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ロードセルで水分量を測る

jun-fu@bitengineers です。 

前回、湿度について勉強してみて直接鉢の中の水を測った方が良いのでは?と考えが至ったので、今回はロードセルを使って盆栽鉢の中の水分量の増減を測ってみます。

ロードセル

ロードセルは分かりやすいところでは秤に使われてる、重さなどの外力を電気信号に変換するものです。手頃なものだと数百円で購入できます。

今回は 〜2kg の範囲で測れるものを使用します。

ロードセルの電気信号(電圧変化)を読み取るのに weight unit も使用します。

筐体作成

ロードセルの設置と必要部品の格納を目的として筐体を作成します。

3D データを作成しましたが私はデザインやメカニカルな作業は専門ではないです。この辺は趣味の範疇を出ていないと思うので細かいところは目をつぶってくださいw。

シンプルにロードセル内蔵の台座として作りました。

XZ平面で外形を決める
決めた外形をZ軸で回転させる
USB cable を通す切り欠きやM4の穴を開けるなど
土台部分もXZ平面図で厚さと半径を決め回転させる
諸々の配置を決定
固定に必要な突起や穴を開ける
スペーサーを作成しロードセルの収まりを調整可能に
全体図

デザインセンスは特に無いので結果見事なまでの缶詰スタイルとなりましたw 

ロードセルは向きが決まっており、今回使用したものは土台との接合部のネジ穴と上蓋との接合部のネジ穴が M5, M4 と違った点がハマりポイントでした。

3D プリント

機材・Software など

土台に諸々設置
上蓋装着して USB 接続
副産物

計測データ

サンプルプログラムを書いてUSB 越しに計測データを取ってみました。

写真撮り忘れたのでイメージです

やってみて分かったのですが、USB を差した状態では、ケーブルに掛かる荷重の影響で簡単にズレます。私の環境では机に腕を置いただけでも影響を受けます。より正確に測るには無線化など単独で動作するようにしないとならないと思います。以降の計測データはこの誤差は含まれているものとなります。

水やり

水やり

何回かに分けて少量ずつ入れ、最後に残った水を全て入れました。計測したデータからも見て取れます。値は増減が多いと暴れるようです。

乾いていく様子

3時間くらい放置したもの(0値を含む)
0値を省いて MA 10 

こちらも思ったよりも(?)値が暴れています。傾向としては徐々に軽くなっているようです。時間も計測データも正確ではないですが、3h で -1g ほどの変化がありそうです。

温度 25度前後、湿度 40% RHを若干下回る室内での3h 計測で -1g の変化

この変化が前回の記事の内容と合わせて根拠付けて説明できると計測した意味が出てくると思います。

終わりに

今回はケース作りに時間が掛かりました。誰かを巻き込んでお願いしようと思ってたんですけど結局自作でした。
ただ自分で作ると、細かい箇所が気になり修正->出力、というループが高速に回せて結果として良かったです。(ゴミは出ます。。)

センサーの種類によっては観測対象、設置場所などによって筐体が無いと試すこともできないものがあります。この手のプロトタイプが作成できるだけでも可能性は広がるんですよね。3Dプリンターが普及し値段もどんどん下がっているので個人宅でも簡単にプロトタイプが作成できてしまう良い世の中になったと思います。

手動で校正の図

さて、ロードセル計測値を Cloud へ貯めるため既存の firmware と統合したいと思いますが、今のまま統合すると

  • 防水(とまではいかないが耐水)しないと水やりできない

  • ケースを開けないと電源落とせない

  • キャリブレーションフロー必須

  • 計測値がドリフトしている?!

などあるので、もう少しこの方向で模索していきます。
今回は以上です。


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