山下達郎とカーティス

Curtis Mayfield(カーティス・メイフィールド)のライブを昨日、久しぶりに見て思ったのは、山下達郎さんのおかげで、彼の音楽の素晴らしさを堪能できているからだと思った。


毎週日曜日。
お昼2時からの55分。
僕の楽しみである『サンデーソングブック(Sunday Song Book)』

このラジオ📻番組のおかげで、
たくさんのオールディーズソングを知ることができ、
自分の知らない音楽の世界を聴いて知ることが、今でもできている。


僕にとって達郎さんは、
“音楽の師匠”なのである。

僕自身。
父親の影響で、
古い洋楽の音楽を聴いて育って、
逆に💧
父よりも、ずっと詳しくなって😅
よりディープな知識を探っては、
それが良い意味でも、悪い意味でも、
良い好奇心となって、
今の僕の音楽ライフがある。

達郎さんがサンソンで語る洋楽のオールディーズは、時に知っているものもあれば、時に全く知らない音楽の世界がある。

そんな中でも、
カーティスに巡り会ったのは、
達郎さん抜きしては語れないのだ...


達郎さんの楽曲の中で、
例えば『PAPER DOLL(ペイパー・ドール)』なんかは、カーティスのサウンドに近いものを感じる。

そして。
ライブアルバム『IT'S A POPPIN' TIME(イッツ・ア・ポッピン・タイム)』

1978年に発売されたライブ・アルバム。今は無き六本木ピット・インでのライブ・パフォーマンスを収録したもので、当時スタジオでの制作費がなく、だったら六本木のスタジオの近くにあるピット・インでライブ・レコーディングしようと考え、達郎さんはノーギャラでこのライブ・レコーディングしたエピソードがある。バックも非常に豪華なメンツで演奏されていることでも有名である。

ダニー・ハザウェイのライブ・アルバムのイメージしていると言われているが、カーティスのライブ・アルバムも参考にしているそうだ。

1971年1月、ニューヨークのグリニッジ・ヴィレッジのクラブ「ビター・エンド」で行われたパフォーマンスを収録したライブ・アルバム。

カーティスは、
非常にファルセット(裏声)を使う方で、キレイな歌い方をする。

シャウトしたり、
荒げて歌うブルースマンとは違う歌唱スタイルで、楽曲はソウルフルだが、歌い方が美しく、ハートフルで、声の温かさや、時に、もの悲しさを僕は感じる。

きっと。
達郎さんも、そういうところに惹かれていたのだと僕は思っている。

達郎さんは、
もう一つのライブ・アルバム『JOY』に収録されている『蒼氓』の中で、
カーティスの代表作である『People Get Ready(ピープル・ゲット・レイディ)』を、マーヴィン・ゲイの『What's Going On(ホワッツ・ゴーイン・オン)』とU2の1984年のヒットソング『Pride (In the Name of Love)(プライド)』を楽曲の口ずさむ部分がある。

『蒼氓』のテイクを聴くと、
カーティスのように、観衆とともに合唱するシーンがある。

こういったところを聴いてみると、
どこか達郎さんの音楽に影響を与えているんだなぁ...と、あとから、つくづく思う。


達郎さんがカーティスの作品の中で愛聴しているのは、この『There's No Place Like America Today』

1975年の作品。当時のアメリカのハードな世相をシリアスに描写しつつ、カーティスのハートフルな歌声が癒しをもたらすニューソウルの名盤と言われている。

とにかく『Billy Jack』を何回聴いたかな、レコード針がすり減るまで聴いたけど、何がそうさせたのか分かんないんだよね。ただそういう音楽は生まれて初めてだった。音楽には、力づけるとか慰めるとかいろんな効用があるけれど、カーティスのあの作品だけはそういうアクティヴな要素で押すんじゃなくて耳元で囁くというか、諭してくれる。

僕はまだ正直。
このアルバムの良さは、わからない。
けど。
その良さが、わかる日が来るのだろう...

今一度。
カーティスの音楽に、昨日触れたことは、今自分が抱えている悩みをやわらいでくれているのだと思う。

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