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キャロットクラブ 2023年度募集「リズム診断」(22年産91+4頭)#歩様

・2024年1月28日(日):本編を無料公開いたしました。有料でお買い求めいただいた皆様、誠にありがとうございました。

将来の重賞馬も、まず1つ勝つことが大切。“歩様のみで勝ち上がりやすい一口馬主の募集馬を見抜く”をコンセプトとしている『リズム診断』。キャロットクラブ 2023年度募集馬の本編(評価公開)です。

リズム診断『キャロットクラブ22年産』企画内容

noteの「マガジン」という機能を用いて、以下の予定記事・企画を有料公開していきます。もし興味を持っていただけるならば、ご購入のうえご覧いただきますようお願いします。

  • ①リズム診断結果 記事 →いまご覧いただいている記事です

  • ②そくサーチβ最新版 →8/28週前半~9/17公開終了 ※公開終了

  • ③人気度・票読み →8/28週後半~9/15更新終了 ※公開終了

  • ④1.5次~2次募集向け 記事 →9/18~ ※公開終了

『人気度・票読み』企画は、一昨年・昨年の実施内容と同様のものです。「最優先」「一般」の予想当選率は7-8割ほど当たっており、中でも昨年の2次募集に回る対象馬(つまり新規も申し込み可能)は100%的中

予算に応じて効率的に申し込みたい既存会員の方、及びキャロットへの新規入会を検討している方、いずれの方にもお役に立てるよう企画を進めていきます!


2020年産のキャロットクラブのリズム診断成績はどうだったのか?

「リズム診断ってぶっちゃけ当たっているの?」が分かる振り返りです。

キャロットクラブ全体としての世代勝ち上がり率は近年と比べると低調でしたが、重賞馬は全3頭誕生(タスティエーラ、スキルヴィング、ラヴェル)。『リズム診断』では、これらお馬さんを全て評価Sとしていました。

※他クラブも含め、重賞馬は評価Sカテゴリーから主に出現しています。先日の『新潟2歳S(G3)』を勝ったアスコリピチェーノ(アスコルティの21)も、リズム診断では評価Sとしていました(参照:サンデーサラブレッドクラブ 2022年度募集)。

評価別に勝ち上がり率を比較すると、評価S「53.3%」 vs 評価A,B,C,D「39.3%」と14%差を付けていました。これらからもリズム診断の有効性、評価分類の精度を感じ取っていただけるのではないでしょうか。

<キャロットクラブ 2020年産> ※2023年8月27日終了時点
クラブ全体 出走78頭、勝利37頭(率47.4%)

評価S 出走45頭、勝利24頭(率53.3%)
評価A 出走12頭、勝利6頭(率50.0%)
評価B 出走17頭、勝利6頭(率35.2%)
評価C 出走3頭、勝利1頭(率33.3%)
評価D 出走1頭、勝利0頭(率0.0%)

※追加募集馬、地方馬の勝ち上がり数は除外

参照:2021年度募集「リズム診断」(20年産)

これらの成果をもとに信頼を寄せていただけるならば、ぜひ募集馬検討のベースとして『リズム診断』を導入してみてはいかがでしょう。


『リズム診断』とは?(定型文)

歩様だけで評価をしている『リズム診断』を取り入れると、過去の実績からも勝ち上がれる馬を凡そ5-7割ほど選別できるようになります(今年度もそうなるとは限りませんが)。

例えば血統や馬体だけの単体評価で、毎年これほど安定的に成績を収めるのはなかなか難しいのではないでしょうか。この点からも募集馬選定のベースとして『リズム診断』を参考にする価値アリと言えそうです。

リズム診断と血統や馬体、きょうだいの成績など別ファクターと掛け合わせて検討いただくと、より精度の高い募集馬選定ができると思います。
例)「評価S」に対し、例えば勝ち上がり率が劣る「体重400kg以下、管囲19cm以下は切り捨てる」などの条件を加えて絞り込む

※もう少し詳しく知りたい方は、以下の記事を参照。

このnoteでは何度も紹介をしていますが、『リズム診断』の指針となっているのはアーモンドアイの募集時歩様です。このように「すーーー」っと淀みのない歩様を理想としており、これを実現できる出力媒体(骨格・筋力・神経・気性など)であるか?をリズム診断の計算式・評価コメントに組み込んでいます。


本記事のご購入について(無料公開済)

価格は昨年と同じ800円です。誰もやっていない独自算出データであるためお金をいただく形式をとっており恐れ入りますが、以下を承諾のうえよろしければご覧ください。

ご注意事項
・本記事は有料です。決済方法は、クレジットカード、キャリア決済、PayPayをご選択いただけます。購入方法はnoteヘルプをご覧ください。

・本記事の提供内容は、独自調査の統計情報に基づく見解のみです。出資馬を推奨するものではありません。ご検討・出資判断は、ご自身の責のもと行うようお願いします。また、記事ご購入後のクレーム、返金、ご質問などは一切応じられません(TwitterでのDMもお受けしておりません)。

・今回募集馬に動画が追加された場合、及び以降の募集馬に対するリズム診断は行いません。

・記事内容の編集は基本行いません。仮に行う場合、変更内容の差分を提示のうえ編集いたします。

・おまけ企画は内容や時期を変更する可能性があります(あくまでも本編とは異なるおまけであることをご理解ください)。

・本記事は、全馬満口後もしくは一定期間のちに予告なく無料公開をいたします。

8/29(火)02時:関西入厩予定馬に対する評価やコメント、また総評など一部の残内容を公開しました。

※実は8/21週はコロナに罹ってしまい作業が捗らず…(軽症で済み、やっと作業再開できています)。
※評価「S」といった診断結果は変更しませんが、「S+」といったプラス要素は変更するかもしれません。変更点があった場合は、差分を提示のうえ訂正させていただきます。

更新履歴
・8/29(火)19時:No.74 ブルーメンブラッドの評価が間違っており「S」→「B」に修正いたしました。
・8/29(火)02時:関西入厩予定馬に対する評価やコメント、また総評など一部の残内容を公開。各馬コメントに手術歴を反映。

このたびは『キャロットクラブ 2023年度募集「リズム診断」(22年産91+4頭)』をお買い求めいただき誠にありがとうございました。皆様の出資検討のお役に立てますように。

前述のとおり、一部は後追い反映になっている点をご容赦願います。
おまけ企画などは以下予定のスケジュールで進めていきます。年イチのお祭り感覚で、更新を楽しみにしていただけたらと嬉しいです!

