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転職活動期 第六回 改 キャリアの棚卸し

10年ぶりの転職活動を備忘録として残しています。いわゆるHow Toサイトではありません。だらだら書き連ねているので、転職を考える誰かへのヒント、ちょっとした暇つぶしになれば幸いです。

今までにしたこと
1)退職届を出して退職日決定(3か月後)
2)転職サイトに登録
3)転職エージェントのキャリアアドバイザーと面談
4)応募スタート(1か月目)⇒書類選考が通らない
5)改めてキャリアの棚卸し

キャリアの棚卸をする意味

転職活動に必要な職務経歴書を作成するにあたって、必要とされるのがキャリアの棚卸しである。
『キャリア 棚卸 フォーマット』とでも入力すればネットでも色々拾えるので、シートの作成には困らない。重要なのは、何のために行い、どんな結果を得たいのかを理解しながらやらないとただの自分年表になってしまう点。私は、物事を割と直感的に考える傾向があるので、こうした作業が苦手でもある。
そもそもなぜキャリアの棚卸をするのか。日経ウーマンの記事を引用する。

棚卸しは、「自分にどんな能力があるのか」を確認するだけではなく、「自分の能力でもっと使っていきたいもの」「人に伝わりづらい能力(売り)を明解にする」ことなのです。

日経ウーマンWeb記事『40代からのキャリアに必要なのは棚卸し2大ポイント』

以前の記事と重複するが、私の今回の転職活動の動機は「やりたいことがあるから」ではなく「今の会社を辞めたいから」が軸である。他にやりたいことがあるから転職を考えるのではない。仕事が嫌いになったわけでも、人間関係が嫌になったわけでもない。強いて言うなら会社が嫌いになった。
「辞めなくても解決する方法はないか」を何度となく考えた。他部署への異動、キャリアの変更等今の環境が変わったらどうか。結果、それでも今の会社で継続して勤務したいと思えないと腹を決めて退職届を出した。
つまり、辞めたいかどうかは何度も掘り下げたが、次にやりたいこと、自分が転職活動の先に求めていることを掘り下げていなかった。

一見すると、ただのわがままで退職を決めたような形の私にとって、キャリアの棚卸をすることは、やりたいことを見つけることと同意義だった。ここの私の軸が定まらないと、アドバイザーからの求人紹介も、自らが探す求人にも方向性が見出せない。
具体的なやりたい業界や職種がないなら、私の経歴や能力を活かせて、かつ「働きたい」と思える場所、それを探す足がかりがキャリアの棚卸なのだとやっと気づき、改めてキャリアの棚卸に向き合った。

テクニカルスキルとポータブルスキル

新卒⇒2社目への転職は、進みたい職種が決まっており、給与等の条件面は気にせず、とにかく「やりたいこと」が軸だった。2社目⇒3社目も似たような感じだ。3社目⇒4社目は人の紹介を受けて入社した経緯もあり、私が体系的な転職活動をしたのは、現在の5社目が初めてだったわけで、それからさらに十数年。棚卸でのキーワードと言っても良い聞きなれない単語。テクニカルスキルとポータブルスキルとは何ぞや。

持ち運びできるスキルって結局何?

テクニカルスキルは、なんとなく想像出来る。ポータブルスキルとは?ネットで検索すると「持ち運びが出来るスキル」とある。
なるほどね!って日本語にされてもよくわからないのだが……定義としては、特定の会社や職種に限定されない、汎用性の高いスキルのこと。

具体的な例:
課題解決力
思考力
人を巻き込む力 等

https://mba.globis.ac.jp/careernote/1005.html

さて、ここで思うのが「ポータブルスキル」をピックアップしたとして、これってそれなりに皆持ってるスキルなんじゃないですかってこと。
大なり小なりマネジメントをしていれば、課題解決力は必要なスキルでもあると思うのでおそらく身についているとは思う。結局、棚卸をする意味は、持っているであろうポータブルスキルを羅列するだけではなく、それが果たして書類選考を勝ち抜けるほど「強み」として機能しているかどうかを考える必要があるわけだ。
もしくは、そのポータブルスキルを掛け合わせて活かせる仕事を見つける必要がある。例えば、課題解決力xコミュニケーション力があるとしよう。じゃあそれを活かせる仕事を見つけようとする。そんなの無限にある。なぜなら、持ち運びできるスキル=どんな仕事でも汎用出来るスキルだからだ。

