奇跡を起こす【キントン海水療法】のすべて  木村 一相 著

この本は、血液と海水の成分がよく似ていることに着目し、血液を海水で置き換変えても生きていけるということを証明したルネ・カントンの功績と、それを元に作られた海水液キントンの紹介である。

特にルネ・カントンは現在の医学の世界からは、ほぼ抹殺されており、同時代のパスツールの「菌を殺せば病気は治る」という滅菌・殺菌が現代の医学の主流になってしまった。カントンは人間の身体を魚の水槽に例え、薬で菌を殺そうとするのではなく、水槽の水を換えるだけで病気が治ることを発見し提唱した。ところが、これがそののちの対症療法のアロパシー医学や巨大な利権となる薬物療法には合わなかったのだろう。エジソンよりも優れていたニコラ・テスラが抹殺されたように、カントンも表舞台から消え去った。カントンは決してパスツールに敵対していたわけではなく、お互い補完的な医学として敬意を払っていた。彼の海水療法は当時のフランスでは大評判となり、次々と病気が治癒するものが続出していた。

一連の新型コロナウイルスをめぐる騒動を通して、現代医学というものが病気に対して決して万能ではなく、むしろ容態を悪化させているのではないかということが顕在化され始めている。医学部で教えている、いわゆる西洋医学以外にも、100年前まではホメオパシーなどたくさんの医学が存在し、相互をを補完していた。それが一部の金儲けのために、細菌やウイルス、癌細胞だけをひたすらやっつけ無毒化することのみに終始する医学だけになった。今やそれも終わろうとしている。

再来年はルネ・カントン没後100年の年になる。
日本ではほとんど知られていないルネ・カントンの功績(ダーウインの進化論をも論破)がこれから多くの人に知られることを強く願う。

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