①リズム診断結果 記事 →いまご覧いただいている記事です
②そくサーチβ最新版 →8/28週前半~公開 ※公開終了
人気度・票読み →8/28週後半~公開 ※公開終了
④1.5次募集向け 記事 →後日公開 ※公開終了

■ リズム診断 結果一覧

・「✔」マークは母馬優先対です。

・長所と短所が顕著な場合にそれぞれ「+」「-」を付けています。例えば「S+」だと、評価S馬の中でもさらに奇麗に歩けており、動力を効率的によく伝える出力媒体の持ち主であろうことを表します(リズム診断は数値を元んした定量分類をしていますが、この値、及びコメントは主観を交えた定性情報です)。

関東入厩予定馬 No.1~50

※以下内容は、当初8/27公開内容から変更はありません。

関西入厩予定馬 No.51~92

8/29更新:No.74 ブルーメンブラッドの評価が間違っており「S」→「B」に修正いたしました。

おまけ 地方入厩予定馬 No.93~96


■ 個別評価(関東入厩予定馬 No.1~50)

No.1 マリアライトの22(メス) ※母優先

■評価「S+」
良い歩様です。歩幅をしっかり確保しながらも、推進力を損なわずに動けています。ゆるさはありますが、グイグイと首を動かしつつ、うまく全身と連動させて四肢をリズミカルに繰り出せているのが好印象ですね。

■両親デビュー時馬体重
父エピファネイア:490kg
母マリアライト:420kg

No.2 ザズーの22(牡)

■評価「S」
歩様はまずまずと言ったところです。脚を軽快に出す良い筋力は持ち合わせていそうですが、後肢の歩幅・脚を出すタイミングにバラつきが見られます。後肢の踏み込み位置が横に幅広いため不安定になっているのでしょう。

■両親デビュー時馬体重
父キズナ:482kg
母ザズー:---kg

No.3 ヴィルデローゼの22(牡) ※母優先

■評価「S」
良い歩様です。脚を出すタイミング・踏み込み位置・歩幅など一連の動きを、凡そ均一におこなえています。立ち姿から右前肢がオフセットニー(脚の軸ズレ)気味であり、かつ歩かせてみると外弧歩様であり、日ごろから負荷の蓄積はありそう。故障リスクは織り込んだほうが良いかもしれません。

■両親デビュー時馬体重
父キズナ:482kg
母ヴィルデローゼ:474kg

No.4 ラドラーダの22(メス) ※母優先

■評価「S」
まずまず良い歩様です。常に踏み込みが浅いため、トモの筋力を動力へと効率的に変換できていません(トモの筋力が無いから踏み込めないとも言えますが)。それでも脚を一定に動かしつつ柔らかみをもって歩けているのは、元々の素質由来からかもしれませんね。今後の筋力強化に期待です。

■両親デビュー時馬体重
父キズナ:482kg
母ラドラーダ:430kg

No.5 アヴェンチュラの22(牡) ※母優先

■評価「B」
ゆっくりした歩様のため、リズム診断としての統計上の評価は「B」です。筋肉量・質・運動神経などがやや足りていないからと思われますが、歩き方や骨格がおかしいという訳ではありません。むしろ、歩幅をキープできているなど歩様的には良い面が多いので、血統や馬体などの他要素で惹かれるものがあれば検討候補としてありでしょう。

■両親デビュー時馬体重
父ロードカナロア:486kg
母アヴェンチュラ:472kg

No.6 アドマイヤセプターの22(牡)

■評価「S」
すらっとして形の良い馬体であり「さすがこの母にしてこの仔だ」と思わせますが、歩かせてみるとその印象はやや薄まりました。脚運びはきれいですが、たどたどしい動き。筋肉のメリハリがあまりなく、全体的にまだまだ非力なようです。素材を活かすためにも今後の成長に期待です。

※2022年産は7頭しか血統登録頭さていない、父シスキン産駒。筆者は東サラで母アッフェルマーレの22に出資できましたが、アドマイヤセプターの22ともよく似たきれいな歩様をしています。ただし、比較すると本馬は歩きの均一性や躍動感がやや物足りない印象です。

■両親デビュー時馬体重
父シスキン:---kg
母アドマイヤセプター:448kg

No.7 リリーバレロの22(牡) ※母優先

■評価「S+」
とても良い歩様です。トモからの加重がほど良く乗った踏み込み、それを推進力へと変換する柔軟性のある各部位の連携、一連の動きを淀みなく実現させる四肢の運び、どれも素晴らしいです。やや体重は少ないようですが、現時点の測尺からデビュー時には450kgを超えるぐらいまでには増えてくると思われ、そこまで気にしなくて良いかもしれません(大型馬にはならないでしょうが)。

※小腸捻転により開腹手術(2022/7/24)

■両親デビュー時馬体重
父キタサンブラック:510kg
母リリーバレロ:460kg

No.8 ピュアブリーゼの22(メス) ※母優先

■評価「S」
良い歩様です。広めのストライドを保ったまま一定間隔で脚を出せており、水準以上の動きを実現できています。キタサンブラック産駒らしくすらっとした馬体ですが、トモの力感が足りないためこれをどこまで膨らませていけるかが課題です。

■両親デビュー時馬体重
父キタサンブラック:510kg
母ピュアブリーゼ:434kg

No.9 ファナティックの22(牡) ※母優先

■評価「S+」
かなり良い歩様です。とてもリズミカルに、のびやかに、きれいな型をキープしたまま動けています。骨格的、運動神経的にも申し分ないと言えるでしょう。

■両親デビュー時馬体重
父サートゥルナーリア:488kg
母ファナティック:464kg

No.10 クルミナルの22(牡) ※母優先

■評価「A」
やや速い、標準的な歩様。脚の出、踏み込みの深さ、歩幅などがやや不均一です。骨格的に可動域が狭かったり、筋肉の質が硬めかもしれません。

■両親デビュー時馬体重
父サートゥルナーリア:488kg
母クルミナル:496kg

No.11 パルクデラモールの22(メス)

■評価「A」
可もなく不可もなくな歩様です。後肢の踏み込み位置が常に浅いため、足先だけで歩いているようなかたち。飛節が伸びるまでの流れのなかで推進力を効率的に生み出せていません。

■両親デビュー時馬体重
父サートゥルナーリア:488kg
母パルクデラモール:448kg

No.12 メリートの22(牡)

■評価「B」
ゆっくりな歩様。右後肢の踏み込みが連続して浅いため、歩様のバランスが崩れて、脚を引きずっている(全体の流れに付いていけない)ように見える場面もあります。かなりの大型馬だけに、これを起因とした脚への負荷も高そうです。

※小腸捻転により開腹手術(2022/4/12)

■両親デビュー時馬体重
父ドゥラメンテ:480kg
母メリート:---kg

No.13 レオパルディナ(メス) ※母優先

■評価「B」
ゆっくりした歩様であり、筋力不足だと解釈していますが、四肢の動き自体は良いですよ。あるていど一定した歩幅などをキープして歩けています。

■両親デビュー時馬体重
父ドゥラメンテ:480kg
母レオパルディナ:416kg

No.14 シングルゲイズの22(メス)

■評価「S+」
とても良い歩様です。柔らかく、軽やかに、推進力を伴って後肢をすいすい動かせているのが特徴的。前後からみても脚ブレ少なく、まっすぐ歩けているのも良いですね。

※腎脾間膜エントラップメントにより開腹手術(2022/10/1)

