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紅玉いづきの読み方(デビュー作から最新作まで) #自著紹介

一度著作をまとめなければならない……と思っていたので、自著紹介を書いてみようと思います。みなさんの自著紹介も是非……。
「紅玉いづき、昔読んでたけど最近の読んでないし何が出てるのかな」って人向けの記事です。(つまり宣伝ですが8割自己満足です)

人喰い三部作+αを読む

10年前なのでKindleをはりましたが、amazonさんではかろうじて雪蟷螂がある? かも。
デビューシリーズです。世界が一緒(それに限らずファンタジー作品はほぼ同一世界と思われますが)
「人喰い」という物騒なシリーズ名ですが、愛情の発露としての「あなたをたべたい(あなたにたべてほしい)」という話です。
また、第一作「ミミズクと夜の王」の続編と、電子のみの番外編があります。

こればかりは、「ミミズク」を読んでからのほうが面白いと思います。単品でも読めます。貴種流離譚であり、王子さまとお姫様のボーイミーツガールです。

これはオマケ。古い物語なのでなんともなのですが、ミミズクの世界観をもう少し読み込みたいという方向けです。電書オンリーなので短くお安いです。電書なかったら、多分お蔵入りだったとおもう。あってよかったね電書。いや、どうかな。まだいくつか書いて、紙の本にして欲しいというのが読者の希望であろうと私もわかってはいるんですが、うーん……いろんな……関係があるんですが、絶対ないとは、いわない感じです。たくさん愛してくれて、ありがとう。

現代少女を読む(ガーデンロスト/19)

お、かすかに紙の本もあるやんけ……!(感動)
現代少女小説の金字塔です。(言いたかっただけ)
よく書いたしよく出してもらったな、という話でもあるのですが、なんだか、こういう話を書きたくてずっともがいて来たんだろうなという話でもありました。少女のめんどくささを感じたくない人にはおすすめできませんが(重要)
「死んでしまいたい」と羽根のように軽く口にして、その実死ぬことなんてできなくて、でも、口にするたびに心のどこかが死んでいく。そういう感覚に覚えがある方向けの小説だと思います。ハッピーエンドだよ。そう、ハッピーエンドでいいんだ。花園のすべてを失っても。生きていくのだから。

わ、これ、電書ないんだ……!(何かを察した)
短編『2Bの黒髪』収録。WEBに鉛筆漫画をアップロードする、浪人生の女の子の話。
やってはいけないはずのことなんだけど、創作者というのは、神様なので、自分の苛立ちの吐け口として、自分の創作物を殺すことだって、出来る。それは合法の殺人だ。いや、やってはいけないってことはないんだろうな。それもまた創作の誘惑のひとつでもあると思う。絶望と紙一重の。そういうものと、戦って生きているだけで、本当は、「何もしていない」なんてことはないんだよと、今なら少し、彼女に言ってあげたいなとも思う。

だいたいここまでは読書として一本ルートなのですがここからわりと枝分かれしていく……。

幻想のあわいで恋する乙女たち(ブランコ/箱娘)

「少女だけのサーカス」
今ではない時間、こことは少しずれた日本にある、サーカス団の物語。
はじめてのハードカバーであり、文庫版も愛らしいので紙でもおすすめです。覚悟の中で、少女は生きる。単発作品ですが、これからの展開ももしかしたら~(もにゃもにゃ)ってずっと言ってるな。いい加減どうにかします。はい。

極彩色の箱の中で、おんなが踊る。
時代物……とはちょっと違うかもしれません。私達の知っている大正とはちょっと違うのかもしれない。でも、そのノスタルジーの中で、女がいて、とりまく男がいて、けれど女と女の間には、誰も入れないという話でもあります。これは私の他作にもはっきりと言えることなんですが、女同士がどうしようもない関係性に陥るのですが、だいたいがみんな、「この関係に名前をつけられるならそうしていた」という状態になります。執着とは常に、恋より強い。けれど、執着は時に、その執着のために手を離すこともある。なんとなく最終シーンは決めてあるので、そこまで書きたい気持ちはあります。つまり続刊予定。よければ応援してね。

男性主人公(飴屋/現代詩人探偵)

おもわずこれで目次をとれてしまうくらい数が少ないです。

あやかし、ほっこり……はしていないけども。短編連作、顔がいい(ような気がする)男が出てきますし、どうしようもない関係に陥ったりします。努力のあとがみえる……。と発売当時もみんなにいわれ、それが恥ずかしかったですが、今はちょっと、いいもんだなと思っています。幻想は、いつでも、どこにでもあるので。

