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キャラクターが立つって、なんだ?

上のイラストの左から2番目の男
こいつは5年くらい前から俺の頭の中に突然現れた。ビジュアルである外観や容姿がぼやっと浮かんでいる。そのディテイルを捕まえようとして、何度、いやなん千回も描きなおしては修正が加わり、最初のぼやっとしたイメージがじょじょにはハッキリとしてきているが、まだ最終形ではないようで不安だ。彼に会話を仕掛けては、その内面やなぜそんな服を着ているのか探っていくしかない。彼の本当の名前はわからない。名前どころか素性も年齢もどこから来たのかも。まるで分らない???
だが、こんな感じで、こんなしゃべり方をし、こんな歩き方の癖があって、
のよう至極具体的なイメージがある。そのイメージを俺の頭の霧の中から引き出す作業を繰り返す。

「だれなんだよ?お前」と彼に問いただしても、ジョンレノンのような丸い黒サングラスの奥の表情の読めない目とディズニーのサタンキャラのような薄く大きく裂けた口をニヤリと歪めるだけで、つかみどころがない。

彼は物語のなかで、名前を変え、姿を変える。物語の進行上都合がわるいので、便宜上「青柳宇井郎」と名乗らせているが、どうみても胡散臭い偽名なのは間違いない。

皮肉屋でずるがしこく、悪知恵が働き、口が達者で詐欺師のようだ。という
そんな彼の性格は出現した時から変わらない。俺の頭の妄想が生み出した
彼は、間違いなく俺の分身なはずなのだが、とらえどころがなく、閉口してしまうのだ。

悪党であるのは間違いない。しかしそれだけではない感じもする。うまい具合に人の心に入り込む、希代の人たらしな部分もある。

彼が縦横無尽に活躍する物語を俺が読んでみたい。
俺のその強烈な欲求は、彼が存在するのはどんな街?どんな時代?

どんなシチュエーションなのだろうかと、模索する。
SF。ホラー。研究や探求する物語。アクション。・・・ets

どれも奴にとって窮屈でせせこましいような感じだ。まったくとらえどころがない不思議な男だ。・・・・・・・今例えるなら、こんな、というイメージはうかんでいるが、それを言葉にするとヤバイ感じもしている。

@k@m@

一つのピースを固定すると、世界は少しだけ確定されていく。量子力学でいう「波動関数の収縮」のように。重なりあうイメージを定着させる行為だけが作者に許される禁断の快楽。
物語を織っていくってそういう事だ。
作者の俺は彼の伝記作家のようにあるいは奴隷のように、自動書記のように浮かんだイメージをただ、記述していくしかない。どこからか聞こえてくる彼の声に耳を澄ますしかない。

生き々とキャラが動く?ってどういうことだ?
彼は、そんな作者の俺の問かけにさえ、
口元を少しだけにゅっとゆがませ笑ったのだ。

虐待

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https://comici.jp/articles/o/28557/

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24p短編連作読みきりマンガ  ジャンル:SF・恋愛・時代劇・ファンタジー

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