■両親デビュー時馬体重
父ドゥラメンテ:480kg
母シングルゲイズ:---kg

No.15 ミリッサの22(牡) ※母優先

■評価「S」
良い歩様です。ストライドが大きくないため派手さはありませんが、同じような脚の出力を保ったまま、繰り返しきれいに歩けています。

■両親デビュー時馬体重
父モーリス:502kg
母ミリッサ:414kg

No.16 レッドレグナントの22(メス)

■評価「S」
良い歩様です。本馬も一定した脚の出方(脚を出すタイミング、踏み込みの深さ、歩幅)を実現できており、一定水準の骨格や筋力を持ち合わせているのだと推測できます。

■両親デビュー時馬体重
父モーリス:502kg
母レッドレグナント:462kg

No.17 ルヴォワールの22(メス) ※母優先

■評価「B」
歩様を横から見ると柔らみがあり良いように思えますが、前から見ると不安がよぎります。左前肢(もしくは両前肢?)がオフセットニー(軸ズレ)が生じている様子であり、バランスを取るためにガニ股のような格好(広踏)で歩くしかないのでしょう。競走馬からすると不自然な歩様であり、腕節などへの負荷の高まりが懸念されます。また、このような骨格の場合は、競争時においてはスピードを得られにくい非効率な走りになってしまいます。出資検討の際は、このような課題があることを重めに認識しておいたほうが良さそうです。

■両親デビュー時馬体重
父レイデオロ:476kg
母ルヴォワール:526kg

No.18 リラヴァティの22(メス) ※母優先

■評価「B」
全体的に非力であり、こじんまりとした歩様です。腰も使えておらず、前肢・後肢バラバラに動き、脚先だけちょろっと動かしてるような統一性のない歩きになっています。

■両親デビュー時馬体重
父レイデオロ:476kg
母リラヴァティ:440kg

No.19 ベルディーヴァの22(メス) ※母優先

■評価「B」
統計分類上の評価「B」としていますが、軽やかに動けており歩き自体は良さそうなものがあります。ただし、レイデオロ産駒特有の多少のうるささは持っていそうですね。厩務員さんはリードを常に短く持ち、でも右へ右へ流れてしまうので制御しているようすです。このあたりが競走馬としてプラスに作用すれば動きの活発さからも面白そうです。

■両親デビュー時馬体重
父レイデオロ:476kg
母ベルディーヴァ:464kg

No.20 エールデュレーヴの22(メス) ※母優先

■評価「S」
良い歩様です。まだ力感はありませんが、この馬なりに脚を出すタイミングや歩幅などが統一されており、水準クラスの運動神経や骨格を持ち合わせていそうです。こちらのレイデオロ産駒の牝馬は、持ち手のリードに遊びがある状態で歩けており気が良さそうですね。

■両親デビュー時馬体重
父レイデオロ:476kg
母エールデュレーヴ:434kg

No.21 トーコーユズキの22(牡)

■評価「B」
ややこじんまりとした動きの印象ですが、平均的に歩けています。横から見る限りでは大きな癖もありません。ただ、右前肢がオフセット気味であるため前面から見ると歩様が不安定です。このリスクをどこまで許容できるかしだいでしょうか。

■両親デビュー時馬体重
父ナダル:---kg
母トーコーユズキ:466kg

No.22 グリューヴァインの22(メス) ※母優先

■評価「S」
まずまずな歩様です。脚の回転よく、全身を使った活発な動きができています。ストライドが広くて見映えはしますが、懸念点としては右後肢の踏み込みが右後肢と比べて常に浅いです(このため途中で歩幅を調整するようすが見られる)。筋力の付き方の理由であれば今後のトレーニングで改善しそうですが、骨格的に稼働域が狭いかもしれず多少の故障リスクは織り込んだほうが良いかもしれません。

■両親デビュー時馬体重
父ナダル:---kg
母グリューヴァイン:448kg

No.23 ディアデラマドレの22(メス) ※母優先

■評価「B」
馬格はありますが、小さくまとまった動きのため見映えのしない歩様です。後肢は常に踏み込みが浅く、蹴り返しも弱いため、脚先だけで歩いているような印象です。全体的に筋力不足のため、体を使った動きが充分にできていないのでしょう。

■両親デビュー時馬体重
父ドレフォン:---kg
母ディアデラマドレ:430kg

No.24 マスターワークの22(メス) ※母優先

■評価「B」
可もなく不可もなく、といった平均的な歩様です。どこか明らかに悪いということは無さそうです。歩様以外の要素(血統や馬体など)で秀でたものがあれば、それを軸に検討を進めるのが良いかもしれません。

■両親デビュー時馬体重
父ドレフォン:---kg
母マスターワーク:478kg

No.25 カーミングエフェクトの22(牡)

■評価「B」
歩様が不安定です。脚を一定間隔で出せておらず、ゆっくりした足取り。前後から見るとフラフラした歩き。全体的な筋力不足が要因と言えるしょう。

■両親デビュー時馬体重
父サトノダイヤモンド:502kg
母カーミングエフェクト:---kg

No.26 キャヴァルドレの22(メス)

■評価「B」
脚が長く、かなりすらっとした体型ですね。歩かせてみると、その脚の長さを持て余している印象で、歩きのバランスを保つのを優先させざるを得ない、見どころのあまりない歩様です。スッと脚を出せる筋力が備わってきたら面白そうではあります。

■両親デビュー時馬体重
父サトノダイヤモンド:502kg
母キャヴァルドレ:---kg

No.27 マイミスリリーの22(メス)

■評価「S」
まずまずな歩様です。立ち姿から腰高であるのが分かるとおり、前が勝った歩様になっています。よって、後肢は前肢に合わせてステップを踏んでいるだけと言える状態ですが、脚を出すタイミングなどは良いですよ。今後の成長と共に前後のバランスが取れてきたらもっと良い歩様になりそうです。

■両親デビュー時馬体重
父サトノダイヤモンド:502kg
母マイミスリリー:---kg

No.28 ワシントンレガシーの22(牡)

■評価「A」
やや速い歩様。勢い任せに歩いている面あり、脚を出すタイミング・踏み込みの深さ・歩幅・飛節の伸び・腰の使い方・前肢との連動……といった一連の歩様動作が総じてやや雑になっています。この点以外は極端にどこか悪いという印象はありません。

■両親デビュー時馬体重
父ルヴァンスレーヴ:486kg
母ワシントンレガシー:446kg

No.29 セレナズヴォイスの22(メス) ※母優先

■評価「B」
全体的に歩様がバラバラです。横から見ても、前後から見ても、一定した動きを実現できている箇所がほぼありません。極端にどこか悪いという訳ではないので、全体的にゆるく、体を安定的に動かすための筋力が足りていないのだと思われます。

※両飛節OCD除去手術(2022/12/1)

