20歳 春川凛

12人目

20歳 春川凛

はじめまして、こんにちは。
実はついさっき、成人式が終わりました。中学の頃の同級生に久しぶりに会えて嬉しかったな。でもみんなすごかったな。会ったら久しぶり!とかそういう会話はそこそこにすぐ写真写真だもん。私はできなかった。それがちょっと後悔。仲良い子とはたくさん写真とったよ?でも、他の子はあの頃の関係性とかまるでなかったみたいに誰彼構わず写真撮って、雰囲気変わったね!とか大人っぽいね!とか今日の振袖張り切りすぎじゃない?とかって会話はぜんぶ写真のあとだもん。ひどい子は写真だけ撮って去っていってさ。それこそコレクターみたいに。そのときにさ、自分のカメラロール見直して、思ったよ。あまりに写真が少ないなって。写真そのものも少ないけど、人物の写真の数なんて何回画面をスクロールしても出てこない。最後に撮った写真、大学の誰もいない食堂で1人で片付けするおばちゃんだよ?私は何を被写体にしてたの?そのとき何を私は思ってたの?不思議でしょうがないよね。でもまあ、こうやって地元に帰ってくるといろいろ思うことがあるね。あの頃みたいに、強制的に巻き込まれていく感覚がする。あの頃はそれが嫌で嫌で仕方なくて、早く大学行ってこの狭いコミュニティから抜け出したい!って思ってたけど、いざ大学行って上京して、行ったまんま帰ることも1度もしないで今日帰ってきてさ、なんだかね、嫌いな場所だったはずなのに、この地元の、ちょっと変わってほとんど変わらない風景を見ただけで、憚らずノスタルジックになっちゃったな。東海道線の熱海からトンネルをくぐって静岡に入っていく瞬間(熱海も静岡だけどね)、ドキドキするんだよ。あの頃と自分と、帰ってきた自分を勝手にオーバーラップしてるようでさ。でねそのとき、この思い出した感覚は、もう忘れちゃいけないって思ったんだ。保存しておかないといけないって。そう考えてさ、いままで写真を撮ってなかったことをすごい後悔した。あの子たちはもうずっと前から多分その感覚があって、忘れたくない!いまを大切にしなきゃ!ってほんとに思いながらシャッターを切ってたんだ。私はね、いまを大切にするなんて中学とか高校のときには思っちゃいけないって考えてた。あの頃は、いまは未来のためにあって、何も成し遂げてない状態のいまを残す必要はないし、いまを未来に残したところで使うことなんて2度とこないって信じてたから。でも、振り返ると、そう振り返るとね、やっぱり過去として振り返るんだよ。過去はやがて振り返られるものなんだよ。自分の過去を振り返られない人はいない。写真はそのためにあったんだってようやく気づいたんだ。写真撮っておけばよかった!って。でもいつのときも自意識が邪魔してた。いまだってそう。だから私は、写真は恥ずかしいから日記で残そうと思うんだ。写真には残らない感情を残そうと思う。今日から一つ残らず。ハタチの感情をね(笑)。そのときの私が何を思っていたかが将来の私にとっても必要だと思う。そして将来笑いたいね。あの頃こんな馬鹿なこと考えてたんだ!って。例えば、成人式の時に写真が少ない!って気持ちとか、帰ってきたときの気持ちとか。電車から降りたときから日記を書こうと決めてたから、成人式でかなりメモったよ。成人式で思ってたことを10年後とかに読み返すって、写真を見るよりもずっとおもしろそうだと思わない?よし、やる気出てきた。今日のはとびきり長文になるね。みとけよ、将来の自分。読むのに飽きるくらいの長文だぞ。それくらい、思うことは尽きないんだ。そして、いま思ってることは2度ともう思えないことだと思うんだ。

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