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英単語の語源図鑑 【読書感想文】 英単語は3つに分解されます。

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Amazonでレビューしたものです

1単語につき1イラスト! ページをめくるたびに重要単語が頭に飛び込んでくる!!
本書は、「語源」を学び、超効率的に英単語を覚える本です。
「語源」とは、漢字でいう、偏(へん)・旁(つくり)・などにあたるもので、たいていの英単語は、次の3つの「語源」に分解されます。
【例】injection(注射する)
⇒in(中に;接頭辞)+ject(投げる;語根)+ion(もの;接尾辞)
これらの「語根」「接頭辞」「接尾辞」をまとめて「語源」といいます。
ject(投げる)というイメージがつかめると・・・
・projectは pro(前に)+ject(投げる)⇒映し出す
・rejectは re(後ろに)+ject(投げる)⇒拒絶する
・ejectは e(外に)+ject(投げる)⇒排出する などなど芋づる式に語彙が広がります。
このように重要単語を語源に沿って分解し、語源の知識と語彙をイラストを見ながら身につけていきます。
一見、遠回りに思われる学習法かもしれませんが、語源の力によって1万語レベルの語彙が身につくことは、すでに語源研究によって実証されています。

1.語源とは


”語源学習法とは、英単語を構成する「パーツ(語源)」ごとに分けて考える方法です。”
(中略)
”語源のパーツには3種類あります。主に語の先頭に付いて方向や位置関係・時間関係、強調や否定などを表すものが「接頭辞」で、主に語の真ん中に来てその単語の意味の中核を表すものが「語根」、そして単語の最後に付いて単語の品詞の機能や意味を付加するものが「接尾辞」です。”

日本語なら、同じ音でも漢字によって意味があり、部首の組み合わせである程度意味や読みが推測できることが多いです。
一方英語はアルファベットの羅列で、一見全く意味のない組み合わせに見えてしまい、英単語は全部丸暗記しないといけないのかな、と思ってしまいます。

しかし、実は英単語も組み合わせでできているのだそうです。
それが、語源で、単語の「接頭辞」「語根」「接尾辞」の3つの部分です。
それぞれ単語内での意味があり、他の単語にも共通していることからから、それぞれの語源を覚えることで、英単語が覚えやすくなったり、新しい知らない単語でも意味が推測できます。
英語の辞書をひくと、単語が・で区切られていることがあると思います。あの区分がこの3つの部分ですね。

例えば、attractionは、at・tract・ionに分けられます。

もちろんこの3つに分かれない単語もありますが、この語源を覚えることで丸暗記から抜けられ、英単語を多少理屈で理解しやすくなるようです。

2.次々繋がる接頭辞〜語根〜接尾辞


この本はチャプター1から12までに分かれており、チャプターごとに1つの接頭辞を扱っています。
そして同じ接頭辞につく、いろいろな語根を見開きページごとに紹介し、さらに同じ語根から、接頭辞や接尾辞が違う単語を4つ紹介しています。

例として、Chapter1は、接頭辞adを扱っています。
Chapter1の最初、1-1ではminiという語根が紹介されています。
miniの意味は小さいです。
見開きの左ページにadministerが大きなイラスト入りで意味例文が紹介されています。
その右ページには、miniという語根を使った単語が4種類、やはりイラスト付きで紹介されています。
minister,minute,diminish,minorです。
同じminiという語根を使っているので意味は似通ってきますが、接頭辞や接尾辞が違うため少しづつ変化していきます。
「(国民に)使える小さいな人」「小さくされた」「小さくなる」「より小さい」という意味です。

こんな感じで接頭辞から、語根、同じ語根のいろいろな接頭辞接尾辞の単語というように、つながりで覚えていきます。

3.かわいくて少しシュールなイラスト


単語ごとに載せられてイメージイラストは、可愛くてちょっとシュールでインパクト大です。

英単語を覚える場合、我々日本人は、英単語の日本語訳を覚え、その日本語の意味から元の英単語の意味を理解します。
しかし、本来英語がネイティブの方は、英単語を見て直接意味につなげているはずです。

こうやって、接頭辞、語根、接尾辞が、イラストで視覚的にイメージされて、印象に残り、覚えやすくなっていると思います。

2018年に発行され、ヒットした本で、続編も刊行されました。
今でも十分通用しますので、おすすめですよ。

4.CONTENTS

はじめに
語彙がケタ違いに増える「語源」学習法とは?
語源で学ぶ3つの効果
本書の構成

Chapter 1 ad-(〜の方へ、〜の方を)
Chapter 2 con-, com-, co-(共に)
Chapter 3 de-(離れて、下に)
Chapter 4 sub-(下に)
Chapter 5 sur-, super-(上に、超えて)
Chapter 6 ex-(外に)
Chapter 7 pro-, pre-, for(前に、前で)
Chapter 8 re-(再び、元に、後ろに)
Chapter 9 in-, im-, en-(中に、上に)
Chapter 10 ab-, dis-, se-(分離、否定、反射)
Chapter 11 un-, im-, in-, a-(否定)
Chapter 12 mono-, uni-, bi-, du-, tri-, multi- (数)
索引
接頭辞で整理したもの


著者:清水建二 (著), すずきひろし (著),本間昭文 (イラスト)
ASIN ‏ : ‎ B07CZBS99Z
出版社 ‏ : ‎ かんき出版 (2018/5/23)
発売日 ‏ : ‎ 2018/5/23
言語 ‏ : ‎ 日本語
ファイルサイズ ‏ : ‎ 93814 KB
本の長さ ‏ : ‎ 290ページ


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