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FRONTIER FRNXHM170/E12

馴れ初め

家業の町工場経営が圧倒的黒字へ上向いて社内政争にも勝るとOJTソリューションズで学んだことや大手が当たり前にやっていることを町工場に反映させられれば日本の町工場は確実に良くなると確信。
横の繋がりが強かった大田区や墨田区、足立区を中心に設備などの調達も含めたWeb・SNSコンサルタントを一つの副業命題として始めました。町工場の新しい標準化を目指して…!
その頃の相棒がSkyLakeの6700HQを搭載したFRONTIERのラップトップ、FRNXHM177/E12でした。
入手したのは2016年。当時はDevil's Canyonの4790KとGTX980で組んだデスクトップを自宅で愛用していた為、冗談でも何でもなくCeleron・4GB・HDDの一体型PC(15万円)を調達して満足気になっている家業に入ってしまったことを後悔・絶望したものです。
まぁ、当初はPC作業とは無縁な生産部での1年間の下積みだったお陰で逆にゴミスぺPCによる精神的死は避けられましたが、Twitter(𝕏)ですら重くなるスペックではこれからやるべきことの足枷となることは目に見えています。1年後、総務部を新設し、ややあって調達係を交代させることにも成功し、経費で購入させたのが本機。
画質に難は感じられたもののベアボーンだけあってアクセス性が非常に良く、カスタマイズも容易で…週に1回レベルでグリスの塗替えやファンの埃の除去をしたい私の相棒として7年間も務めてくれました。
∠( ゚ω゚)/ 我こそはSkyLakeおじさん!

購入初期、デスクトップの6700とツーショットと定期グリスアップの準備中の写真。

初期スペック

CPU:Core i7 6700HQ
RAM:8GB DDR3L-1600 (上限16GB)
HDD1:M.2 SSD 256GB (PX-256M7VG)
HDD2:500GB HDD5400rpm
ドライブ:DVD ±RW/RAM SATA
OS:Windows10 Home版
無線LAN:8260NGW (867Mbps)
重量:2.6kg

最終的なスペック

RAM:16GB (Transcend TS1GSK64V6H×2)
HDD1:M.2 SSD 512GB (Samsung SSD 950 PRO)
HDD2:SATA SSD 480GB (SanDisk SSD PLUS)
OS:Windows10 Pro
重量:2.5kg

初期スペックでは事実上のSATA SSD、読込み速度500MB/s程度のPLEXTORのB/M-Keyが搭載されていたものの出始めのM.2端子が搭載されていたことは僥倖だった。
早速、当時最強として名を馳せていたSAMSUNGの950PROに換装。
カタログスペックでは2500MB/sのところ、1500MB/s程度しか実測出来なかったものの2024年現在でもOSの起動時に遅いと感じたことは一度も無い。

スペックに関わる余談

当時存命だった会長は東芝出身だったことからあらゆる資機材は東芝系列で揃えられていたが、そこに何の価値も意味も見出せなかったことから約2年という長きに渡る説得の末、TranscendのRAMとSanDiskのSATA SSDを導入。時間かかり過ぎ…。
飲み屋での「うちの使ってよ!」「買いますSanDisk!w」「何でw」という与太話があったからこそ数多の競合からこのチョイスになりました。
ちなみにこれは後に町工場PCを一斉に調達し直す良き前例となりました。
ストレスの無いPC環境は従業員に感謝され、生産効率までも向上するという経営者にとって夢のようなカイゼンは、間接的ではありますが、TranscendのTwitter初代中の人のお陰なのです。ありがとう、ネコ型VTuberフセサク…!

実際に使ってみて

さて、話をFRONTIERのノートパソコンに戻しましょう。
主な使用ソフトは以下の通り。

  • Adobe Illustrator
    正直、初期スペックのままでは話にならない。
    RAM8GBではレイヤー数枚の作業でも激重。ファンもよく鳴く。
    そもそもグラボが載っていないのでクリエイティブ作業は、ロゴデザインや軽いDTP作業が限界。フルカスタム後は、画質や色味に目を瞑ればそれなりの作業が出来るようになった。

  • openCanvas 6
    サリールちゃん出生の場。
    Illustratorに比べれば軽いので8GBでもそれなりに動くもレイヤーが10枚以上になると極端に遅くなるので上限値の16GBまで増設必至。画質が悪いのでカラフルなクリエイティブ作業には本機は確実に向かない。

  • Vegas Pro 14
    SONYに開発されたソフトウェアだが、ドイツのMAGIXへ身売りし、その後の日本への展開はソースネクストが担当している動画編集ソフト。複雑な身の上。
    AdobeのPremiereに比べるととにかく軽いので初期スペックでも15分前後の動画なら問題無く編集出来るが、それを超えると極端に重たくなる。YouTubeも収益化ラインとして10分の壁が設定されていたものの20~30分尺の動画が未だに流行り続けているのでVegasにおいてもRAMの増設は必至。
    2024年現在としてはShort動画も収益化が可能になったので存外4コア8スレッドの6700HQちゃんとVegasの相性は良いかもしれない。今更過ぎる。

  • IJCAD 2016
    町工場の要。
    初期スペックでも問題無く動いてくれました。
    図面を引っ張る、という表現を未だ使い続ける町工場ではありましたが、流石に二次元だけでもCADは導入しようということで一番最初に導入・勉強したソフトウェア。
    既存の紙図面のデジタル化と私が設計・デザイン・営業まで行ったK-206とK-208はIJCAD2016に活躍してもらいました。

  • Fusion360
    カイゼンの一環として導入を試みるも手書き図面の町工場には3DCADは刺激が強過ぎた為、無料期間中という短期間で断念。
    初期スペックでは簡単な構造の小型部品くらいなら図面作成可能。無駄にカメラをグリグリ動かすとそれだけでも重くなるのはご愛敬。

  • イメージデザイナー
    既存画像を組み合わせてチラシなどを作る目的のソフトで何とホームページビルダー21内蔵ソフト。町工場での私の前任者が購入していたホームページビルダー21が変な形で役立ってくれました。Twitter(𝕏)のプレゼントキャンペーンのバナー草案作りに大いに貢献。極めて軽いので初期スペックでも問題無い~…と見せかけて既存画像の加工・編集が実は出来てしまうのでそこで本気を出してしまうとかなりの確率でフリーズする。

共立電器産業株式会社に入社後、独学したIllustratorとCADで設計・デザインしたK-206とK-208の2モデル。

第一線を退くも…

2023年12月にビジネスシーンの第一線を退きました。
約4年間も町工場という荒っぽい現場・環境で頑張ってくれた証左として筐体への打撃痕・液晶への圧迫痕が複数あるもののPCとしての挙動に一切の問題はありません。
その後、BYOD体制のITベンチャー企業においてもSNS統括として十数のアカウント管理を担った状況でも「君のパソコンやたらうるさいねwww」と笑われること以外は特に問題はありませんでした。ただ、担当領分が増えた結果、開くブラウザの数が膨大になり、メモリが足りなくなった…それに尽きます。安請け合いは良くないね。無念。
2024年4月現在、枕元で私の睡眠を守ってくれています。
ここまでお読みいただき、本当にありがとうございます。

枕元で怪しく光るGravaStarMercuryとFRNXHM177/Aちゃん。

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