人生で一番恥ずかしいこと
いつものように一人でカラオケに行った動画をイヤフォンでこそこそ聴きながら、電車に揺られていた。
唯一の趣味であるカラオケには週に多くて3回ほど行く。おととしニートをしていた時に、わたしに点数という明確な目標を持たせてくれて、なんとか心を死なせずに済んだ。そんな思い入れがカラオケにはある。
いつものように、ここは苦しそうな声になっちゃってるなとか、ここ音外してるなーと反省しながら集中して聴いていた。
しかし、しばらくしてふと周りを見渡すとなんだか人にチラチラ見られている気がするのだ。リュックが邪魔かなとか、わたしが立っている角っこに立つべき人が他にいるのかなとか、そういうことを思っていたのだが…
いや、違うな…
気がついたわたしは一気に胸より上が熱くなっていくのを感じ、鼓動の高鳴りを感じた。手も細かく震えていて脳がうまく機能しない。
勢い余ってボリュームを上げてしまって、足までガクついてきた。ほとんど無意識にiPhoneの右上にあるボタンを長押しした。そしてわたしの歌声は止まり、車内は静まり返った。
自宅の最寄りまであと2駅だったけれど、思わずホームに降りて、無駄に歩き回ってとにかく心を鎮める努力をしていた。
ワイヤレスのイヤホンって怖いな…
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なーんてことがいつか起きそうで、いつも念には念を入れている。
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