ファンタジーを楽しめない
なんとも冷めていた女の子だった昔のわたしは、現実で有り得ないことを面白いと思うことなく育った。
ミッキーの中には誰が入ってるんだろうなーなんて考え、初めて寝てしまった映画はハリーポッターだった。
いまでもそれは変わらなくて、現実をふた回り誇張したようなものは楽しめるんだけれど、鼻から現実では厳しそうなものはどうしても冷めた目で見てしまう。
これまでは堂々とわたしって現実主義だわなんて言っていたけれど、なんとも想像力の乏しい奴なんだと、せっかく人間なのになんてつまらん奴なんだと、自分で自分を不思議に思う。
わたしにとって現実的ではないことだって、科学の発展でいつかはリアルになるかもしれないのになあなんて頭では思っていたりする。
ただの好き嫌いの問題でしょと言われるので、それならばいいかと思ったりするけれど、やっぱり幼少期からそういうファンタジーにあまり触れてこなかったからなのかなと思う。
兄が時間を費やし親に怒られていた「モノ」、それが漫画やアニメやゲームだったから、わたしには悪者に見えたんだ。
そうして価値観が形成されていくんだなと、改めて思った。毛嫌いしているばかりでなく、どうしてこうなったのだろうと単純に不思議に思うことができる人生を辿ることができて、よかったなと思う。
もう26歳になるまで生きてしまったので、ここから好きになったりする必要も偶然もないかもしれないけれど、考えるきっかけがあってよかった。
ボヘミアンラプソディーを観た、そんなクリスマスでした。
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