもいいから、何か考えがあるんだろうなくらいでいいですが)のだよ。
そんなことを書いてメールの返信するのもめんどくさかったから
『あぁ、いつか私は酒に溺れて死んでいく人生なのよ』と書いて送っておいた。実際、それでもいいかなと思っているからあながち間違いでもないわ。

そんなことを考えていたら、少し寝てたようだ。
起きたら、午後6時を回っていた。
お化粧は落とさないようにしてシャワーをささっと浴びて、洋服を着る。
晩ごはんは「今井」で食べようと決めててその身支度を整えていたら夫からLINEが入った。『楽しんでる?なんならお酒追加届けようか』だって。
『これから今井で晩ごはん食べる。そこでたらふく飲むからいらない。それより猫のお世話よろしくね』と返信する。『了解!』だって。
ものわかりのいい夫でよかったよ〜。

今井には先客がふたりいた。見た感じ年配の訳ありカップルという感じ。
二人静かにお食事されてた。会話がなくても訳ありというのは見た目でわかっちゃうね。
何がどうってここでは言えないが、わかっちゃうのよ…と自分で納得した。
おつまみセットみたいなのが付いたきつねうどんと生ビールを注文する。
大阪人なら知っていると思うけど、今井のきつねうどんはもう絶品。このうどんが食べたいがためにこのホテルに泊まる人がいるくらい。おつまみをつまみながらがんがん飲んだ。
しばらくして私の席の隣にお洒落な出立ちの若い男性が二人やってきた。
こちらも訳ありっぽくて(それもここでは語らない)仲良さそうに飲んでらした。
今夜の今井は訳ありパーティか?と思ったわ。私も言ってみれば訳ありおばさんだろうからねぇ。うふふっ。

おつまみときつねうどんとビール

長居をするのは粋じゃないので、ささっと食べてささっと飲んで店を出る。
ホテルのアーケード街を散歩しながら帰ってくる途中で、昔働いていた
「GIANFRANCO FERRE」のロゴを掲げたブティックを見つける。ただただ懐かしかった。私の華やかなりし頃の思い出だ。
部屋に帰ってきてからテレビを見ながらまたビール。おつまみはチーズ。
アサヒ生ビールを飲むと、必ず「おつかれ生です」とガッキーの真似をして言いたくなる。一人の部屋で鏡を見ながら言った。当たり前だけどガッキーには似ても似つかず笑った。

おつかれ生です


そういえば、Vol. 1で書いたことの続きみたいになるけど、先日本屋の平積みのコーナーでハッと目を引く本を見つけた。
南直哉さんの『「前向きに生きる」ことに疲れたら読む本』いつもはこのテの本には興味を示さないのだけど、宣伝文句に書いてある言葉が、
・生きる意味なんて見つけなくていい
・自分を大切にすることをやめる
・生きがいや、やりがいは作らなくいい
・置かれた場所で咲けなくていい
・人脈も友達もいらない  
などなど。
ある意味、世の中のお節介さんに反する本だなとパラパラと立ち読みをしたのだけど「よくぞ、よくぞここまで書いてくれました」と私は感激してしまった。ほとんどの本や雑誌はこの反対のことを推奨している。それらの本を横目で見ながら、なんかおかしいなとずっと思っていた。日本人が他人に「こうしろ」「ああしろ」と口出しするのが好きな国民であることは知っているが、最近はあまりにそれが度が過ぎるうえに無責任なところまで来ているから「あんた私の何なのさ?」と思っていたんだけど、こういう本が「ひっそりと暮らしたいの」と思っている人にとってはいいのかなと思った。
人生なんてその人のもの。前向きに生きようがひっそりと生きようがその人の自由よ。誰かに迷惑をかけない限りその人が好きなように生きればいい。
そう言いながらこの本を買うことはしなかったのだけど、もっと他人に左右されず自由に生きる人のための本がどんどん出てくることを望むわ。
『センスがなくても幸せならいい』
これって著名な外国の方の言葉だったと思うけど、誰だったかなぁ〜思い出せないけどこれも好きな言葉。
どんなにカコイイ人生をおくっても、どんなにダサい人生をおくっても、
自分で「幸せ」と心から思える人が勝ちなんです(たぶん…)

