メインのモニター環境においては、なるべくモニターコントローラーを挟まずオーディオIF～スピーカー直結が望ましいと考えていたのですが、この度ずっと気になっていたパッシブのHeritage Audio - Baby RAMを購入しました。

どうしても間に挟みたいならアクティブのSPL - 2Controlが最低ラインだぜ、とかGRACE DESIGNのm905まで行っちゃおうぜとか、それなりにコストをかけるべき部分であることは重々承知していたのですが、何分余裕がなく、これまではMackie BigKnob Passiveを使っていました。

モデルチェンジする前のMackie BigKnobはアクティブしかなく、またわりと色付けがされてしまうことで有名だったのですが、BigKnob Passiveは色付けは少なかったこともあり利便性を優先して使用していました。しかしながら、音量によってはステレオの左右バランスが崩れる問題があったり、ややガリがでてきたこともあってメインのモニター環境に使うことは避けていました。

とはいえ、どうしてもモニター2系統で切り替えて使いたい欲求が捨てきれず、比較的廉価なモニターコントローラーを検討することに。
仮に、廉価＝3万以下、とすると以下の選択肢が出てきました。

＜アクティブ＞

MACKIE - Big Knob Studio　￥22,000～25,000
→　サウンドハウスのレビューでやはり左右バランスについての気になる投稿あり

BEHRINGER - MONITOR2USB　￥14,000～16,000
→　前述のSPL - 2Controlのパクリ。とはいえ評判もすこぶる良く、驚異のコスパで気になって入るものの、形状的に手元に置くタイプではなく我が家の配置ではセッティングが難しそう。
※が、これもいずれ買うかも…

＜パッシブ＞

JBL - M-Patch 2　￥16,000程度
→　サウンドハウスのレビューでやはり左右バランスについての気になる投稿あり。また、とある方のブログの機材レビューでも同様のご指摘あり。

ESI - MoCo　￥11,000程度
→　レビューが少なく情報不足。また、ESIというメーカーに対する信頼度が個人的に低いので…

というわけで最終的に、価格が20,000円ちょっとのBaby R.A.Mが選択肢として残りました。理由は
①パッシブにしてはそれなりの値段（理由があるのではという期待）
②しっかりした筐体
③RAM System 2000という上記機種のほか、アウトボードも作っているメーカーであるという信頼性
④4接点、24ステップのロータリー・スイッチが搭載されているため、いかなる音量ポジションでもステレオ信号の精度が保たれるという説明

パッシブのコントローラーのレビューを見ていると、往々にしてステレオ信号の精度が甘く、またBigKnob Passiveも同様の問題を抱えていたため、それを解決しているならば、というのが最大の理由です。

一方、音質劣化（変化）についての不安が払拭されたわけではありませんでした。
しかし、これについてはYouTubeに以下のようなありがたい検証動画があります。

【YouTube動画】Heritage Audio Baby R.A.M

Baby RAMを通した場合とオーディオIF直結の場合を比較していますが、かなり優秀ではないでしょうか（自分も同様の動画を作れるのですが時間がなく…）

実際に使ってみても、下調べしたとおりステップ式のロータリー・スイッチ（回すとカチカチなりますが）ゆえにステレオ精度は精緻に保たれています。また、音質変化も、直結に比べると小音量時中域の密度に変化が多少ありますが、気にならない程度です（パッシブである以上仕方ない？）。少なくとも色付けのないストレートな出音です。

最終的に
・Genelec 8030BPM（メインの系統）
・FOSTEX NF-01A + PM-SUB8（サブウーファーのボリュームを上げて低域確認用に使う系統）
で切り替えて使っています。
やはりあると本当に便利です。

2万ちょっとという価格帯を考えると十分満足できます。
同じご予算と悩みをお持ちの方、Heritage Audio - Baby RAM、いかがでしょうか！

ちなみに、私は今まで
・BigKnob Passiveを2台買っており
・Baby RAMを買いました
・さらに、ベリンガーのMONITOR2USBも買おうとしています
合計で６万近くになります。
あと２万弱足すとSPLの2Controlが買えてしまいますね。

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