■両親デビュー時馬体重
父ルヴァンスレーヴ:486kg
母セレナズヴォイス:---kg

No.30 フォルテピアノの22(メス) ※母優先

■評価「S」
まずまずな歩様です。特にどこか秀でているというのは現時点でありませんが、全体を通して平均的によく歩けています。ゆるさが目立つので、今後の育成・成長に応じて動きの良さが際立ってきそうです。

■両親デビュー時馬体重
父ルヴァンスレーヴ:486kg
母フォルテピアノ:470kg

No.31 エクストラペトルの22(牡) ※母優先

募集中止

No.32 ティンバレスの22(メス) ※母優先

■評価「B」
ゆっくり目な歩様のため評価Bとしていますが、歩様自体のフォームは良さそうですね。動きに適した骨格をしているのだと思われます。馬格はありそうなので、このフォーマットを活かすためにも今後の成長と筋力強化に期待したいです。

■両親デビュー時馬体重
父オルフェーヴル:448kg
母ティンバレス:450kg

No.33 エリスライトの22(牡) ※母優先

■評価「D」
かなりゆっくりな歩様。リズム診断の計算結果における統計上、勝ち上がり率が27.3%と劣る評価「D」としました。全体的な筋力と、体を俊敏に動かすための運動神経などが不足していそうです。歩かせると変な癖はなく骨格的に悪い訳ではなさそうなため、日常的な運動も足りていない、もしくは身になりづらい体質かもしれません。

■両親デビュー時馬体重
父ルーラーシップ:498kg
母エリスライト:432kg

No.34 コンダクトレスの22(メス) ※母優先

■評価「S」
まずまずな歩様。この馬なりに脚を出すタイミングや歩幅などがキープできており、体を動かすための一定水準の骨格や筋力を持ち合わせていそうです。懸念点は、前肢がオフセット(軸ズレ)気味であり、両脚とも外弧歩様になっていることでの負荷懸念ぐらいでしょうか。

■両親デビュー時馬体重
父ルーラーシップ:498kg
母コンダクトレス:452kg

No.35 コロナシオンの22(牡)

■評価「S+」
きれいに歩けています。推進力を維持したまま、淀みなく、しなやかに脚を出せています。このような再現性の高い動きができているのは、一定水準の筋力や骨格を持ち合わせているという証でしょう。

■両親デビュー時馬体重
父フィエールマン:488kg
母コロナシオン:456kg

No.36 ピースエンブレムの22(メス) ※母優先

■評価「S」
まずまずな歩様です。横から見るとややピッチ気味ですが、歩幅などは一定であり、この馬なりの整合性の取れた歩きができています。ただし、前から見るとスピード効率が悪くなるという広踏(ガニ股のような歩き)であり、後肢もまっすぐ降ろせていないことから骨格的な懸念があります。脚元への負荷リスクは許容しておいたほうが良さそうです。

■両親デビュー時馬体重
父フィエールマン:488kg
母ピースエンブレム:482kg

No.37 ピンクアリエスの22(メス) ※母優先

■評価「S」
まずまずな歩様です。歩幅が狭く、体全体のアクションも小さいため、見映えが良い訳ではありませんが、この馬なりの脚の出などを維持したまま歩けています。下地としては悪くなさそうなため、今後の成長・育成しだいでしょうか。

■両親デビュー時馬体重
父アルアイン:518kg
母ピンクアリエス:462kg

No.38 ダイワオンディーヌの22(メス)

■評価「B」
話題のスワーヴリチャード産駒。昨年のキャロット募集時でも記載していましたが、同産駒は総じて歩様がきれいであり、それが安定的な競争成績に繋がっているのかもしれないと感じています。本馬も柔らかさを備えたきれいな歩様……のようにも見えますが、踏み込みが整っておらず、歩幅のズレなどが生じています。この点が惜しいのですが、それ以外は同産駒らしい柔軟性のある動きのように感じています。

■両親デビュー時馬体重
父スワーヴリチャード:506kg
母ダイワオンディーヌ:442kg

No.39 サンブルエミューズの22(メス) ※母優先

■評価「A」
やや速い歩様。後肢は硬さがあり、全体的に平均的な動きといった印象です。また右前肢がオフセット気味であるため、このあたりを考慮に入れた検討をおこなう必要がありそうです。

■両親デビュー時馬体重
父ブリックスアンドモルタル:---kg
母サンブルエミューズ:424kg

No.40 ケアレスウィスパーの22(牡)

■評価「S」
良い歩様です。特に癖なく、のびのびした動きを実現できています。馬体にゆるさはありますが、一定水準の能力を持ち合わせていそうです。

※左飛節および左後膝OCD除去手術(2023/6/1)

■両親デビュー時馬体重
父マインドユアビスケッツ:---kg
母ケアレスウィスパー:446kg

No.41 アンフィトリテの22(メス) ※母優先

■評価「S+」
きれいな歩様です。無駄のないフォームで、軽やかに脚を運び、すいすいと歩けていますね。尻尾を常に振っていますが、集中力を欠いた歩きという訳ではないので今は深く気にしなくて良さそうです。ほか懸念点は、右前がややオフセット気味なところぐらいでしょうか。でも良い歩様ですよ。

■両親デビュー時馬体重
父ミッキーアイル:478kg
母アンフィトリテ:464kg

No.42 エディスワートンの22(牡)

■評価「S」
良い歩様です。やや踏み込みの深さにバラつきはありますが、整った歩様を見せています。ただし、前からみると前肢がやや広踏であるため、スピードの乗りという面では少し非効率な骨格と言えるかもしれません。

■両親デビュー時馬体重
父リアルスティール:498kg
母エディスワートン:---kg

No.43 ココシュニックの22(メス)

■評価「A」
体のラインや歩くフォームが良く見えますね。全体的には良さそうですが、踏み込みが常に浅く、トモの動力を推進力に変換しきれていません。また、これにより途中で歩幅が合わなくなり調整を入れています。前肢と後肢で連携が取れた動きができていないということでしょう。

※両飛節OCD除去手術(2022/11/16)

■両親デビュー時馬体重
父アドマイヤマーズ:468kg
母ココシュニック:494kg

No.44 ヴィータアレグリアの22(牡) ※母優先

■評価「A」
脚さばきは硬めで、ピッチ気味のやや速い歩様。歩きからは見どころはあまりありません。ダート配合だと思われるので、ふんばりが利きやすそうなこの歩きのフォーマットでむしろ良いのかもしれませんが。

■両親デビュー時馬体重
父ゴールドドリーム:526kg
母ヴィータアレグリア:446kg

No.45 フェルミオンの22(牡) ※母優先

■評価「S+」
良い歩様です。ハーツクライ系らしいスラっとした体形ですが、棒歩きにはなっていません。しっかり踏み込み、飛節を伸ばし、推進力を維持したまま次の挙動へ移せており、中身のある動きができています。あまり人気にならないかもしれませんが、芝の中距離に対応できる牡馬を選びたいならば本馬を候補に入れて良さそうです。

※左飛節OCD除去手術(2023/6/13)