シャワー浴びてこよう。

寝ようと思ってベッドに入ったが、眠れず。
夜中の12時にごそごそと起き出した。
起きてテレビでニュース(オリンピックの賄賂問題)を見ながらスパークリングワインを飲む。おつまみナッツをぼりぼり食べる。
夜中に起きていることが当たり前の人ってどんなことを考えてるんだろう?私は夜中起きていることってほぼないからいつもは何も考えていないんだけど、夜中には変にカッコつけすぎることを考えがちだから…こんな時に誰かにメールしたりはしないでおこう。
ひたすらボリボリ食べながらテレビを見る。

完食。よく見ると301カロリーもあるのね…


やっと眠くなって就寝。


アラームをかけて7時起床。
今日も外は曇り空。
シャワーを浴びてお化粧して、お楽しみの朝ごはんを食べに行く。
このホテルの朝食ビュッフェは何かの賞を獲得したとかしないとか…
張り切って参戦したが、夜中にナッツを食べたせいでそれほど空腹ではなくて、デザートまでは行きつかなかった。
それでも洋食、中華粥、和惣菜の盛り合わせは制覇した。満足。

最初の一皿め。右側のピーナツバターサンドが美味しかった。


朝食の後、グルメブティックメリッサに寄って何か美味しいものはないかと探して可愛らしい玉子サンドがあったので買った。
部屋に帰って、白ワインがまだ残っているのが気になって朝酒する。
さっき買った玉子サンドがおつまみになるかもと思ってお腹っぱいなくせに玉子サンドをつまみに朝から飲む。
玉子サンド美味しい。こういう映えるアイテムって、味はイマイチってのが多いけどこれはすごく美味しい。大人の味で白ワインに合う。

この赤いのは撫子の花かしら…


白ワインを飲みながら少し仕事する。自分の家では捗らない仕事がこういう関係のない場所ではとても捗る。何かに気を使うということをしなくていいからだろうな。東京の友人は仕事場に出向かずずっとホテルで原稿を書いているそうだ。東京都からホテルで仕事する人のために補助金が出ていて1日3000円ほどでデイリーユースができると聞いた。羨ましい。大阪も補助金お願いできないかなと思う。しないだろうな、大阪…貧乏だもん。

仕事を片付けてテレビをつけたら、旧統一教会問題をやっている。
『鰯の頭も信心から』という言葉があるくらいだから、他人からみれば馬鹿馬鹿しいものを信じる人がいても不思議ではないが、「鰯の頭」の方がまだマシだと思う。だって鰯の頭は献金を要求したりしないもんね。玄関先でひっそりとその家を守ってるもんね。
そんなことを考えながら少し横になったら眠ってしまった。
目が覚めると11時を過ぎていた。ヤバいと思ってフロントに電話してチェックアウト時間を伸ばしてもらう。急いでシャワーを浴びて荷物をまとめて11時50分にチェックアウト。追加料金は取られなかった。

持ってきたお酒は飲み干した。


さて、現実に戻ろう。
自宅に戻ると、マンションの周りをトンボが飛んでいた。

あとがき
今回もいろんなこと考えました。
ぐだぐだと長文になってしまいましたが、
読んでくださりありがとうございます。
本文に書かれていることは正直な気持ちです。
反対意見をお持ちの方もおられると思いますが、
「またこんなこと言っちゃって」と、
おおらかな気持ちで受け止めて下さると幸いです。

なお、この文章はボイスレコーダーをテープ起こしして書いているので、所々変な表現になっていることがありますがご了承ください。
それでは、また次回。

vol. 1はこちらから↓


読んでいただきありがとうございます。 書くこと、読むこと、考えること... これからも精進します。