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不安を必要以上に煽ってくるテレビやネットなんて見るのやめて、養老孟司の「死の壁」でも読もうぜ

 売れてなさそうなので(本を読まない人たちが悪い)、出典は明記しません。養老先生や新潮社に怒られるなら本望だ。

 一九六十年代の大学紛争時、運動をしている側の学生が研究室に押しかけてきて「この非常時にのうのうと研究なんかしてやがって」と言ってきました。こいつらは戦争を知らない世代なのに、なぜこんな物言いを知っているのかと思って驚いたものです。それは典型的な戦時中の物言いと同じだったのです。「お国の非常時に一体なにをやっとる」というやつです。
 こういう人の押し付けがましさというのが、共同体の持つ一つの体質なのです。平等性を求める。「俺がこんなにみんなのために必死になっている時に、お前らなんだ」という押し付けがましさです。こんな人に「お前らが必死になっているからいけねえんだ」なんて言うとぶっ殺されそうな雰囲気があったのです。
 大学紛争の頃に、ある団体は東大のグラウンドで何と竹やりで訓練をしていた。彼らの中に戦時中に竹やり訓練をした者はいません。それなのにその様はまさに戦時中そのもので、「ああ日本は変わらないな」と思ったものです。

 この本を読んでいれば、たいていの事に焦ったり不安を感じたりパニックを起こしたりしないで済むと思います。

 こんな事態だ。本でも読もう。

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