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あら別嬪さん 今日はガル・ガドット風メイク
バットマンvsスーパーマンの時のワンダーウーマンだ

「どう?」
映画の中でダイアナがやったように髪をふいっと振る
少し澄ました後に破顔、太めの形の良い眉とやや垂れ目が可愛くて

「いかしてる、アヤのワンダーウーマンだ」
「あ、コスプレさせてプレイしようとか想ってるでしょ?」

「ヘスティアのロープも持ってるのかい?」
「涼次の欲望はお見通しよ!」

「欲望は否定しないけど、羨望が強いな」
「えへへっ嬉しい 男の子ってサルな面があるから時々涼次も怖いし」

「あら怖い?」
「乗り殺すぞって想う事あるでしょ?」

「うーん、突き上げて突き上げて、もっともっと悦べは想うけど」
「あ~、けっこう自分が満足する前に私を悦ばせる事を楽しんでるよね、だから涼次が逝く回数は少ない」

「アヤは∞」
「そんな事ないよ、数えきれないけど」

「睦言・睦み事は女が悦んでなんぼでありんすよ」
「そっち方面も鍛えてきたから?」

「恋とは闘いにありんすゆえ、稽古もせずに望むのはおなごに失礼でありんしょう」
「でも、実践しか無いよね?」

「そんな事はありんせんぇ、まず世界中から知識を拾いんす、そして好いたおなごに出逢うまでは本気になりんせんのさ」
「今もプラクティス?」

「アヤさんとはマブでござんすよ」
「嬉しい」
ガル・ガドット風アヤに力いっぱい抱き着かれた、抱きしめ返す

「アヤに逢えて、やっと本当に女に惚れた」
「そうなの?」
僕の頬を両手で包みぐりんぐりんする、やや垂れ目が大きな垂れ目になってキス、ちゅっと言わせ舌を絡め、僕に資生堂のルージュの味を教えてくれる

「帰省もせずに一緒に年越しをしてくれるなんて、どう報いて良いか」
「初めてのクリスマスが終って、初めての年越しを一緒にしたいんだもん」

「父上母上に申し訳ない」
「楽しみなさいって母が、エリが羨ましがってたけど」

ソファの上、飛び切り良い女を膝に乗せる、やっぱり女の子は臀が大きいなやっこいなと想いながら

「猫と女の人は一緒にいてくれるだけで僥倖、だって僕らは貴女たちからみたら膂力が強いゴリラだし、欲望をコントロールするかどうか、解らないじゃん」
「欲望を満たす為ならどんな嘘でもつく男が多いし、だから抱かれても良いと想う漢としか二人きりに為らない」
キスを繰り返し笑い合う

「そう思っていただけるのは漢冥利、なら生命一つ盾にしてお護りするのが本懐」
「普通なら恋をいくつかしくじって、何人かの男が上を通り過ぎて、やっと逢えるか会えないかの相手とこうしてる私、ファーストストライク、ビギナーズラックなんて堪らないくらい幸せなんだろうって、友達でも付き合ったら相手が処女厨で別れたとかいるよ」

アヤが右眉を上げてちょっと難しい顔

「相手の方が恋愛スキルも睦事のスキルも高かったら、男のプライドがあぁあって言うんでしょ」
「そんなん要らないのにね」

「処女と結婚できたとしても、結局スキルを互いにあげないと女と漢としては居られないし、そういうところに気遣いできない者同士だと人同士としても上手くいく筈ぁない」
「相手の目が気になるならまだしも、周りの目が気になって見栄ばっかになり 自分の目は瞑っちゃう」

「そういう人って相手にどう思われるかが大事だし、周りからどう思わるかに全てかけちゃうから苦しくて仕方ないんじゃないかな 自分の内側観て、自分の目で相手を観たら良いのにね」
「少子高齢化するわけだ」

「男女の事が完全にプライベートになったからね、昔みたいに家柄がぁとか言ったって、殆どの家とやらが明治まで苗字も氏もなかったりだからさ、やっと赤熊(シャグマ)どもの呪縛が解けてきたのかも」
「富国強兵で人口を増やしてた? ヒトラーもそうだったよね」

「女も漢も誰のものでもない、自分たちの意志で命を営み、新しい生命と御縁を結ぼうと睦み、子も誰のものでもない、愛させてくれる存在として生まれ、必死に楽しく育てて生命と想いを繋いでいく」
「私は涼次が好き」

「アヤ、愛してる」
「愛してる」

恋愛とはつがうための準備だし、番う事そのもの、縁を結び命を絡め合い、結婚生活を子育てを楽しくするため熱情を以て相手を観るためのプラクティスだし本戦

簡単に言えば心から労わり合うことを覚える期間

それが無いと大抵の結婚は失敗する、そのまえに個々に異なる女と漢のデータベースを互いが創り、OSを習熟する期間でもある

「本気で愛するとIQ上がるよね、僕、今最高に頭良いよ」
「涼次史上最高?」

「うん、こんなに他の生命を必死に観るのは初めてだもの」
「必死なの?」

「必死だから楽しい、ゾーンに入ってる、観るアプローチが上手になってるからトレードも儲かってる」
「良かった、涼次が楽しいなら嬉しい」

「お金が増えると楽しいし」
「うん、私も気兼ねしないで良いって本気で思える」

「アヤが居てくれるから儲けられるお金だし、力だから二人で使えば良いんだ」
「そこ慣れるまで気兼ねした」

「生きる使い方をしているから無問題」
「私の化粧品とかデパコスなんて贅沢だと想うけど」

「効果が違うんだろう、レクチャーして貰えるし」
「うん、でも学生には・・・」

「いーの、それも僕の楽しみ、生きているうちに生きる金を使えって」
「誰の言葉?ワン大人?」

「いや、エリスの爺様」
「エリス?」

「女の子みたいな名前だったユダヤの立派な爺様さ」
「男性の名前にも在るよね、今度お会いしたいな」

「横浜の丘の上に眠ってるよ」
「そか、歳が明けたら逢いに行こう、帰りにワン大人のお店で御飯」

「師匠二人に新年のあいさつも良いね」
エリスの爺様は父にいろいろな縁をくれた、ついでに御伽噺を語る口調で僕に生き方を面白おかしく教えてくれた、僕が高校生の頃まで生きていて世界に興味を持つきっかけを与えてくれた。 父がイタリア人の友人を裏切ったときにエリスの爺様も父と縁を斬ったが僕とは縁を斬らないでくれた

「今の僕はエリス爺様のお陰で居るわけだから、アヤに逢えたのもエリスのお陰かぁ」
「んっ御縁っていろんな人の糸で繋がって織りなされていくんだね」

「縁が織りなされていくか、縁の機織り部になりたいね」
「機織り部って山田孝之が演じてた、あの人?」

「機織り部=服部だねぇ、鬼半蔵か 調べたの?」
「涼次の菩提寺が四ツ谷って言ってたから」

「明日行こうか、母の墓参りもしたいし」
「うん」

樹齢がどのくらいだか解らない大イチョウは切られてしまった、先代の奥様から母は銀杏を頂いて土瓶蒸しを創ってくれた

「帰りはぷらんぷらん歩くか」
「錦松梅の本店、やってるかな」

「開いてなきゃ、伊勢丹か小田急で買うさ、御苑で三笠山買うかな」
「また10個買うの?」

午前中に売り切れちゃうから9時半に寺に着いて、明日を想うと顔が綻ぶ


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