■両親デビュー時馬体重
父シュヴァルグラン:464kg
母フェルミオン:404kg

No.46 ヴィアンローズの22(牡)

■評価「S」
良い歩様です。一定した歩幅などをキープしたまま動けており、水準以上の筋力・骨格を持ち合わせていそうです。ただし、常に尻尾を振り、耳をきょろきょろさせており、気性的には難しいところがあるかもしれません。

■両親デビュー時馬体重
父シルバーステート:470kg
母ヴィアンローズ:---kg

No.47 スペクトロライトの22(牡) ※母優先

■評価「B」
やや遅い歩様は、リズム診断の統計分類上「B」としていますが、動き自体は良いですよ(この矛盾はリズム診断の課題でもあります。けれど、結果を見るとやはり勝ち上がり率がやや劣るんですよね)。脚の運びが悪い訳ではないので、血統や馬体など別要素で高評価できるならば迷わず出資候補に入れて良さそうです。

■両親デビュー時馬体重
父ヘニーヒューズ:---kg
母スペクトロライト:472kg

No.48 ローズノーブルの22(牡) ※母優先

■評価「S」
良い歩様ですね。推進力を途絶えさせることなく、タイミングよく脚を出せています。ただし、欲を言えば踏み込みが少し足りず力を伝えきれていない。前肢がちょっと広めの外弧歩様であり、前肢の着地がコンマ秒ほど遅れるため、後肢の着地をやや速めて、歩くバランスを整えるしかないのでしょう。後肢はとても良いものがあるのに惜しいなと感じています。

■両親デビュー時馬体重
父リオンディーズ:500kg
母ローズノーブル:394kg

No.49 ユーセニアの22(牡)

■評価「B」
良い歩様ですが、ゆっくり目の動きであるため統計上の評価として「B」です。加速度が少し足りない以外は、歩様的に何の懸念もありません。

■両親デビュー時馬体重
父Blue Point:---kg
母ユーセニア:---kg

No.50 シェイリーンⅡの22(牡)

■評価「S」
やや重さを感じさせますが、四肢自体は再現性のある動きができており、一定の筋力・骨格を持ち合わせていそうです。ゆっくり目の歩様であるため、分類上の評価「B」としていますが、歩様的な懸念は特にありません。

■両親デビュー時馬体重
父Saxon Warrior:---kg
母シェイリーンⅡ:---kg


■ 個別評価(関西入厩予定馬 No.51~92)

No.51 ビートマッチの22(牡)

■評価「S」
まずまず良く歩けています。力感はありませんが、前後から見てもブレなく歩けています。歩く姿勢と体幹しっかりしているのでしょうね。然るべきところに筋力が付いてくれば更に良い動きになりそうです。

■両親デビュー時馬体重
父エピファネイア:490kg
母ビートマッチ:536kg

No.52 ソートアフターの22(メス)

■評価「S+」
かなり良い歩様です。歩くための必要動作を、規則正しく、スピード感を伴って、軽々とこなせています。踏み込み時に大腿部を引き寄せるようすから、柔軟な筋肉の伸縮性も持ち合わせていそうです。ただし、トモの筋肉量(許容量)自体は多くなさそうなのが気がかりです。

■両親デビュー時馬体重
父エピファネイア:490kg
母ソートアフター:464kg

No.53 キャンプロックの22(牡)

■評価「S」
まずまず良く歩けています。可もなく不可もなくといったところで、目立った長所・短所は特にありません。

■両親デビュー時馬体重
父キズナ:482kg
母キャンプロック:---kg

No.54 ミスティークⅡの22(メス)

■評価「C」
かなり速い歩様です。こういった馬は、歩幅にバラつきがあったり勢いだけの大雑把な動きが多いのですが、本馬はある程度まとまった規則性のある動きができています。分類上は評価「C」となりますが、この統計データには当てはまらないタイプかもしれませんね。

■両親デビュー時馬体重
父キズナ:482kg
母ミスティークⅡ:---kg

No.55 アディクティドの22(牡)

■評価「S」
まずまず良く歩けています。トモがグッと入ってこない踏み込みであり、前肢との連動性や、そこで生み出される推進力を損ねている面があります。まだ腰高な歩きになっているため仕方ない面はありますが。脚を出すタイミングや、歩幅などはこの馬なりに安定しており、骨格的な課題はなさそうです。

■両親デビュー時馬体重
父ロードカナロア:486kg
母アディクティド:---kg

No.56  チャイマックスの22(メス)

■評価「B」
ややゆっくりした歩様。キタサンブラック産駒らしく、すらっとした馬体であり、ストライドは広め。ただし、歩幅などが異なっており、再現性のある動きができていません。前後から見てもふらつきあり、筋力が足りていないか、骨格的な課題を抱えているのかもしれません。

※左後肢近位種子骨骨折により骨片除去手術(2023/5/2)

■両親デビュー時馬体重
父キタサンブラック:510kg
母チャイマックス:462kg

No.57 ハープスターの22(牡) ※母優先

■評価「S」
良い歩様です。しっかり踏み込み、飛節を伸ばせており、瞬発力勝負のレースで能力を発揮してくれそうです。前後から見るとフラフラしており、筋力・体幹的にまだまだ課題はありそうですが、前肢の外弧歩様は軽度であり、横から見ると均一に歩けているので基礎的な動きは問題なさそうです。

■両親デビュー時馬体重
父サートゥルナーリア:488kg
母ハープスター:474kg

No.58 ダイワプロパーの22(牡)

■評価「S」
良い歩様です。きびきびと全身を動かせており、躍動感のある歩きに繋がっています。しっかり踏み込みながらも、歩幅はかなり均一に保たれており、一定水準の筋力や運動神経を持ち合わせていそうです。

■両親デビュー時馬体重
父サートゥルナーリア:488kg
母ダイワプロパー:474kg

No.59 リカビトスの22(牡) ※母優先

■評価「S」
良い歩様です。まだまだ腰高であり前肢が勝った歩き方。ですが、後肢は現時点でも均一に動かすことができており、身体を動かすための基礎能力の高さを感じさせます。前後のバランスが整ってくると、さらに活発な動きができそうですね。

■両親デビュー時馬体重
父ドゥラメンテ:480kg
母リカビトス:416kg

No.60 キラーグレイシスの22(メス)

■評価「S」
まずまず良く歩けています。ただし、脚を出すタイミングなどは不均一。歩幅はしっかり確保できているので、骨格的に難があると言うよりも、筋力の付き方の問題かもしれません。また脚どりはクッション性があまり感じられないバタバタした歩きであるため、日ごろの運動から各部位への負荷はそれなりにありそうです。

※両飛節OCD除去手術(2022/12/13)

■両親デビュー時馬体重
父ドゥラメンテ:480kg
母キラーグレイシス:---kg

No.61 フォトコールの22(メス)

■評価「S」
良い歩様です。ドゥラメンテ産駒らしい、すらっとした馬体。その割にはストライドが短いので地味に映ってしまいますが、推進力を維持したまま歩けており良いですよ。飛節が伸び切らないため、一瞬の切れというよりも長く良い脚を使うタイプかもしれません。