では、次にそれは自分の強みかどうか、を考える。どれくらいの人を巻き込めば、それは強みに出来るのか…屁理屈なのかもしれないけど、今度は「強み」という言葉に引っかかってしまった。

そして、私の場合接客が一番長い経歴でもあるのだが、わかりやすい「専門性」のあるテクニカルスキルというものがない。ネットで検索すると「商品説明力」とか「業務遂行能力」とか…それってポータブルスキルと何が違うの???という論理的思考の欠如。

これまでのキャリアで楽しかったこととやりたくないこと

とりあえず、スキルを書き出すことは出来た(とする)。強みまでたどり着けないので、ちょっと視点を変えて、あるキャリアアドバイザーの方の「キャリアの棚卸は難しく考えすぎず、単純に『仕事をしてて楽しかったこと』と『今までやってみてやりたくなかったと感じる仕事』を書き出してみましょう」というアドバイスを実行した。
ある種頭の体操のようで、職種がバラバラだったからこそ、とにかく仕事をしてて楽しいと感じたことや嬉しいと思ったことを書き出した。その一方で、やりたくないことも書き出す。やりたくないことを書き出す時、一瞬「出来れば働きたくない」という気持ちが全面に出てしまいそうで躊躇したのも事実だが、仕事をしている前提でやりたくない、と思うことなので、詳細を掘り下げて「なぜやりたいくないと思ったのか」を考えると、やりたい仕事や自分の仕事に対する姿勢が見えてくる。

自分にとってストレスを感じないことは何か

転職活動に際し読んだ『このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法』は学びも多かった。
躓いていた、自分の得意なこと=強みの探し方。人に褒められることがあるが自分ではピンとこないこと=ストレスを感じず行えることをピックアップすることというのは、とてもシンプルだった。実は、これは後日購入したYoutuber ヒカルの本にも書かれていたことなのだが、頑張ったわけでもないのに人から褒められることって自分にとっては承認欲求と合致しないので記憶に残りづらいが必ずあると思う。
例えば、私の場合「説明がわかりやすい」と褒められることが多い。お客様でも店員でも、上司でも部下でも、家族でも、過去の業務、プライベートと説明していることは様々だが「わかりやすかった」と言われることが度々ある。個人的には、営業や接客をしているのだから当たり前だと思っているし、「よーし!わかりやすく説明すぞ!」と気合を入れているわけではない。それでも生きている中で記憶に残る程度にはわかりやすいというフィードバックを受けることが多々あったわけだ。

また、私は営業も経験しているが、結果が出ないこともストレスではない。こうして書くとやる気のない人のようだが、数字に一喜一憂するよりも、正しいプロセスを踏めば、結果は自ずとついてくると思っているので、数字の未達におけるストレス耐性は強いと思う(もちろんないわけではない)。勿論、達成すれば嬉しいし、未達の場合には凹む。ただ、結果が出ないのは何かが間違っている可能性があるので反省はするけど、プレッシャーにはならない。数字でしか評価されず叱責されたりする場合には、人間関係におけるストレスだと思うし、それはそれでダメ社員の評価でどうぞ~と多分私は気にしないと思う。傷ついているふりはするけど。

経歴と結びつけて考えることで見えてくるもの

そんなこんなで、テクニカルスキルとかポータブルスキルとか小難しいことを考えずに、自分の心のままに書き出した楽しかったこと、やりたくないこと、そして自分にとってはストレスを感じないことで書き出したことを過去の職歴と関連させて考えると、自分のキャリアの棚卸が出来上がった。
それが、テクニカルなものか、ポータブルなものか、という話である。

結論、どっちでもいいのかな、と思ってる。

例えば、最初のキャリアの棚卸では、「人を巻き込む力」を他の人と比べてそれは強みに出来るのかどうか、と考えていた。
改めて自分の強みと向き合った時の気付きは、私のキャリアと結びつくスキルは、私にしかない唯一無二のスキルであるということ。
「強み」というニュアンスにこだわって躓いたことも、裏を返せば言葉の意図や響きを細かく確認するということでもある。それは、過去の自分の職歴や興味にも関連していたりもする。
ちなみに面接で「あなたのテクニカルスキルとポータブルスキルをそれぞれ上げてください」と言われることはなかった。

つまり、そういった自分のスキルを見直し、見えてくるものが、改めて自分が転職活動に求めていることや、経歴と照らし合わせた強みであり、私の転職活動の軸を作ることが出来たのだ。

求人の軸がはっきりすると、書類選考の通過率が格段に上がった。
次回は面接のお話。


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