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たくさんの笑顔と涙をありがとう〜Jリーグ30周年に寄せて〜

Jリーグが始まった1993年。私は栃木の田舎に住む泣き虫な小学生でした。

運動が苦手で体育が大嫌いだった和彦少年ですが、父親がラジオ好き、スポーツ中継好きだったこともあり、テレビやラジオのJリーグ中継から徐々にJリーグにハマっていきます。

勉強そっちのけで、両親に怒られるまで、東京のラジオ局・ニッポン放送のJリーグ中継を、ノイズに邪魔されながらも耳を傾ける日々でした。

ちなみにニッポン放送の諸岡アナとか煙山アナの気持ちの入ったJリーグ実況が大好きで、一時期スポーツアナウンサーを目指していた時期もあるほどです(最近東京のラジオ局はほとんど聴かないのですが、お二人は今もスポーツ実況アナとして頑張っておられるのでしょうか?)。

その後、大学生となり福島大学に進学すると、行動範囲も広がり、ベガルタ仙台やモンテディオ山形の試合観戦に行くようになりました。

私のJリーグ観戦は大学1年生の時にベガルタ仙台とコンサドーレ札幌の試合を仙台スタジアム(現在のユアスタ)で観たのが最初でした。

目的は日本代表監督を務められた岡田武史さん(当時の札幌監督)を見るためでしたが、印象に残ったのはスタジアムの美しさや大きさ。そして温かい春の日差しの中、みんなでサッカーを楽しむ沢山の家族の笑顔でした。何よりサッカー観戦って、Jリーグ観戦って、こんなに楽しいんだ。そんなことを初観戦で感じて、その後も仙台や山形に足を運ぶようになりました。

そして社会人になって、栃木に戻ると、ほどなくしてJリーグに昇格したのが、現在J2リーグに所属し日々奮闘する、我らが栃木SCです。


栃木SC、Jリーグ開幕戦のマッチデープログラム


最初はJリーグ昇格を目指す栃木SCを見る側だった私が、頼りない自分を変えたいという想いで始めた、栃木SCの運営ボランティア。

運営ボランティアはJリーグ昇格前年(JFL時代)から始まり、今年で16年目を迎えました。

ボランティアの傍ら、栃木SCにはいろいろな時間がありました。東日本大震災、新型コロナウイルス…栃木SCにはあまりに厳しい現実が行く手を阻む時もありましたが、何とかみんなの力で乗り越えてきました。それだけでも立派だと思います。

またサッカーの成績面でも、私たちの栃木県グリーンスタジアムやカンセキスタジアムとちぎでは、たくさんの笑顔と涙の記憶がありました。

昇格初年。Jリーグ先輩クラブの厚い壁にはじかれ続けた日々。県民の日、およそ15000人を集めたグリスタでサガン鳥栖に終盤次々とゴールを決められ、0対5で惨敗し、多くの栃木サポーター流した悔し涙。そしてある夏の夜、来場者に辛い言葉をかけられ、人知れず悲しくて流した涙。

戦力充実でFC東京などビッグクラブ相手にホームで勝利し、J1が少しだけ見えたあの年。
チケット販売開始当日に即完売。スター選手揃うガンバ大阪にグリスタで真っ向勝負を挑み、見事に4対2で撃破したあの秋の日とみんなの笑顔。

晩秋の冷たい雨の日。J3降格がほぼ決まり、廣瀬キャプテンの涙ながらの挨拶に、多くのサポーターと私が悔し涙、悲しい涙を流したあの日。

J2復帰を目指してJ3優勝ボードがグリスタに持ち込まれながらも、長野パルセイロに最終盤でゴールを許し、さらに入れ替え戦でツエーゲン金沢にまたも最終盤でゴールを決められ、J2復帰の難しさを思い知らされたあの日。

復帰後、何度もJ2残留争いを余儀なくされ、2度目の降格を覚悟したシーズン。アルビレックス新潟に最終盤でゴールを奪い取り、多くのサポーターが感動して流した嬉し涙と飛び切りの笑顔。

明本選手、柳選手など若手が躍動する中、新しく立派なカンセキスタジアムとちぎの誕生に来場者やサポーターが胸踊らせたあの日。

栃木SCボランティアのユニフォーム

私がボランティアを始めた本来の目的である「自分を変えたい」という目標を達成できた自信なんか全然ないけど、私はJリーグや栃木SCを通して数え切れないほどの沢山の鮮やかな記憶、思い出を得ることができた!心からそう思います。

私たちのホームスタジアムに来場された皆さんと作ってきた数え切れない程の笑顔と涙の日々は私にとってのかけがえのない宝物です!

栃木SCの運営ボラをやってきて、栃木SCと出会えて、Jリーグと出会えて、本当に良かった!Jリーグ30周年を迎えた今、私はとても幸せです!

これも栃木のために全力で戦ってきた栃木SCの選手、スタッフの皆様。そしてクラブのため、ホームゲーム運営のために日々尽力されてきた栃木SCのフロントスタッフの皆様、栃木のために熱く応援し続けるサポーターの皆様、こんな変わり者の私と仲良くしていただける栃木SCボランティアスタッフの皆様のおかげにほかなりません。皆さん、これまで本当にありがとうございます!

これからもJリーグそして栃木SCを通して、たくさんの笑顔、たくさんのかけがえのない物語がスタジアムで紡がれていくことを願うばかりです。そのために私もボラ、これからも頑張ります!

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