※右後膝OCD除去手術(2022/10/27)

■両親デビュー時馬体重
父ドゥラメンテ:480kg
母フォトコール:---kg

No.62 マラコスタムブラダの22(メス)

■評価「S+」
かなり良い歩様です。脚を出すタイミング・踏み込みの深さ・歩幅のキープ・飛節の伸び、といった一連の動作をリズムよく、のびのびと、全身運動のなかで無駄なく成立させています。これは人気して当然という動きでしょう。

■両親デビュー時馬体重
父ドゥラメンテ:480kg
母マラコスタムブラダ:---kg

No.63 エリティエールの22(牡) ※母優先

■評価「S+」
かなり良い歩様です。腕節などの部位の作りが太いため重い動きのように思えてしまいますが、動き自体は実に軽快であり、規則性のある脚運びができています。また前後の脚の連動性が良く、コマ送りで見るとよく分かるのですが後肢の飛節が伸びると同時に、前肢が着地寸前です。これにより脚の回転が早まるため、より効率的に推進力が生み出せるものと考えられます。
直近で手術をおこなった影響で馴致が2か月ぐらい遅れるようですが、元々の動きが良いので遅れを取り戻すのに長く時間はかからないのでは……(願望)。

※左前肢トウ骨遠位骨折により骨片除去手術、およびその周囲に見られた骨増生のトリミング手術(2023/8/9)

■両親デビュー時馬体重
父モーリス:502kg
母エリティエール:440kg

No.64 フィニフティの22(メス) ※母優先

■評価「A」
やや速い歩様。脚を出すタイミング・歩幅などが不一致であり、歩きとしての見どころは多くありません。まだ前肢が勝った状態であり、今後の成長・育成しだいでしょう。

■両親デビュー時馬体重
父モーリス:502kg
母フィニフティ:428kg

No.65 ローガンサファイアの22(メス) ※母優先

■評価「A」
やや速い歩様。動きとしてはまずまず良いといったところで、どこか大きな欠点がある訳ではありません。速い歩様は、レイデオロ産駒らしい気性が勝った現れかもしれませんね(この歩様動画からは気性難はさほど感じられませんでしたが)。

■両親デビュー時馬体重
父レイデオロ:476kg
母ローガンサファイア:446kg

No.66 アロマドゥルセの22(メス) ※母優先

■評価「A」
小柄な測尺どおり、小さくまとまった印象の歩様ですが、悪くないです。骨格的な動きの癖は無さそうであり、前後から見てもまっすぐ歩けていますね。歩様的な懸念点は特にありません。

■両親デビュー時馬体重
父レイデオロ:476kg
母アロマドゥルセ:442kg

No.67 プルメリアスターの22(メス) ※母優先

■評価「S」
良い歩様です。すらっと長さのある脚を持っていますが、踏み込み~飛節の伸びといった一連の動作を、軽やかにしっかり実現できています。トモなど全体的に薄い印象のため筋力強化が課題となりますが、体を動かすための基本的な運動神経は備わっているのでしょう。

■両親デビュー時馬体重
父レイデオロ:476kg
母プルメリアスター:410kg

No.68 ディーパワンサの22(メス) ※母優先

■評価「S+」
かなり良い歩様です。大柄ではありませんが、体を大きく見せるような映える動きができています。推進力を維持しつつ、踏み込み、歩幅を確保し、飛節を伸ばし、首を動かし……といった中身のある運動をしっかりおこなえているからなんでしょう。

■両親デビュー時馬体重
父レイデオロ:476kg
母ディーパワンサ:424kg

No.69 クァンタムミスの22(牡)

■評価「S」
良い歩様です。ほんの少し脚を出すリズムがずれることはありますが、グイグイと軽快に歩けていますね。全般的に脚の動きを同じように繰り返せています。歩様からみた骨格的な難しさや負荷のかかりやすさ等の課題は特になさそうです。

■両親デビュー時馬体重
父ナダル:---kg
母クァンタムミス:---kg

No.70 ボールドアテンプトの22(牡)

■評価「A」
右後肢の踏み込みが浅いです。一時的ではなく常時であるため、骨格的な課題を慢性的に抱えていると推測されます。このため全体を俯瞰してみても歩き方がぎこちないですよね。体つきは良さそうですが、対象箇所の故障リスクは織り込んでおいたほうが良いかもしれません。

■両親デビュー時馬体重
父ナダル:---kg
母ボールドアテンプト:464kg

No.71 エスティタートの22(メス) ※母優先

■評価「S」
まずまずな歩様です。歩きの加速度がほど良いため統計的に評価Sとなりますが、動きの見映えは良くはありませんね。脚を余裕もって動かせる筋力がまだ足りないため、脚を出すリズムが若干ずれ、踏み込みの深さに統一性がなく、バタバタとした動きになっているのだと思われます(ここまで書いていますが歩様が悪い訳ではありませんよ)。

■両親デビュー時馬体重
父ナダル:---kg
母エスティタート:434kg

No.72 カイカヨソウの22(メス) ※母優先

■評価「B」
直飛(飛節がまっすぐ伸びた構造)であり、かつトモに筋力がなくグっと入ってこない踏み込みであるため、推進力の得られにくい棒歩きのような動きになっています。構造上は適正(芝ダ距離)の向き不向きが強く出そうですが、そのほか脚の運び自体は悪くありません。

■両親デビュー時馬体重
父ナダル:---kg
母カイカヨソウ:472kg

No.73 アドヴェントスの22(メス) ※母優先

■評価「S」
良く動けています。左→右の歩様はイマイチですが(恐らく歩き始めすぐに撮ったので気が乗っていないw)、右→左の歩様は良いですね。よって後者で診断しますが、しっかり歩幅を保って、のびやかに動けており、一定水準の筋力・骨格は持ち合わせていると解釈いたしました。前後からみて脚をまっすぐ出せているのも良いですね。

■両親デビュー時馬体重
父ドレフォン:---kg
母アドヴェントス:464kg

No.74 ブルーメンブラットの22(メス) ※母優先

■評価「B」
腰を使った前肢・後肢の連携が取れておらず、別々で動いているような歩様です。筋力不足のため、トモの筋力を乗せて踏み込み、推進力に転換するような歩きも効率的にできていません。前から見ると、オフセット気味ですね。これもグっと沈み込むように歩けない一因かもしれません。

■両親デビュー時馬体重
父ドレフォン:---kg
母ブルーメンブラット:468kg

No.75 シンハリーズの22(メス)

■評価「S」
まずまずな歩様です。途中で歩幅を調整する場面はあるにせよ、具体的な特筆部分はあまりなく、全体的に可もなく不可もなく、平均的に歩けているといったかたちです。

■両親デビュー時馬体重
父サトノダイヤモンド:502kg
母シンハリーズ:---kg

No.76 レネットグルーヴの22(牡)

