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~大切な決断は午前中がおすすめ~

「夜中に考えてもロクな結論は出ないから、寝て朝起きた時に考えた方がいいよ。」とは以前友人から言われた事のある言葉です。
当時は、まあそうかなくらいの気持ちだったのですが、これにはちゃんとした根拠があったようなんです。詳しく説明していきたいと思います。


朝起きて3時間が人生を決める

睡眠からの覚醒時、整理された頭の中は非常にクリアなんだそうです。
人間は一日で物事の選択や決断を70回程するのが平均だと言われている為、その決断毎に脳内(集中力)は摩耗していきます。疲れてくると人間は「物事の決断を先延ばしにする」「無難な方を選ぶ」ようになっているんだとか。
また、今70回の決断と言いましたが、それに伴う検索、整理、比較などは9,000回もしているそうです。働き者ですね。
起きてからの朝食、着る洋服、見るテレビ、アフターファイブの予定などなど…この全てが選択の繰り返しです。
その為、大切な事は起きたての疲労していない頭で!決断するのがおススメです。

 実際にあった事例

コロンビア大学のジョナサン・レヴァブとベングリオン大学のシャイ・ダンジガーは、10ヶ月以上かけて、イスラエルの刑務所システムの中で、判事が交替で議長を務める審議委員によってなされた1000件以上の仮釈放の審議を調査しました。 

その結果、午前中に審議を受けた受刑者が仮釈放を認められる確率は70%で、午後の遅い時間に審議された受刑者が仮釈放を認められる確率は10%未満だったといいます。
 
つまり、睡眠をとって疲れが取れている状態では積極的な決断ができる傾向にあり、決断を続けて疲れた後は、積極的な決断ができなくなる、という傾向がある、ということです。 

著名人の処世術
◯スティーブ・ジョブズとマークザッカーバーグ
毎日同じ服を着ています。
◯オバマ元アメリカ大統領
スーツは2着しかもっていません。
◯イチロー選手
毎日カレーを食べていました。
◯アインシュタイン
靴下は履きません。髪はセットしません。同じ服を着ます。

探せばまだまだ沢山出てくるかもしれません。
経営者や発明家、一流のスポーツ選手は真に選択を迫られる時が山ほどあります。
社会貢献に関係しない事、成績を上げる為には必要のない事で選択疲れを起こさない。そのためにルーティンも徹底しているのだと思います。
情報量の多い現代では普通の人も「選択疲れ」を引き起こしかねません。こういった著名人のあり方はよりよいチョイスのヒントになるのではないでしょうか。 

私たちにできること

疲れが脳に蓄積されていくと、脳は決断をする際に十分な思考を行えなくなってしまいます。
「決断疲れ」によるパフォーマンスの低下は、仕事や試験などの責任重大な場面に悪影響をおよぼします。もちろん日常生活にも同様の事が言えます。
脳の疲れを最小限にする為にできる事はなんでしょうか。調べた中からいくつか列記したいと思います。
 

1.ルーツづくり

毎日必ず行う事は決まりをつくることです。「朝食はパン」「信号が点滅している時は走らない」「電車は何両目に乗る」「会社に着く前に寄るのはこのコンビニ」などです。
重要性が高くなく頻繁に選択を変える必要がないものに対しての取り決めをしておけば、細かい決断回数は減り、負担が減ると考えられます。 

2.重要な事は先に決断する

1でささいな物事の決断回数を減らすとしても、覚醒から時間が経つにつれて脳は疲れていきます。脳の疲れで決断ミスを起こさない為、大切な事はあらかじめ午前中に決断できるように予定を持ってきましょう。
「頭を使う仕事は午前、ルーティンや単純作業は午後」とよく聞きますが、所以はここから来ているのかもしれませんね。

3.こまめに休憩する

連続して脳を酷使する事でおこる「決断疲れ」。脳機能を回復させるためにはこまめな休憩をして一度に脳に負担を掛けない事も大切です。
人間は「疲れたな」と感じる時にはすでに手遅れな状態になっている事が多いそうなので、休憩も選択ではなく最初から時間を決めてすると良いのではないでしょうか。
 
決断と言ってもわくわくする事、前向きな事も沢山あります。
そのポジティブな選択の中でも脳に負担がかかっている事には変わりはありません。
勉強、仕事、プライベートの中に「決断しない」事を決めておくと負担はグッと減り、相対的に「良い決断ができる」のではないでしょうか。