他はともかくこれは電子書籍でよむのつらいのではないか。と感じて本の方を貼ります。お手軽気軽に読む本ではないのではないか、と思います。
「探偵」とタイトルロールがつく、ミステリ……である、こと、よりも、書いて生きるってどういうことだろう、という本でもあります。何者になれなくても書くのか。書くものがいつか自分を殺しても? 否、殺されてはじめて、書いて生きたと言えるんだろうか。
そんな問いかけから、逃げなかった、「僕」の話でもあります。小雨の降る中、何にもなれない僕は、それでも。
いつか書きたいお話として、作中でてくる「あいつ」の話がありますが(そう、あいつだよ、あいつ)、地獄ここに極まれりという話になりそうで、どうかな……。
明るく楽しい話ではないですが、「僕」も逃げなかったし、わたしも逃げなかった。多分、読んでくれた人も、逃げなかったということなので、ありがとうございます。

星海社FICTIONS(ワルツさん/青春離婚)

見出しとしてわけるあれでもないのですが、分類も少し難しいところであるのがこのワルツさん。電書化の予定もないのでちょっと入手が厳しいところがあるかと思いますが……。一応、ずっと言っておりますが、まだ動く予定も、書く予定もあります。予定ばかりで申し訳ないです。一巻を書いた頃より、ずいぶん世の中はかわり……でも、別に書きたいことはかわっていないかな、と思います。
データこそが魂だ。けれど、魂だけでは、抱きしめられないから。
そういう本です。コミカライズ版もあります!

青春離婚はよい青春小説です。わたしはずっと、この物語を学生演劇で見たいと思っていて、ラジオドラマ「青春アドベンチャー」さんで朗読をされた時、主役がリアル高校生の役者さんだったので、ああわたしの願いはこんな素敵な形で叶ったんだなぁと感慨深く思いました。
これもまた、時代というものの一瞬を切り取った作品なのですが、今もまだ、彼女達の時代だと思います。HEROさんのコミカライズ版も、最高ですよ。

児童文学(古城ホテル)

児童文学とは……みたいな気持ちにならんでもないんですが、「楽しくて好きなお話を書きたい!!!!」という自分の気持ちが爆発しているシリーズです。「私が大好きなので他にも好きな子がいるはずだ」という考えようによっては傲慢なそれなのですが、そういう風に楽しんでもらえたら嬉しいです。児童向けということでどのあたりが児童向けかというと総ルビというところぐらいです。(いい切った)
「絶対負けない女の子」を書きました。強いとか弱いじゃないんだな。女の子なので、「大好きな、みんなでいればそれで最強!」なのです。
いつでも書きたいメンバーなのですが、どこを切り取っても愉快にやっていることがもう決定づけられているので、わざわざ書かなくてもいいのかもなぁという気持ちです。でもこれからでもすごく売れたら書いちゃったりするかも。

その他(レッドドラゴン/果て薔薇)

レッドラは、なんだったのか、今でもすごく……言葉に困るのだけれど、私がこの物語に与えたものよりも、この物語から得たものの方が多分多かった。そういう企画でした。この世界で、ただ生きた。それだけの。

どうかしている企画シリーズ。進撃の巨人さんのスピンオフです。渡されたものが大きすぎて、どうなることやら……と不安でしたが、無事に、「あなたのうちの子ですね」といろんな人に言ってもらえたので、まあ、一安心でした。
膝をついた、男の手を、女が握って立っている。
そういう、お話です。

その他のその他としては、参加作品として、ゲームソフトFRAGILE 〜さよなら月の廃墟〜、光の4戦士などがあります。

そして、最新作(水銀糖、水銀糖Ⅱ)

「人喰い三部作」からの系譜でもあるファンタジー作品です。わたしの作品というのは基本単発で、その後のお話ってのはないのですが、ナンバリングということで、その後のお話までつっこんで書かせていただいたつもりです。私が、書きたかったので……。
人生のうちにあと1000回くらい書く、青年×少女の恋物語です。よろしくね。
作品紹介は以下からも見ることができます。

その他個別作品紹介ページはサイトの方に。


そしてまた旅はつづくんじゃ……

ここまで紹介をしていて、やはり、最後に言わせていただかないといけないのですけども、もちろんここからクリック購入も嬉しいですが、書店に行って探したり、注文していただけたりすると、私の大好きな「本」が長生き出来て嬉しいです。とはいえ、ご都合のよろしい形で構いません。ふらりと本屋に出かけたときに、探していただけたら嬉しいです。あ、あと他の記事から非商業の活動ものぞけます。楽しい「遊び」が見たい方はそちらもご贔屓に。
え、次作ですか? なん……なんだろうな……? あれかこれかそれだと思うけど……。今すぐにはないので上記のメニューからお楽しみください。
これからも、たくさん著作が増えていきますように!

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