■評価「A」
それなりの馬格があり良さそうな体つきですが、思いのほか歩様は小さくまとまっていますね。ピッチ気味であり、踏み込み浅く、歩幅は狭く、やや速い歩き。この範囲のなかでは一定した動きが実現できています。ただし、余力がある脚の出し方ではないため、筋力よりもゆるさが目立った馬体のようです。血統からもダート単距離に適正がありそうですが、このあたりが本馬に求めるイメージと合致しているならば検討もありでしょう。

※腎脾間膜エントラップメントにより開腹手術(2022/8/10)

■両親デビュー時馬体重
父ルヴァンスレーヴ:486kg
母レネットグルーヴ:412kg

No.77 スターダムバウンドの22(メス)

■評価「S」
良い歩様です。首をうまく使ったリズミカルな動きができており、前後のますぐな動きからも体幹は良さそうです。横から見ても型をキープしたままキビキビ歩けており、測尺の小ささを気にしないのであれば検討候補に入れて良さそうです。

■両親デビュー時馬体重
父オルフェーヴル:448kg
母スターダムバウンド:---kg

No.78 リプリートⅡの22(牡)

■評価「S」
まずまずな歩様です。見どころはあまりありませんが、この馬なりに統一された動きはできています。トモを使えておらず脚の運びがやや重めなため、筋力豊富なタイプではなさそうですね。それでこの測尺の大きさなので、仕上がりまでには時間を要するかもしれません。

■両親デビュー時馬体重
父ルーラーシップ:498kg
母リプリートⅡ:---kg

No.79 ギーニョの22(牡)

■評価「S」
まずまずな歩様です。充分な歩幅を保てていることから可動域自体は問題なさそうです。ただし、筋力に課題があるためか、脚を出すタイミングや踏み込み位置にムラがあるなど、後肢をしっかり動かせていません。

■両親デビュー時馬体重
父ニューイヤーズデイ:---kg
母ギーニョ:476kg

No.80 グランデアモーレの22(メス) ※母優先

■評価「S」
まずまずな歩様です。ある程度は一定した、脚を出すタイミング・踏み込み位置・歩幅などを維持した歩きができています。脚の運びはやや重く、筋力・運動神経は現時点でやや足りないと見ています。前から見ると、スピード効率が悪いと言われるやや開いた歩き方(広踏)であるため、この点は注意したほうが良いかもしれません。

■両親デビュー時馬体重
父ニューイヤーズデイ:---kg
母グランデアモーレ:468kg

No.81 レディドーヴィルの22(牡)

■評価「S」
良い歩様です。腰をあまり使えていないようですが、脚を一定の型をキープしたまま、軽やかに運べており良い動きです。前後から見てもまっすぐに脚を出せていますね。

■両親デビュー時馬体重
父アルアイン:518kg
母レディドーヴィル:---kg

No.82 スプリングゲイルの22(牡)

■評価「A」
やや速い歩様。この馬もスワーヴリチャード産駒らしい、整った歩きができています。動きの活発さから、一定水準の能力は持ち合わせていそうです。同産駒の2頭の中から選ぶならば本馬でしょう。ただし、体高があまりなく、大幅な体格の成長は見込めないかもしれません。

■両親デビュー時馬体重
父スワーヴリチャード:506kg
母スプリングゲイル:436kg

No.83 ハーエミネンシーの22(メス)

■評価「B」
ややゆっくりした歩様。パッと見で分かるとおり、覇気なく、力感なく、単に歩いているような状態です。身体全体のアクションも少なく、日ごろからの運動量も足りていないのかなぁと懸念してしまいます。

※右後肢球節OCD除去手術(2023/2/22)

■両親デビュー時馬体重
父ブリックスアンドモルタル:---kg
母ハーエミネンシー:---kg

No.84 リチュアルローズの22(牡)

■評価「S」
まずまず良い歩様です。うまく首や腰を使って歩けていないことから身体が硬そうですが、この馬なりに均一な間隔で脚を出すなどの動作をおこなえています。前後から見ると脚をまっすぐ脚を出せており、骨格的な懸念はなさそうです。

■両親デビュー時馬体重
父マインドユアビスケッツ:---kg
母リチュアルローズ:454kg

No.85 ブルーメンクローネの22(メス) ※母優先

■評価「A」
脚先だけで歩いているようであり、全身運動ができていません。脚の出し方などは悪くないのですが、運動することにまだ気持ちが向かっていないのかもしれませんね。

■両親デビュー時馬体重
父ミッキーアイル:478kg
母ブルーメンクローネ:478kg

No.86 ソブラドラインクの22(牡)

■評価「S」
評価Sのなかでは点数が低めです。直飛であることは良いのですが、踏み込み位置が浅く、不安定なため、踏ん張りが利きづらい非効率な歩きになっています。かなり腰高なため、前肢とのバランスを保つためにも成長が伴うまではこう歩くしかないのかもしれませんが。

■両親デビュー時馬体重
父リアルスティール:498kg
母ソブラドラインク:---kg

No.87 ヴィートマルシェの22(メス) ※母優先

■評価「B+」
ややゆっくりした歩様ですが、歩様の全体構成は悪くありません。筋力不足と思われ脚どりは重めながらも、脚を出すタイミング・踏み込み・歩幅など一定した出力ができています。前肢との連携も良く、脚の回転も良いものがあります。評価と矛盾するようですが、きれいな歩様であるため「+」を付けておきます。

■両親デビュー時馬体重
父サトノアラジン:508kg
母ヴィートマルシェ:494kg

No.88 ペルレンケッテの22(牡) ※母優先

■評価「A」
やや速い歩様。こうした馬はピッチ気味で歩幅が狭い場合が多いのですが、本馬は披露目に歩幅を取って、しっかり歩けていますね。歩様的な懸念点などは特にありません。

■両親デビュー時馬体重
父ダンカーク:---kg
母ペルレンケッテ:484kg

No.89 パドゥヴァルスの22(牡) ※母優先

■評価「S+」
良い歩様です。キビキビとした活気を伴い、脚を均一に出せています。歩幅を前肢・後肢の連携も取れており、良い脚の回転性も持っています。初仔は敬遠されがちですが、馬格があれば勝ち上がり率は劣りません。ハービンジャー産駒特有のゆるさはありそうですが、動きの良さから出資検討に充分値すると思います。

■両親デビュー時馬体重
父ハービンジャー:---kg
母パドゥヴァルス:432kg

No.90 ビットレートの22(牡) ※母優先

■評価「A」
やや速い歩様。勢いあまって歩幅が揃わなくなり、調整を入れるタイミングはありますが、脚運びは整っており、全体的にまずまず良く歩けています。

■両親デビュー時馬体重
父バゴ:---kg
母ビットレート:444kg

No.91 インピードの22(メス)

