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カップラーメンを待つくらいの間でわかる音楽講座 カウントをしっかりとろう(その3)b labo vol.10

カウントをしっかりとろう(その3)

1981年の大ヒット曲である「ルビーの指環」(寺尾聰)ですが、あの当時小学生からオッサンまでみんなが口ずさんでいた記憶がある。

しかし今考えてみるとあの歌はとても難しいです。16ビートでハネまくりシンコペーションが連続していて、常識的にはとても老若男女にウケる曲とは思えません。

だいたいイントロから難しい、ぼけっと聴いていたら今なん拍目か?見失いそうです。この曲は3拍くって入る曲なので「くーもーりー」はまだイントロの小節内にあります。「ガラス」のガの音でさえまだイントロ小節内にあり実際のアタマはガの1/4拍あとです、難しいでしょ。

自分で書いていても混乱してきましたが、なぜあんなにみんな歌っていたのか?その答えは出だしの「くーもーりー」の部分がカウントの役割をしていて、その後のノリまで伝えていたからだと思います。

「くーもーりー」の部分はしっかりとアタマを強調していてカウントどおりのメロディです。つまり「ツー・スリー・フォー」と歌っているような感じになる。

そしてこの曲は寺尾聰に何度も同じところを歌わせて重ねる「かぶせ」のような手法がとられています。よって声がダブって聴こえるのだが、これがうまくアフタービートの位置まで知らせてくれる。
つまり「くーゥ・もーォ・りーィ」と聴こえるため16ビートのシンコペーションにも対応しやすくなるのです。

余談ですが「ルビーの指環」は選抜高校野球の行進曲にもなっていましたが、どうやって行進していたのだろう?と心配になりました。ハネまくってまっすぐ歩けずヨレヨレだったのかな?と

youtubeで探したらありました。ちゃんと2拍子のマーチに編曲されていてシンコペーションは見事に消されていました。

甲子園を目指す球児、あるいはスタンドで吹奏楽応援をしたい方も
ぜひb laboへお越しください。


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