骨一本でここまでわかる?
こんにちは、こんばんは。
2020年2月28日付の日経新聞夕刊に、こんな記事が掲載されていました。
内容をまとめると、こんな感じに。
・熊本で恐竜のあばら骨の化石が見つかる
・地層は白亜紀中期ごろ
・竜脚類という巨大草食恐竜と特定
・推定される大きさは九州最大
・詳しい種は不明
九州ではこれまで、白亜紀前期・後期の地層からそれぞれ竜脚類の化石が見つかっています。この発見によって前期中期後期がそろった! 白亜紀を通じて竜脚類は生息し続けていたんだ! ということがわかるんだそうです。
骨ひとつで特定できるのすごすぎる
なんであばら骨ひとつで肉食か草食かわかるのでしょうか。今回決め手になったのは「肋骨の内側が緩やかに曲がっている特徴など」だそうです。
でも骨ひとつで特定しているのすごすぎませんか? 腕の良すぎる特定班よ……!
見えないところを見るのが古生物学
化石が一番しっかり残っているのは、生きたままマグマに飲み込まれてしまうケースです。マグマに飲み込まれた恐竜は、骨格だけではなく食べたものまでしっかり残っています。
でも、そうじゃないケースもたくさんあるんです。亡くなってからしばらく地面に放置されていたりすれば、亡骸を食べられるでしょうし。誰も食べなくても、骨ごと朽ちていくかもしれませんし。
恐竜は実際に生きている姿を見られないので、本当のところどうだったのかは誰にもわかりません。研究者はそれぞれの見方で、体や動きについて断定しています。だから、いろいろな推測が存在しているのですよね。
で、自分の推測が合っているかどうかを、研究でどんどん明らかにします。どうやって研究するかというと、今回みたいに他の恐竜を参考にしたり、骨からわかることを徹底的に調べ上げたり、現生の動物で近い特徴を持っている生き物との比較したり。
とにかく今あるもの、わかっているものを駆使して、結論を導き出すのだそうです。
骨が1本だろうと9割残っていようと、そもそも骨しかない状態が「ない」状態なんですよね。ないところから考える。「見えないところを見る」のが古生物学。めちゃくちゃおもしろいです。
おわりに
恐竜について調べ始めてまだ浅いので知らないことが沢山ありますが、調べていくほど「なにそれ!?」と思うことがあって楽しいです。
ひとつ骨が発見されるだけで、いろいろなことがわかります。といっても、素人目には全くわからないです。研究者の方の発信、注目していきたいですね。おやすみなさい。