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ふざけているように見える立候補者たち

先日の参議院選挙、私は去年まで市役所職員として勤めていたので久しぶりに投票日に行ってきました。

子どもが生まれたことで以前よりもいろいろと考えて投票をしましたが、立候補者を見ていると気になる人がちらほらいました。
私は神奈川県に住んでいるのですが今回の選挙ポスターで目に入ったのが。

https://twitter.com/383hitorigoto/status/1547486318821019649?s=21&t=skMIEzrw2A-Y0-Hlg1fnuA


スーパーフンババ
インパクトのみで全く意味が分からなかったです。

しっかりこの画像を見直すまでこの方の名前を認識していなかったと気づきました。それくらいのインパクトと写真。
正直ふざけているのかな、という印象を持ってしまいました。

結果を見ても落選、お世辞にも惜しかったとはいえないくらいの得票数でした。

毎回選挙のたびにこちらからすると(本人は本気だとは思いますが)ネタとしか思えない立候補者がいるよなと思いました。
この方々は何が狙いで選挙に立候補しているのか気になって調べてみました。

まず、選挙において当選する見込みの低い候補者の方を「泡沫候補」と呼ぶようです。
選挙に出馬する際に供託金というものが必要で、例えば先日の参議院選挙では小選挙区で300万、比例代表で600万円必要となります。
世界では供託金を必要としない選挙制度もあり、日本はこの供託金が世界で一番高い国となっているようです。

つまり「泡沫候補」と言われるような方々も皆かなり高額なお金を払って立候補しているのです。
しかも泡沫候補なのでほぼ100%そのお金は戻ってこないという覚悟の上で。

ますます泡沫候補の方々に興味が湧いてきたので、泡沫候補者に密着取材した本があったので読んでみました。

作品内で取り上げている泡沫候補は主な取材相手はマック赤坂氏で、他にも羽柴誠三秀吉氏、外山恒一氏なども取り上げている。

彼らは政治活動として奇抜なパフォーマンスをする。
一般人からすると本気で当選する気の無いように、言ってしまえばふざけているように見える。

それでも彼らに共通することは本気で世の中を変えようということ。
マック氏はスマイルで、羽柴氏は自分が豊臣秀吉の生まれ変わりだからという理由で、外山氏は日本そのものを壊そうという意志で。

それぞれ確固とした思いがあるが、彼らの選挙活動は真面目とは見えづらい。
その理由は現在の選挙が持っている者しか勝たないようになっているからだと言う。

選挙で勝つには「地盤、看板(肩書き、地位)、鞄(財力)」の三ばんが必要とされていて、そのため今の政治家には二世、三世の政治家が多いようです。

そのことを作中で「今の政治家は政治家ではなく政治屋だ」となじっていたことは印象的でした。

確かに調べてみると最近の自民党の首相は、2001年から5年間政権を担った小泉純一郎氏から、安倍晋三、福田康夫、麻生太郎の各氏が父親と同じ選挙区を引き継いでいて、現首相の岸田氏も同じく父から選挙区を引き継いでいるようです。
そんな中で菅氏は最近では珍しい非世襲の首相だったみたいですね。

どちらが良いかなどは私にはわかりませんが、三ばんを持たずに立候補する方の覚悟は並のものではないと思います。

こうして調べてみると泡沫候補の方は、ただの投票するだけの私たち、少なくとも投票に行かない人たちよりは数倍世の中を変えようという意思があります。

そのやり方や思想には賛否両論あるとしても、他力本願ではなく自力で世を変えようとする姿勢はただの投票者である私たちも理解する必要があると感じました。


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