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【極私的音楽雑記】#11 ゴダイゴの高い音楽性:「西遊記」〜「君は薔薇より…」(1978年②)

この頃、ザ・ベストテンをはじめ、紅白歌のベストテン、夜のヒットスタジオなど毎週、多くの歌番組があった。その中でピンクレディ、キャンディーズ、沢田研二、山口百恵、郷ひろみ、西城秀樹、、といった豪華メンバーが入れ替わり立ち替わり出演していた。
ロック系、ニューミュージック系の歌手やバンドもテレビ出演することが増え、ドラマ主題歌やCMタイアップ曲にも、多く採用されるようになってきた。

そんな中、ドラマ主題歌のをきっかけに大ブレイクしたのがゴダイゴだった。

西遊記の2曲のクオリティは高かった。

この年の10月、日曜8時枠でドラマ「西遊記」が始まった。
すぐに音楽を気に入った。OPテーマ「モンキー・マジック」もEDテーマの「ガンダーラ」が抜群に良い曲だった。ザ・ベストテンにも2曲同時にランクインした時期があった。

「モンキー・マジック」はシンセを使ったオープニングから、オリエンタルな旋律のイントロ、ファンキーなリズムとギターカッティング、全編英語の歌詞とキャッチーなメロディ、、すこぶるクオリティが高かった。

さらにEDテーマも、砂漠、草原、仏塔などの映像をバックにエキゾチックなアコギのアンサンブルなイントロの美しさで心をつかまれた。そしてサビは何度も歌いたくなった。

  ~ In ガンダーラ♪、ガンダーラ♪ They say it was in India ♪ ~

そして自分が初めて日本のバンドのアルバムを買ったのが「西遊記」だった。

ゴダイゴはテレビ出演でも演奏力が高かった。

ベストテンやヒットスタジオではツイスト、サザンに加え年末ごろからゴダイゴが常連になった。「ビューティフルネーム」「銀河鉄道999」「ホーリー&ブライト」といった高揚感、ハッピー感ある良い曲を多く出し、テレビで歌っていたのを思い出す。

当時はあまり意識していなかったが、あらためて聴くと、どの曲もアレンジ力、演奏力のレベルの高さに気づく。「ビューティフルネーム」のホーンアレンジも素晴らしい。

ボーカルのタケカワさんは、東京外大を長年留年中のインテリでメンバーはスタジオミュージシャン、すでにCM曲提供などで実力派という感じで紹介されていた。
全員演奏も達者、安定感があった。

「君は薔薇より美しい」もゴダイゴのメンバーによる名曲だ

1979年の布施明のヒット曲「君は薔薇より美しい」はミッキー吉野が作曲だ。演奏もゴダイゴのメンバーらしい。最初聞いたときからよい曲だと思った。テレビのクレジットで作曲がミッキー吉野の曲だということは認識していたが、随分難しい曲を出したなと思った。

今聴いても、コード進行は独特だし、メロディは音程がとりにくいブルーノートが随所に散りばめられるし、サビ前の変拍子もある。そして曲最後の「♪変わった〜〜」の高音のロングトーンを含め、かなり攻めた作りの曲だ。ホーンアレンジも秀逸。

当時は長髪、サングラスでアレンビックというエレキギターをシャカシャカ弾きながら歌う姿で記憶に残っている。

現在では大ヒット曲と書かれているし、確かにその年末の紅白でも歌われたようだが、当時の自分の印象としてはスマッシュヒットぐらいだと思っていた。ただ、その後、ずっと長く愛される曲になっているのは、作り込まれた耐久性の高い名曲だったからに違いない。


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