■評価「S」
良い歩様です。しっかり踏み込み、地面を蹴り、飛節を伸ばし……といった一連の動作を広いストライドを保ちながらもスムーズにまとめています。相応の筋力・運動神経を持ち合わせているからこそ、こういった動きを成立させられるのでしょう。Frankel産駒だからという訳ではありませんが、芯が通ったような独特な雰囲気も持ち合わせていそうですね。

■両親デビュー時馬体重
父Frankel:---kg
母インピード:---kg

No.92 エルヴァスⅡの22(牡)

■評価「A」
やや速い歩様。脚を出すタイミング・歩幅などあまり統一性がありません。動き自体は悪くありませんが、その中身の質という点では基礎として持ち合わせていないようです。

■両親デビュー時馬体重
父Saxon Warrior:---kg
母エルヴァスⅡ:---kg

■ 参考外評価(地方入厩予定馬 No.93~96)

※地方入厩馬は統計データを保持しておらず正式なリズム診断結果ではありません。記載している評価は世代成績の対象外とします。あくまでも参考情報としてご覧ください。

No.93 パーフェクトジョイの22(牡)

■評価「A」
まずまず良く歩けています。牡馬の割に大きくない測尺と、素軽い印象から、ダートのイメージはあまり湧きませんでした。

■両親デビュー時馬体重
父ミスターメロディ:474kg
母パーフェクトジョイ:420kg

No.94 レーゲンボーゲンの22(牡) ※母優先

■評価「B」
ややゆっくり目な歩様。力感はあまりありませんが、脚はあるていど一定に動かせているので全体的な印象は悪くありません。

※両飛節OCD除去手術(2023/6/9)

■両親デビュー時馬体重
父レッドファルクス:472kg
母レーゲンボーゲン:466kg

No.95 ペニーウェディングの22(メス)

■評価「A」
まずまず良い歩様です。ややピッチ気味ではありますが、しっかり歩けていますね。ほどよく活気もあります。牝馬ながら測尺サイズがあるので、ダートで走るのには問題なさそうですね。

■両親デビュー時馬体重
父ゴールドドリーム:526kg
母ペニーウェディング:478kg

No.96 ホーリーレジェンドの22(メス)

■評価「S」
良い歩様です。全体的にゆるいのですが、その重さを感じさせない軽やかでしっかりした脚どりです。敢えて地方馬で選ぶならば、馬格もあるこの馬かなと感じています。

■両親デビュー時馬体重
父ナダル:---kg
母ホーリーレジェンド:454kg

総評

今年度、最も歩様が良く見えた馬

  • No.45 フェルミオンの22(牡)評価S+

以下

  • No.62 マラコスタムブラダの22(メス) 評価S+

  • No.7 リリーバレロの22(牡)評価S+

  • No.14 シングルゲイズの22(メス) 評価S+

  • No.63 エリティエールの22(牡)評価S+

  • No.1 マリアライトの22(メス) 評価S+

  • No.68 ディーパワンサの22(メス) 評価S+

  • No.52 ソートアフターの22(メス) 評価S+

  • No.35 コロナシオンの22(牡)評価S+

  • No.89 パドゥヴァルスの22(牡)評価S+

  • No.41 アンフィトリテの22(メス) 評価S+

  • No.9 ファナティックの22(牡)評価S+

コメント

歩様が最も良く見えたのは、フェルミオンの22。恐らくこういったレビュー系の記事で本馬をまず挙げる人は誰もいないだろうと思われますw

でも奇をてらった訳ではなく、動きは個別コメントのとおり本当に良いですよ! 今回募集馬のなかで、ここまでストライドを長く保った状態ながらも素軽くきれいに歩けているのは本馬が一番でした。この脚どりからも、父シュヴァルグランと同じように、中距離以上のレースでの瞬発力勝負に期待できそうだなと感じています。

ただし、きょうだい成績傾向と、父自身もそうだったようにクラシック戦線には縁遠いと思われます。母優先対象であり口数が限られ、人気は下位だと想定されることから、最優先と言うよりは一般に入れておきたい一頭という扱いが良いでしょうね。

その他の所感では、マラコスタムブラダの22リリーバレロの22マリアライトの22など事前に多くの方が「良い馬だといいなぁ」と思っていたであろう馬は、総じて期待どおり良い歩様を見せていたように思います。

ほか、評価Sの総数は54頭に達しています。例年40-45頭ぐらいなので、ちょっと多い……とも思いましたが、今年の募集馬のレベルが高い現れかもしれず、素直にそのまま出しています。

今年も評価Sから重賞馬が出てくれると嬉しいのですが、54頭も挙げた中から出ても「そりゃ数撃ちゃ当たる」ツッコミがありそうですねw

チラシ裏のメモ書き程度の内容でしたが、総評としては以上です。
今後、票読み記事も新たに公開していくのでそちらもお楽しみに。キャロット募集期間終了まで引き続きよろしくお願いします!(マガジン一度ご購入いただいていればそのまま読めます)


なお最後に、おまけとしてシルクでも掲載した実験内容を以下のとおり記載しておきます。まだサンプル数が少ない検証段階のため、大外れになるかもしれませんがその際は悪しからず。サンプル数が溜まってくる2年後ぐらいに根拠など正式発表できると良いなと思っています。

とある検証中の条件に該当する、勝ち上がり率・活躍する可能性がより高いと思われる評価Sの馬(番号順)

該当する牡馬

・<検証中>対象数88、勝ち上がり62頭:勝ち上がり率70.5%、うちオープン以上勝利馬率11.4%
・主な該当重賞馬:タスティエーラ、スキルヴィング、イクイノックス、レッドジェネシス、レッドベルジュール、ベレヌス、ヴェラアズール

・条件除外した場合の牡馬平均:勝ち上がり率56.1%、うちオープン以上勝利馬率8.3%

  • No.2 ザズーの22

  • No.6 アドマイヤセプターの22

  • No.40 ケアレスウィスパーの22

  • No.42 エディスワートンの22

  • No.45 フェルミオンの22

  • No.63 エリティエールの22

  • No.78 リプリートⅡの22

  • No.86 ソブラドラインクの22


該当する牝馬

・<検証中>対象数72、勝ち上がり44頭:勝ち上がり率61.1%、うちオープン以上の勝利馬率8.3%
・主な該当重賞馬:ラヴェル、ナミュール、スルーセブンシーズ、アナザーリリック、ギルデッドミラー、レイパパレ

・条件除外した場合の牝馬平均:勝ち上がり率47.5%、うちオープン以上勝利馬率4.6%

  • No.8 ピュアブリーゼの22

  • No.22 グリューヴァインの22

  • No.27 マイミスリリーの22

  • No.34 コンダクトレスの22

  • No.36 ピースエンブレムの22

  • No.52 ソートアフターの22

  • No.61 フォトコールの22

  • No.62 マラコスタムブラダの22

  • No.67 プルメリアスターの22

  • No.71 エスティタートの22

今後、出資時に役立つデータ紹介やコラムなど無料記事なども展開していきます。noteで検索上位に表示されるようになるため、よろしければこの『リズム診断』のフォローと、本記事へのスキをお願いします。


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