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タオバオから学ぶ|つい投入してしまうショッピングカートのつくり方

ビントウ(@bing_tou)です。

今回はタオバオの「カート」を使う中で感じた特徴や日本のECサイトとの違いについてまとめたいと思います🛒

対比を通して「つい商品を投入してしまうカート」について考えてみたので、ECサイトのカート改善を行いたい方や、良い買い物体験を生み出したい方のヒントになれば幸いです。

最大の特徴は、買うものだけを「選んで」決済できる

タオバオのカートの一番大きな特徴は、”買う物だけを「選んで」決済できる”ところです。

至極当たり前のように聞こえますが、日本を代表するamazonやRakutenのようなECサイトの場合ほとんどが”買う物だけ「残して」決済するカート”を採用しています。

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カートから決済に進む際には買うものだけが入っている状態にする必要があり、決済しない商品については削除するかあとで買うリストに移してあげる必要があります。このような「残す」カートは、一度決済をすると中身が空になる(リフレッシュされる)という特徴があります。カートはあくまで”買い物をするための機能”であり、一回使い切りです。

対してタオバオの場合は、気になる商品はとりあえずカートに放り込んでおき、買いたいものだけを選択して決済に進む「選ぶカート」を採用しています。

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あくまで欲しいものだけを取り出して買うイメージなので、選ばれなかった商品は次回以降の購入検討商品として決済後もカートに残り続けます。

次回の買い物でもやっぱり買わないのであれば削除すればいいし、さらに次回買うかもしれないなら残したままにすればいい。

こうしてもはやストレージ(記憶補助装置)にも近い「入れっぱなしカート」が出来上がるのですが、入れっぱなしにしておくと在庫切れのお知らせや、値下げのお知らせ、お店からのクーポンなどの情報が全てカートの中だけでゲットできるようになります。

入れっぱなしにしておくデメリットがなく、むしろ入れっぱなしにしておくことで快適空間へと変化を遂げます..

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引き算の買い物vs足し算の買い物

オンラインに限らず買い物には予算があるので、頭の中であれこれと「まとめ買いした方が安いんだっけ、このクーポン使えるんだっけ、今の合計金額いくらだっけ??」と考えたりしないでしょうか。

「残す」カートの場合はカートの中身の総額から要らないものを引きながら最終的な金額を決定します。

「選ぶ」カートの場合は選んだものを足しながら最終的な金額を決定します。

私はここも両者の大きな違いだと考えます。

個人的な意見になりますが、私はとりあえず色々カートに入れて総額をみたらトンデモナイ金額になっていてギョッとするあれが少し苦手です。そのまま間違えて決済したらどうしよう(◎_◎;)などと、間違えないって分かっててもビビってしまう。大幅な予算オーバーは買わなくてもビックリしちゃうんだよなぁ・・!

そんな点からも、放り込んだあとで選択&計算の余地を残してくれるタオバオのカートはユーザーの心にも余裕を残してくれると思うのです。

カートは「買い物アシスタント」へ

ここまで「残す」カートと「選ぶ」カートについて話してきました。

タオバオの場合は「選ぶ」カートを採択しており、カート≒ストレージとして購入検討商品をとりあえず放り込める場所になっています。

初めから欲しいものが明確に決まっていてダイレクトにカートに投入して決済してくれる人なら良いのですが、恐らく多くの人は色々なページを回りながら予算や好みなど様々な条件に照らし合わしながら買い物をしています。

そんな中、とりあえずカートに一時保存しておいて最後にカートの中から欲しいものだけ選ぶという体験は思いの外ストレスフリー。

そしてカート下部にはタオバオ得意芸のオススメ商品が無限スクロールで鎮座しています。

タオバオの場合はさっさと決済して欲しいと言うよりも、とにかく気軽にカートに商品を入れて欲しい、買うのは別の機会でもいいから(今回買うことを強制せず、買う機会の数を増やす)と言ったところでしょうか。とりあえず入れチャイナ。というスタンスは学ぶものが多いです・・

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まとめ

カートは決済のための一機能に過ぎませんが、ユーザーの買い物補助と捉え直すとまだまだ改善の余地がある部分と言えそうです。

ただでさえ予算や条件など色々なことを考える必要があるお買い物。

せめてカートの中だけでもユーザーにとって自由度のある空間を用意できると、買い物体験の向上に大きな影響を与えるでしょう。

それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました!

最後まで読んでいただきありがとうございます!!!!いい一日になりますように!