見出し画像

Mercedes CPC_NG 次世代ベンツECUチューニングの壁

こんにちは!


ベンツのECUチューニングを施行するうえで
とても大切な事なのに、、、
話題すらならない、なれない?このパーツ。


その名をCPCという。



2016年ラインオフ車両(例えばW213)から
本格的に搭載し始めました。

厳密に申し上げると2013年ラインオフ車両から
CEPCと言う名前でパワートレイン・コント
ローラーとして搭載し始めました。


間違いなく自動運転に関係する制御でしょう。
エンジンECU、ミッションTCUと協調制御
するようになった代物です。


CPC_NG

いきなり殻割CPC_NG(;'∀')

Infenion社製TC277TPマイコンに独立型
64F200NのEEPROMが載っており、
200MHz駆動の高速コンピューターです。



何が問題なのかと申し上げますと、、、

・スピードリミッター
・停止レブ(車種による)
・排気バルブ(車種による)
・コマンドパワーメーター上限
・最大トルク制御
(↑これはしーちゃんECUにとって肝の一つ)

などなどが、

今まではME(エンジンECU)で全て制御
していたのですが、CPCに移動してしまい
MEだけで調整出来なくなってしまいました。



ベンツコーディングをされている方は、例えば、
スピードリミッターやアイドリングストップが
エンジンECUからCPC_NGに変わった?のは
知っているかと思います。


それじゃしーちゃん、CPCも開発してよ、
と言われる方がいらっしゃると思いますが、


実は、、、2023.02現在


読み書き出来る機械が全世界的に無い


のです。


一部、外国メーカーで書き換えしてくれる
サービスがありますが、これもまた異色中の
異色でなかなか一般的ではございません。



エキゾーストバルブ開度マップ

例として排気フラップ制御マップ。
開度が大きい上の物はスポーツ+モードか。


どうして知っているの?と思われるでしょうが
私はCPCの設計を手に入れてひそかに研究を
していました(*^^)v


しーちゃんやるね!と思って頂けましたら
先にスキ♡下さい。。。(^^)/



結論から申し上げますと、

最大トルク制御がCPCにありますので、
いくらエンジンECUをやってもCPCが
持っている最大値にしかならない
のです。

街乗り部分は少し幅が効きますが、
最大値はノーマルに制御されます。


ですのでCPCが付いている車両は
CPCをやらない限り「最大値」は
ノーマルのまま
なのです。



論より証拠、例えばW213型E63s 4MATIC+。
ノーマル612馬力850Nm。

これだけでは物足りない横浜K氏は

・ブラックブースト社エアインテーク
・ダウンパイプ(触媒無し)
・ワンオフマフラー
・TTEツインターボ(1100馬力対応)
・スプール社HPFP
・外国専属エンジニアのステージ3+データー
・高圧燃料ポンプ流量特性対応データー

などなど手を加えてしまいました 汗



W213 E63s 分解中


blackboost社製 エアインテークキット


The Turbo Engineers社製ターボチャージャー


TTEターボチャージャー


SPOOL社製HPFP


これだけやれば普通なら問題ないパフォーマンスが
得られるのは必至ですが、問題が起きます。



W213 E63s シャシダイ

協力:Tuning Factory ZERO
   横浜K氏


CPCがノーマルなら、いくら専属技術者が
製作したステージ3データーでもノーマルの
最大値に制御されてしまう。569馬力84トルク。

ツインターボも変えて高圧燃料ポンプも変えて
専用データーであってもノーマル値になる。

そして外国メーカーの一部に頼ることになるが
CPCをやるとやはり上がる。


このくらい極端な車と極端なチューニング
ですとより一層CPCの怖さ?凄さ?が理解
出来るものと思います。


しかし横浜K氏はまだ足りないようだ。
公開は出来ないが130トルクまで出した。
このくらいで良いとのこと。


CPCはCPCが持っている最大トルク値を
超えてくると、ブースト圧や遅角制御で
出力を目標値まで落とす制御をしている。



それじゃ、CPCのある新しい車両はECU
チューニングをやっても意味ないの?と
思うのが正常な感覚だと思います。


しかし!


