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学校選びの真髄 〜学校選びは「マッチング」〜

 こんにちは!子どもと共に未来を育む 共育コンサルタントの金澤です。

 私の専門はコーチングによる進路選択です。今まで1000名以上の学生と一緒に進路選択サポートをしてきました。自分自身の進路選択は一生に数回、しかも一回選択したら変えるのは難しいもの。しかし私は1000名以上の進路選択を見てきました。どういう選択をすると良いのか・良くないのか、成功例も失敗例もたくさん見てきました。

 そこで、私の今までの経験を踏まえて、進路選択・学校選びに関する考え方や具体策の紹介をしていきます!

 長いシリーズになると思いますが、絶対に皆さんのお役に立つ内容になりますので、どうぞお付き合いください。

 ※全部仕上がったら有料noteにする予定ですので、ご興味ありましたら今のうちにがっつり読む&シェアしてください(^◇^;)


 今回は、学校選びをするにあたってどんな風に考えればいいのかをご紹介します。

 この記事は、「これから学校選びをしなければいけないけど、どうやってやればいいかわからない」「何から始めればいいのだろう」と悩んでいる生徒・保護者様向けです。最後までお読みいただくと、学校選びをする時に何を考えればいいかが明確になって、考えや調べ物が進みやすくなりますので、ぜひお読みください。


学校選びは「マッチング」と同じ

 これは重要なので、今後も何度も書くことになりますが、学校選びというのは一言でいうと「マッチング」です。


マッチング:種類の異なったものを組み合わせること。(デジタル大辞泉)


 多くの人は、学校選びというと、学校のことしか調べません(あるいは学校のこともよく調べず決めている)。でもその学校に入る「自分」というものがどういうものかがわかっていなければ、いくら一般的に良いと言われている学校に入っても、その生活はいい結果が得られないことが多くなります。

 例えば、「どこに旅行行こうか?」という話で盛り上がったとします。ひたすらのんびりしたいなら沖縄の離島とか。世界遺産を見たいならスペインとか。緑に囲まれたいならスイスとか。これがマッチングです。

 必ず、自分たちのニーズと、行き先の特徴があって、その二つが噛み合うと非常に楽しいものになる、ということですね。

 今の例は旅行ですから、行き先なんてすぐに変えられますし、行ってみたけどいまいちだったとしたら、また次の機会に別のところを探せばOKです。

 ところが、学校選びはどうでしょう?一度入ったら、3年間もしくは4年間は、基本的にその中で過ごすことになります。入ってみて合わなかったら、数年間の生活全体が辛くなるし、変えるとしてもまた探さなきゃいけないし、受験も考えなきゃいけない。やり直しはやろうと思えばできますが、結構余計な労力がかかるんです。

 だからこそ、ただ学校を調べるだけではなく、「自分のニーズ」をしっかり理解しておいた方が、貴重な学校生活の期間をより充実させられる可能性いが高くなる、ということです。

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学校選びにおける自分のニーズを考える

 学校選びをするにあたって、自分のニーズを考えることが極めて大切だといういうことがわかってもらえたと思います。

 では、どうやってそのニーズを考えればいいのか。そもそも「自分のニーズ」とはどんなことなのか、いくつか例を出して説明してみます。

・なんとしても入りたい大学がある

・学校生活でしかできない部活動を全力でやりたい

・将来のために海外留学に行きたい

・早いうちから専門的な勉強をしたい

・生徒会や学生運動など、人をまとめて動かす活動をしたい

・学校の図書館にこもって思う存分読書をしたい

・医者を目指すための準備をしたい

・起業したい

 などなど・・・ここに挙げたものは、過去私が直接指導したことのある生徒が掲げていた「ニーズ」の一例です。他にもたくさんありますが、あくまでよくあるニーズの例だと思って見てみてください。違う言い方だと「目的」とか「ビジョン」とか言ったりもします。

 共通点として、全て文末が「〜〜たい」になっていますよね。周りの環境ではなく、自分自身がどんなことをやりたいのかを表すもの、これがニーズです。


 すごいなあ・・・そんなの今の自分にはないなあ・・・やっぱり自分ってダメなんだなあ・・・


 と思う人もいると思います。でも大丈夫です!このニーズは、正しく一つ一つ考えていけば、たとえ今なくても、絶対に誰でも見つけられるものです。あなたならではの、世界で一つのニーズが見つかって、それを元に学校選びを進めることができるようになります。

 その方法はまた別項で紹介をしていくことにします。

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自分のニーズを理解するといいことが起きる

 自分のニーズがなんなのかをしっかり理解すると、実は学校選びだけではなくいろんな面でいいことが起きます。

・物事に前向きになれたり、自己肯定感が高まったりする

・目の前の勉強に理由ができて、モチベーションが高まる

・勉強の効率がよくなる(頭に入りやすくなる)

