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【沖縄→北海道】沖縄本島一周へ 03

【辺戸岬から那覇へ】日常使いしている110ccのSD号で、沖縄から北海道まで6泊7日で走りきる? 机上では大丈夫そうなので、実際に走ってみました。……鹿児島行きフェリーに乗る前に、リハーサルとして沖縄本島一周へ。辺戸岬(へどみさき)到着後、本島南端の喜屋武岬(きゃんみさき)、そして那覇へと戻りました。

辺戸岬は本島最北端のアイコンだけあり、駐車場には多くのクルマが。ほとんど「わ」ナンバー、レンタカーです。それを見て、写真も撮らず国道に戻りました。わずか半日ひとりで走っただけで、もう人混みが苦手になっています。

そのかわり8kmほど先の『奥共同店』でSD号を停めました。1906年創業の元祖共同売店だそうです。共同売店を端的にいえば超々ローカルなコンビニ。ハワイにおけるジェネラルストアに似ています。店先のベンチで冷えたさんぴん茶をいただきました。辺戸岬まで走るライダーの立ち寄りポイントでもあるようです。

これぞやんばる、という時が流れる本島北端の集落

ちょっとまわりを散歩すると古い沖縄の佇まいが残っています。道にしても土地にしても公使の境が曖昧で、どこまで入っていいのか一見(いちげん)さんには分かりません。でもこれぞやんばる、という時が流れています。

書体も素晴らしく、これはもはや書であり作品です

『奥共同店』のあたりで国道58号は終わり、その先は県道70号 国頭東線となります。那覇から北上するといつの間にか県道になってしまう感じですが、実はこの国道58号は奄美大島、種子島を経由して鹿児島まで続く海上国道です。

走行中見かけた立て看板に意表を突かれました

本島北部のやんばるは集落もまばらで、赤土の山や森が海に迫っており特に東海岸は道が海から離れます。そのやんばる東海岸の楽しみにコーヒーがあります。その日は又吉コーヒー園か安田(あだ)共同店のどちらでいただくか迷った末、安田共同店に寄りました。店先でコーヒーをいただいていると下校してきた小学生が「こんにちは!」と元気です。遊んでいてすみません!と謝りたくなりました。

安田共同店でいただけるコーヒーはたいへん上等!

その後、宜野座(ぎのざ)の道の駅で休憩。ここは1階のホール奥にソファーがあり、ちょっとうたた寝できました。宜野座を出てしばらくするともう街です。ちょうど帰宅ラッシュが始まりつつあり、渋滞のなか本島最南端の喜屋武岬(きゃんみさき)まで南下し、本島一周ツーリングを終えました。

県道70号 国頭東線はこんな景色が延々続きます

翌日は午前7時那覇港発、鹿児島行きのマルエーフェリーに乗るだけです。1日船内で寝て過ごせるから休養日のようなもの、と思っていました。ところがそれが大きな誤りであることに、大海原の船上で気がつくことになります。 (つづく)

――この沖縄 喜屋武岬から北海道 宗谷岬への6泊7日旅の全貌は本誌特集「走って走って日本縦断記」でお読みいただけます。とにかく目まぐるしく慌ただしく、時に均一化進む郊外景色に自分自身を見失うことも……。旅は2022年5月、スタートした喜屋武岬の気温は27℃、ゴールした宗谷岬は6℃台でした。

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出典:バイカー春秋 創刊4号

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