それで萎縮しては先に進めない。



CPCの特性を知ってその対策データーを
考えればよい。


実はある外国メーカーはすでに実践して
物にしている。私も正直申し上げると
外人からその方法を学びました。


事実そのデーター自体はしーちゃん定義に
あったのですが、「そのような使い方を
するのか!」と目を白黒させたものです。

上には上がいるものです。学びました。


W205 C63s FLシャシダイ

協力:Tuning Factory ZERO
   埼玉K氏

W205後期型C63s CPCあり
フルノーマル車両
510馬力700Nm

測定541馬力76トルク
ノーマルより少し出ている状態

CPC対策データー
609馬力93トルク


と、ノーマルに戻されないようにする
工夫が必要になって来ます。
(アクセルの踏み方が良くないのはお許しを)


しかし、先ほども申し上げましたように
トルクの最大値に関係するデーターが
CPCに握られていますので、、、

いつものしーちゃん特性は出せない。



CPCって最先端の自動運転だけではなく、
チューニングプロテクション(防御)の
役割も持っているというなかなかの物です。



どうしてこのようなチューナーと呼ばれる方も
知らない、、、あっ、言っちゃった。。。汗
情報を出したのか。

やはり質問が多いからです。

パフォーマンスは何となく変わった気が
するが、良く分からないです。。。の
ような内容です。

逆にそれは乗れている証拠です。
その感性は素晴らしいと思います。



2023.02現在のお話ではCPC対策データーで
何とか最大値を上げるしかありません。
もちろんしーちゃん街乗りはある程度OK。

燃費向上も何とかクリアー。
(過去記事参照)


従来のしーちゃんECUと違う所は、
・スピードリミッターを切れない
・停止レブを切れない
・パワーメーター上限撤廃不可
・あのしーちゃん特性が出せない
http://blog.livedoor.jp/s30shiro/archives/52118521.html
です。


これは是非ご了解頂きたいと思います。



ちょっと難しいお話になったかもしれませんが
これからベンツECUチューニングを検討されて
いる方は知識としてお持ち頂ければと思います。


2016年に新車として出た車種は上記内容が
当てはまります。

ただし、W176など2013年ラインオフで
2019年くらいまで作られた車両は2019年式
でも当てはまりませんので大丈夫です。

要は2016年に新車発表された車両からが
問題になってくる現象です。


今回のシャシダイデーターはもちろん日本初公開
と思います。知らなかった技術者は知ればよいし
これから学んでいけばよい。決して卑屈にならず
このことから様々考察して一緒に頑張りましょう。


私が太鼓判を押すわけではございませんが
この次世代車両は多少値上げしても、
しっかり作れれば作る側も喜びを感じれる
挑戦のし甲斐があるものと思います。


このCPCにつきましてはたくさんの学びを
頂きました。改めて私を成長させて下さい
ました皆様に感謝致します。


いつもの文言ですが、私は自動車関係の
お仕事ではなく、ましてや整備士や
ディーラー等でもございません。

普通の一般素人です。

何卒私のことをチューナーや技術者と
勘違いされないようお願い致します。


でも、ベンツのチューニングやモディファイは
いつも青森から最先端の物が発信されます(^^)/

ベンツのECUは青森から夢を乗せて。



この記事が皆様のお役に立てられれば幸いです。



これからも頑張ります!スキ♡ボタンで
是非応援をよろしくお願い致します。




いつもお読み頂きありがとうございます。

ブログ内での質問はちょっと・・・と思っておられる
読者様はコメント欄ではなく直接私に質問のメールを
頂けますと嬉しいです!

また、アイオーク紹介希望者の受付実施中です。

最近は日産コンサルト3(4)や3+、そしてベンツの
青森発VEDIAMO(ベディアモ)コーデング開発や
SDコネクトなど故障診断機の話題も出ています。

加えてDTS-MONACOも導入しました。
更にベンツECUチューン、書き換えも挑戦。

私の分かる範囲・経験した範囲で情報を
どんどん発信していきますので
これからもよろしくお願い致します。

サポート頂けますと幸いです。これからもベンツのECUチューニングやバブリング、コーディングや診断機等の有益な情報をお伝えすることを目指しまして、頂戴致しましたお心遣いをお返ししていけるよう頑張ります。