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あなたはアリですかキリギリスですか?~樺沢紫苑著『精神科医が教える 毎日を楽しめる 人の考え方』

樺沢紫苑著『精神科医が教える 毎日を楽しめる 人の考え方』が出版されました。

目次の最後に本書の構造のページが有ります。総論を理解し各論のTODOを実践していけば間違いなく楽しい人生になるでしょう。

総論で「仕事か遊びかという二者択一がそもそも間違い」と書かれています。「アリ(仕事ファースト)とキリギリス(遊びファースト)」アリの父・キリギリスの祖父という対極のわたしの家族から、皆さんにも幸せな人生とはなにか、模索してほしいと思います。

大正生まれの祖父は、今を楽しむ達人でした。仕事は鉄道車両の製造で、勤務地は徒歩5分ほぼ毎日定時にあがり、本を読んだり仲間と飲みに行ったりしながら趣味の俳句にいそしむ、休日は多くの仲間と旅行に行く、それ程うるさくない時代背景もあるのでしょうが「遊びファースト」の人生でした。

一方で父は、大学へ行く夢も経済的に叶わず、大手電機メーカーに就職し朝から深夜まで真面目に取り組んでいました。高度経済成長の時代で、給与も年々あがり高卒ながら、それなりの役職まで昇進しました。まさしく「仕事ファースト」定年後に移住し好きな事をするのを夢みていました。

そんな父は、早期退職し移住もし夢の大学に4年間通い、趣味の短歌や絵画で人生を謳歌しはじめた矢先に、ガンが発覚したのです。

2人の過去の写真を比べてみると、祖父は満面の笑みを浮かべた写真が非常に多いのに比べ、父は少ないそれでも定年後は病気ながら笑顔の写真が多い

もちろん父の行動は、否定しません私たち家族をここまで何不自由なく育ててくれたのですから、それでも定年後のガンと戦いながらなのに、いきいきした写真をみるたびに感じます、現役時代に少しでもいいから「遊びファースト」の考えを持ってほしかった。

そんな対極の二人でしたが共通項がありました。祖父は俳句やコミュニティ活動、父は定年後に絵画・短歌・書道など「アウトプット」がもの凄く多かったですですし、二人ともサークルや会合への出席や各コンペへの応募など「コンフォートゾーン」をでる事に迷いはなかったようです。

ただ「アリ(仕事ファースト)とキリギリス(遊びファースト)」「幸せの微分」数をわけてしまいました。

あれだけ「遊びファースト」で生きた祖父は90歳「仕事ファースト」の父は71歳で亡くなりました。

くすぶっていた若い頃に、父がよく私に言っていた言葉が皮肉にも「もっと楽しく生きろ」でした。頭の良かった父は「遊びファースト」の重要性にきづき自分自身に言い聞かせていたのかもしれません。

「あとで楽しむのではなく今を楽しむ、今日楽しめることは今日楽しむ」

二人のお手本と本書「毎日を楽しめる人の考え方」をいかし、この先すこしでも多く「幸せの微分」を増やして行こうと感じた読書後のひとときでした。

※「幸せの微分」=幸せの細分化(楽しい1日の積み重ねが楽しい人生を作る)


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