63歳 松田忠徳

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63歳 松田忠徳

はじめまして、こんにちは。
そろそろ定年を迎えます、63歳の松田と申します。もうかれこれこの職場で30年勤続してきて、バブルからその崩壊、そして経済の低空飛行まで日本の右葉曲折を最前線で経験してきました。けれど、もうあと2年なんです。社会的に貢献してきたとは思っています。この会社にすべてを尽くしてきた。それは利益だけではなく、資源の一つである人に対する教育もそうです。私はよく部署の奴らに言うんです。「チャンスは貯蓄できない」ぞと。失敗したっていいんです。なぜなら、「卵を割らなければ、オムレツは作れない」からです。なかには、今の自分をすごく嫌っている奴もいる。私もかつてはそうでした。仕事ができる同期に嫉妬することもありました。しかし考えてみると、「それ自体の不幸なんてない。 自ら不幸を思うから不幸になる」のです。いつだって敵は自分なのです。だからその経験を活かしていうんです。「自分の道を進む人は、誰でも英雄」なのだと。あとは勉強の日々でした。仕事場以外でももちろん勉学に励みました。仕事に関係ない新書や文献を暇があれば読みました。20代なんて特に、それこそ「青春は何もかも実験である」んですよね。あるとき、その効果が急に現れたんです。仕事ができる同期がヘッドハンティングされ、プロジェクトのリーダーが突如変わったんです。そこで私がリーダーに抜擢されました。それはもうがむしゃらにやりましたよ。あれほどメンバーに感謝したいときはありません。あそこから私の人生の針が動き出したと言っても過言ではないでしょう。今ある知識と、同僚からもらう知識で、なんとかプロジェクトを終えたときには達成感で涙が止まりませんでした。そのとき思いましたね。「運命がカードを混ぜ、われわれが勝負する」んだなと。だから後輩の奴らにもいうんですよ。「鼠の気持ちではチーズしか得られない。 大きい獲物を得ようとするなら狼の気持ちになれ」「着物を脱ぐ女性の美しさは、雲を貫く太陽のようだ」「過去の成果で未来を生きることはできない。 人は一生何かを生み出し続けなければならない」ってね。本当に、ここまでやってこれたのは先輩からの言葉だったり、読書で出会った言葉のおかげだと思う。さて、今日もまた本を読んで寝よう。


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