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国宝茶室「待庵」見学

京都山﨑にある国宝の茶室、待庵を昨日見学しました。
見学には1ヶ月以上前に往復はがきで予約を取る必要があります。

場所は京都から電車で20分ほどで駅からすぐのところにありました。
予約時間になると20名ほどのグループが中に通されます。はがきを渡して拝観料を払ってご住職の説明を受けた後はいよいよ待庵を見学します。
境内の写真撮影は完全NGでしたので外観の写真のみになります。

千利休が作った現存する日本最古の茶室。
そこでのお茶は一客一亭だったのでしょうか。戦国時代真っ只中で一体どんな会話が繰り広げられていたのでしょう。利休や秀吉が実際に一服していたと思うと想像力を掻き立てられます。

大男だった利休居士が点前座に座っていたらかなりの威圧感があったのではないかと思います。肖像画で被っている頭巾はお点前のときにも被っていたのかしら、それとも普段は被っていなかったのかしら…

さてわずか二畳の狭小茶室には空間を広く見せる工夫がいくつもあります。
例えば光の演出。如庵のようなたくさんの窓はついていませんが南向きに建てられていて時間と共に連子窓から入る光の変化を楽しんでいたそうです。
そして柱や壁の厚さをなるべく削って軽やかさを出していたそう。
さらに天井を点前座は低く、客畳は高くしたのには遜る意味合いもさることながら空間を広く見せる狙いもあったのではないかと推察します。
今は色が褪せてしまい土壁と同系色になってしまった腰貼は元の色が紺色だったことが分かっているそう。

これまで写真でしか見たことのなかった待庵は暗くて狭くて厳かでちょっとカビが生えたような古臭いイメージでしたが今日のご住職の説明を伺って見方がガラリと変わりました。

あたかも亭主や客になったつもりでシミュレーションしてみましたが残念ながら実際に座ってみないと感覚は沸かないものですね。待庵は土壁を保護するために茶室内部は立ち入り禁止です。

その点先月訪れた同じく国宝の如庵は実際に茶室に入ることが出来たので満足度という点は如庵に軍配が上がります。

記念に説明をしてくださった現御住職、妙学士功の書を購入しました。色々な禅語が書かれた色紙の中で散々迷った挙句年女なので龍吟雲起を選びました🐲

可愛らしい龍のイラストは一枚一枚違っていて迷いに迷いました🐉



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