見出し画像

遠くの親戚はめんどくさい

在宅医療をされている開業医の
先生のところにお邪魔しました。

在宅医療で終末期の患者さんの
看取りをされているので、
休みがほとんどなく、
パスポートも切れたままだそうです。

看護師さん、事務スタッフとの
研修旅行の準備からサポート
させて頂くのですが、
パスポートを持っていない方もいらして、

「では、国内ではなく海外にしましょう。」

と提案しました。
パスポートは、取るだけも
テンション上がりますからね。

・遠くの親戚

先生は、
終末期の患者さんやご家族に
「どんどん出かけてくださいね。
サポートしますから。」と
言いふらしているそうです。

ところがやはり皆さん、
尻込みしてしまう。

自信がない
大変そう

人に迷惑かけてまで行かなくても。

99パーセントの人は
諦めてしまいます。

だから、
ベルテンポに「旅行に行きたい」
と連絡して来られる方は、
純粋にすごいのです。

うちのお客様は、
主治医が呆れているケースも
多いのです。

「この状態の母を海外に連れて行くなんて
どうかしている、と思われています。」

と、
娘さんが嬉しそうに報告してくれます。

とはいえ、
そこに至るプロセスは
一筋縄では行かなかったでしょう。

私がこの仕事に全力投球するのは、
お客様の想いに応えないと
あまりに失礼だからです。

とはいえ、
障害や病気を理由に参加を断ったり、
最初から門前払いする旅行会社が
今でも多いのです。

・最大のバリア

さて、
ご本人や家族が旅行に行く意欲が湧いて
来て、私たちに相談があり、
準備を進めて行く中での
最大のバリアはなんだと思いますか。

費用の問題
介護の問題
ホテルの設備
体調が悪くなった時の医療体制

違うんです。
最大のバリアは、

「遠くの親戚」

なんです。
日頃は連絡もなく
困った時に手伝ってもくれないのに、
旅行に行こうとしていると知ると、

「こんな体で」
「何かあったらどうするの」

と口を出し始めます。
そして、なぜか全力で阻止します。

諦めさせた時の嬉しそうな顔。

ベルテンポにも、
時々、親戚を名乗る人や
近所の人から電話があります。

「金儲け主義もいい加減にしなさい」
「行けるはずないのに、そそのかすな」

旅行の成功は、
障害の重い軽いとは関係ありません。

本人の旅行意欲と
周りの応援です。

遠くの親戚は、
本当に面倒くさいですね、
と、先生と笑いのツボが一緒でした。

治療方針にも
見たこともない親戚が
口を出して来るのですね。

いかにも日本的な話だなぁ
と思った次第です。

さて、
1パーセントの人からの「行きたい!」
を2パーセントにする方法を
あと5年で確立します。

1パーセントが2パーセント。

これが「対前年200パーセント」
ということです。

110じゃダメなんです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?