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『勇気爆発バーンブレイバーン』の勇気は爆発していたか。

2023年冬アニメのひとつ、『勇気爆発バーンブレイバーン』を最終話まで視聴したのでこれまでに溜め込んだ感情などを吐き出したい。

このアニメはあのロボットアニメの巨匠・大張正己氏がこれまでの集大成として満を持して世に放った作品だ。
なんでも「この作品を通してどうしても伝えたいことがある」とかナントカ。
それなら観るしかないではないか。
バリさんにはアニメ&ゲームのヲタクとして様々な恩義があることだし。
『餓狼伝説』アニメも好きだし、『超人学園ゴウカイザー』だって通って来てる。

さてさて視聴開始。
からの時間経過。



なんだこれは。
なんなんだこれは。
観ててめっっっっっちゃイライラする!
主人公がひたすら不憫だ。
そして人の話を全く聞かない感情を持った巨大ロボットに全員が振り回されている。
その最大の被害者は主人公だ。
ブレイバーン、なんなんやこいつ。
主人公のことがそんなに好きなら話ぐらい聞けよ。聞いてやれよ。
自分勝手にもほどがある。
こんな感じで中盤以降まで「もうやだこのアニメこれ以上観たくない」「いやいやとは言え先が気になってしょうがないここで離脱してしまってもいいものなのか」という二大感情がずっとせめぎ合い続けた。

つーかそもそも。
『勇気爆発バーンブレイバーン』ってタイトルを聞いて私の脳裏に真っ先に浮かんだのがエルドランシリーズ
『絶対無敵ライジンオー』『元気爆発ガンバルガー』『熱血最強ゴウザウラー』『完全勝利ダイテイオー』のあれ。
タイトル絶対狙ってるでしょ。
この四文字熟語(?)の後にカタカナネーミングの感じ。
なのに。
蓋を開けてみたらムサいオッサンふたりがW主人公なの?
ふたりはオジキュア!
いやまだ若いのか。

「集大成」らしくあれやこれやのセルフパロディやらオマージュやらが満載。
確かに小ネタは楽しめた。
……なんだが。
ぶっちゃけ目新しさは一切なかった
OP主題歌をロボット自らが歌うぐらいか。
OP主題歌は良かった。OP主題歌は。
私もデジタルリリース初日にmoraでダウンロードして買って移動中にウォークマンで聴いております。
でもなあ。
自我とクセの強いしゃべるロボットならちょい前に『SSSS.GRIDMAN』があったし、エキセントリックな謎のヒロインなんてのも過去に枚挙に暇がない。
「集大成」は「総集編」的な意味ってことなのか?

最終回まで観て、めちゃめちゃ大雑把に話の筋をまとめるとこうだ。
「主人公に相棒(人間)ができたと思ったらそれがあっさり死んだと思ったら相棒(ロボット)の正体だったぜ!そんでそっちの相棒(ロボット)も死んだと思ったら相棒(人間)が復活したぜ!」
はあ。
そりゃ確かに「生理的に無理」だわ。
なにしろ本人だったんだから。
なんじゃそら。
「そういうもの」として納得できないことはないが、「そんなもん」だったのか。
長きに渡って二大感情を抱えて完走した結果がこれか。
笑えない。
何一つ笑えない。
最終回を観ている間ずっと真顔だった。
ルルおまえあんだけ「スミススミス」言っててスミスが死んだら「イサミイサミ」言ってスミスが復活したらまた「スミススミス」にトンボ返りか。
知性を取り戻さない方が良かったのでは?
がっっっっっかり。
さっきまでスペルビアにわんわん泣いてたのあれ何だったの?
スペさん報われなさ過ぎでしょ。

スタッフはなんでこれが面白い思ったんだろう。
なんでこんなのでいいと思っちゃったんだろう。
深夜テンションだったのかな?
それとも泥酔してたのかな?
単に私の好みではなかっただけだとはとても考えられないんだが。
世間の評判はどうなのか知らないし、正直調べたくもない。
そっかー。
こんなんだったかー。
「どうしてもやりたかった」のって。
そっかー。

でも。
うん。
確かに爆発してたわ、勇気。
これにゴーサイン出したのは勇気の賜物でしかない。
私ならそれを「蛮勇」と呼ぶけどね。

勇者チックなスーパーロボットの皮を被ったバディ(相棒)アクション・『勇気爆発バーンブレイバーン』。
ごめんな。
私では乗れなかったよ。

「生理的に無理」。


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