・多少大変なことがあっても乗り越えられるようになる

・自分のニーズを言葉にできることで、同じことを考えている仲間ができる

 自分のニーズというのは、違う言い方で言うと「やっていて楽しいこと」とか「本当に取り組みたいこと」です。学校でやるかどうかは別として、自分がやっていて楽しいことがあるならば、それに取り組んでいるだけで生活全体が明るくなりますよね。

 これから先もその取り組みたいことをやるのに必要であれば、今やっている勉強にもやる理由ができて、気合も入るし頭に入る効率も高くなっていきます。ちょっと辛い勉強があったり、テストの点数が下がったりしても、取り組みたいことの実現に向けて頑張れるようになります。

 そして、そんな自分のニーズがはっきり言葉になって出せるようになると、それを応援したい人や、同じ目標を目指したい人が現れて、仲間が増えていくようになります。Fast alone, far together(早くいきたいなら一人で、遠くへいきたいなら一緒に)と言いますが、同じものを目指す仲間がいるといろんないい影響があります。


 昔こんな生徒がいました。勉強は抜群にできたけど、寡黙であまり話すのが得意ではなく、とりあえずトップ校行けたらいいな・・・という生徒が、中3で塾に入ってきました。色々話していくと、学校での学習にはあまり価値を感じておらず、塾の授業はすごく好きだとのこと。

 何が違うのかを掘り下げてみると、塾の授業の方が刺激的で、自分が吸収できるものが多く、自分にとって学びの場は塾の方が上だとはっきり言うくらい。(これは別の問題が含まれているので、あえて深く掘り下げません)

 さらにいろんな話をしていくと、自分のような刺激を求めている、もっと学びたい学生に学ぶ場を作っていきたい!という話になり、そのためにレベルの高い学校に行って同志を見つけたい、とまで考えが発展していきました。その子は見事受験に合格し、その後もパワフルにいろんなことにチャレンジし、塾を立ち上げるまでになりました。


 彼は中学と高校の頃にニーズが見えてきたのですが、普通にやっているとニーズの発見はどんなタイミングでも起こり得ますし、時期によって変わることもあります。

 でももし中学生や高校生の頃にある程度ニーズが見つけられて、学校選びにうまく活かせるとしたら、学生生活をもっともっと充実させられます。だからこそ、学校選びの時に一度ニーズをしっかり探っておくのは大切だと考えています。


ニーズと学校の特徴を合わせていく

 ここまでは自分のニーズの話をしてきましたが、ニーズがはっきりしてきたら、今度は学校の特徴を調べて、ニーズと合わせていく必要があります。

 私は20年以上高校受験のサポートをしてきましたが、一言で高校といっても全然特徴は違います。公立と国立と私立でも違うし、普通科と専門学科でも違うし、全日制と通信制でも違う。自分が本当にやりたいことがいわゆる高校生活にない場合もあって、その時は通信制や定時制にあえて通って時間を作って、他の時間でやりたいことに向かっていくという選択もあり得ます。

 高校でもこれだけ違うわけですから、専門性の高くなる大学は言わずもがな。自分がやりたいことと入った学部の内容が違ったら、それはもうかなり苦しいことになってしまいます。


 これはまた別の章でご紹介しますが、皆さんは「N高」という学校をご存知でしょうか。これはニコニコ動画で有名なドワンゴが立ち上げた「学校法人角川ドワンゴ学園」が運営する通信制の学校です。

 最近進路相談を受けていたり、「この人は輝いているな」と思う方の話を聞いていたりすると、N高出身という方や選択肢として考えているという方が本当に増えています。昔は通信制というと、公立全日制で不合格だった・内申や出席日数的に行く学校がない、という生徒が選ばざるを得ない選択肢というイメージをお持ちの方もいると思います。

 ところがN高は、通信制の仕組みを使って「普通の勉強」をする時間を少なくし、その一方で本当にやりたいこと・追求したいことに全力で取り組める環境を作ることにチャレンジしている学校です。まさに、変わってきた時代を象徴する学校だと感じています。


 N高のような通信制だけではなく、例えば隠岐島前高校や広島叡智学園のように、全国から申し込みのできる公立校も増えてきました。このように、昔よりはるかに幅広い選択肢が出てきています。

 内申、偏差値、進学・就職実績、評判などのような情報だけではなく、自分のニーズが叶えられるか・ニーズを追求するのに適した環境か、という考え方で学校を探していくと、きっと今まで目に入っていなかった選択肢が出てくることでしょう!


 今回は、「学校選びはマッチング」というテーマでお話ししてきました。次回は実際に今回強調した「ニーズ探し」の具体的な方法についてお話ししていきたいと思います。ご期待ください!

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