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国からのサポートは国へ帰る

今日はお金の話です。対人だけでなく対お金もあまり得意ではない私ですが、このパンデミック中には、いかに私がお金を恐れていて嫌っていてお金から逃げているかを、嫌という程思い知らされました。お金にとらわれたくないという気持ちが強いのは気づいていたけれど、まさか怖かったとは。

お金に困ることが多いのも、実は怖いものから守ってくれるという、宇宙の愛の計いだったのかもしれません。きっと「あると怖い」も「ないと怖い」も怖い括りで、怖いなら近づかないようにしてあげる、っていう。

まあそんなこんなで日々自転車操業だった私は、このパンデミック中、国からのサポートで受けられるものは全部受けてきました。生活保護的なもの(UC: Universal Credit)、自営業者サポート助成金(SEISS: Self Employment Income Support Scheme)、そしてフリーランサーを含む小規模ビジネスオーナー対象の立ち直りローン(BBLS: Bounce Back Loan Scheme)。最初の2つは返済不要ですが、所得税課税対象なので来年税金を徴収されます。

そのうちのSEISSは、過去3年間の利益の月平均の80%×3ヶ月分が6月に、過去3年間の利益の月平均の70%×3ヶ月分が8月に支払われました。つまり自営業者は仕事ができなくなってから3ヶ月の間、金銭的には自分でなんとかしなければならなかったのです。それが出来ない人はとりあえずUCでしのいでくださいと言う。と言ってもUCも申請してから最初の支給が5週間後で、そんなに待てないくらい緊迫した経済状況の人には、UCから4週間分くらい前借りできるシステム(その分は当然ながら支給額から毎月分割で天引き返済させられます)。

それこそ本当に色々なタイプと状況の自営業者がいるので全員に平等にとはいかないのは当然ですが、待機期間が長かったことや、例えば過去1年以内にフリーになった人は対象外だったり、駆け出しフリーランサーにとっては過去3年分の平均とされてしまうと現収入よりかなり低い額しかもらえなかったりということがあって、それにひきかえ会社勤めの人たちは、国が会社に対して雇用を保持するためのサポートとして現給与の80%が支払われたのに比べると、フェアじゃない感は否めませんでした(もちろんそれでも解雇されてしまった人たちもたくさんいるようなのですが)。

最後のサポート、BBLSはローンなので、返済しなければならないのですが、年率2.5%という低金利で、最初の1年間は返済不要かつその間の利息は国が補助してくれるというものです。と言っても必要なだけ貸してくれるわけもなく、2019年1〜12月のターンオーバーの25%が貸付上限と、当然ながら身丈にあった額しか借りれません。なので私の場合は立ち直りというよりは、とりあえずマイナス100がマイナス50になったくらい。海で溺れそうになっていて、救命ボートは来ないけど、とりあえず浮き輪ゲットと言ったところでしょうか。

このBBLSの手続きがまた一筋縄ではいかなかったのはいうまでもありません。まずビジネス口座を持っていないといけないと言うことでしたが、通常のビジネス口座は口座維持費やら何やらお金がかかるので、零細事業の私は、スペアに持っていた普通預金口座(厳密には当座預金口座)を仕事用にし、収入と経費の管理をしていました。ということで、仕事用普通預金口座を持っていた銀行で、まずはBBLS返済用ビジネス口座を開設するところから始まりました。この口座開設申し込みをしてから口座が開設されるまでにかかった時間約4ヶ月。

この銀行は英国4大銀行のひとつながら、私の渡英直後、口座開設の申し込みをしたのにいつまでたっても連絡が来ないと思って店舗に再訪したら、申し込み書類一式を無くされたことが発覚、口座開設に嘘みたいに時間がかかった曰く付き銀行なのです。今、プライベートで使っている口座は実店舗を持たないインターネット銀行なのですが、サービス抜群・ストレスフリー。ただ残念なことにこのスキームの取り扱いがなかったのでした。

それにひきかえ、、、こちらはある意味安定したサービス低クオリティ。電話を掛けるたびに繋がるまで数時間、繋がってもなんかよくわかんないから確認して折り返す→折り返ってくるはずもなく、を数回繰り返しました。最後に電話をしたのが8月下旬。幾ら何でも時間かかりすぎじゃね?と優しく突っ込んだら、それから数日後、何事もなかったかのように当銀行ビジネスサービスへようこそ!というメールが届き、リンクに従ってBBLSの申し込みをしたら、しばらくして無言で(特にお知らせもなく)入金がありました。

その入金は、そのまま税金とクレジットカードの一部への支払いへ横流し。国からのサポート金が秒で国へと戻って行った瞬間だったのでした。
とりあえず直近での肩の荷は少し降りたので(先延ばしになっただけだけど)よしということで。

BBCから英国内感染者数が5月以来の最高数に達したというニュースが流れてきました。まあ、街の様子を見ていたら当然よねという感じだけれど、そもそもデータの取り方がアレだったりもするわけで、変に恐怖心を煽るより、手洗いやマスクに関する徹底調査をしたドキュメンタリー番組で、一般人の清潔観念の向上や食べ物に関する一般教養を深めることに力を入れたら良いのになあと思うのです。

この前カフェのテラスで会った友達のお兄ちゃん(英国人)。日本が大好きでコーンウォールにお屋敷買って一人で住んでる独身貴族なんだけど、最近買った数千ポンドのメガネを自慢していたそばから、室内トイレに行くのにポケットから取り出した使い捨てマスクがよれよれかつほんのり薄茶色になってて、まじか、、、と静かに絶句した私。薄汚れたマスクなんてしてたら、予防どころかそこから病気になっちゃうよ。

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