【想いうた】ふたりの時間
月明かりの差し込んだ白い部屋
柔らかいソファに身体を預け
ラジオから流れる古いバラードに
心も身体も酔いしれていた
向かいの鏡に
ぼくに寄りかかるきみの姿が映っている
きみは今いったいなにを想っているの?
月明かりだけでは頼りなくて
表情までも伺えない
まるで美しい人形が
鏡に映り込んでいるような・・・
ただぬくもりだけが鼓動と共に感じられる
ゆっくりとフェードアウトする曲に合わせて
きみの寝息が耳に届く
やっぱり眠っていたんだね
きみが目を覚ますまで
ぼくはこのままこうしているからね・・・
きみは深い吐息をつき
ぼくの腕を抱き寄せて
再び眠りに落ちていく
きみがなにを想っているかなんて
今のぼくには大した問題ではないのだろう
きみとこうして過ごしている時間が
全てを物語っているのだから
これがありのままなのだから・・・
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