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今後のコロナ禍報道では、「R値」に注目

R値、とは「reproductive value」(直訳は「再生産値」)、つまり感染者ひとりがいったい何人に伝染させるのか、その平均的人数を示すものである。

上記記事によれば、通常の風邪で1,3、恐ろしく伝染性の高いSARSだと2から5であり、ロックダウン導入時点でのベルギーの対コロナ数値は2,5だった。それが0,8に下がったということは、ロックダウンをやっている意味と効果は十分上がっている、と報道は伝える(仮に何の措置も講じなければ、2から3のまま推移する、というのがヘッダ画像の意味するところ)。

ただし、ロックダウンでこれだけ不自由な思いをしてやっとこさここに辿り着いたに過ぎないのであって、やったぜもうすぐ出口〜!ゆっぴー♪では全然ないのだ、ということを、専門家会議のファン・フフト教授は静かに繰り返す。

さすがにと言うか、ドイツでのR値は0,7である。ちょっと意外、と言っては失礼かもだが、実はフランスも1を切っているという(未確認)。
先週の段階でマクロン大統領は、「R値が0,8になれば、理論的には5週間でウイルスはゼロになるはず」と発言してもいたらしい(未確認)。

でもこの御仁はノートルダム大聖堂の完全修復が5年で絶対に終わる、終わらせる、可能だ!と、今も連呼しているという、少々無理めの目標でも、希望とやる気を駆り立てる手段としてならそれもアリなのさ僕なら多分やれちゃうんだけどねハハハ!的リーダー像で行くことに決めてるっぽいので、そこいらはまあ眉に唾せんといかんのではないかな、と。

ちなみに日本語で「R値」というのを検索したら、「熱抵抗値」のことという記述が検索結果の上位を占めていた(↓例)

本稿で扱ったのとは別モノであることを付記しておく。

2020/04/19(日)19時のニュースから

感染が判明し入院している人の数: 4.871(前日比+265)
のべ感染者数:38.496
新規感染者数:1.313
ICU収容患者数:1.081(前日比-38)
のべ退院者数:8.757(前日比+409)
のべ死亡者数: 5.683(+76が病院、+154がWZC:計+230)

「全ての数値が落ち着いて来た」と報道は言うが、「ピークを過ぎた」かどうかについては、注意深く発言を回避しているようにも見える。

今は単に落ち着いた、としか出来ない局面であり、ここで油断すると現状は単なる踊り場と化し、再びR値が1以上になってしまう、という危機感が、為政者と専門家会議の間で共有された認識なんであろう。

カレンダー上はイースター休暇が開け、日本で言うところの「3学期」が明日から始まる。もちろん、学校の閉鎖は続行である。6月末の学年度末と、それに続く夏休みがどうなるのか、も、明日以降議論が紛糾、するんだろうなあ。

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