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ドラゴンクエスト ダイの大冒険 勇者アバンと獄炎の魔王 4巻 【ネタバレあり読書感想文】 やってきた魔王

★★★★⭐︎
Amazonでレビューしたものです。


港町恋愛相談室


港町サババに到着した一行。

マトリフはロカを連れて昔馴染みにグッズをゲットに行き、アバンとレイラは街をみてご飯と、別行動となりました。
そして、突然始まるムズムズするような両片思いの恋愛相談に、珍しく呆れるアバンとマトリフ。。。

もっと恋愛が上手くいってる人に相談しようよ、、他にいないとはいえ、
それに、パーティのトラブルNo.1は、恋愛問題だってダンジョン飯でいってましたよ。

とはいえそんなふわふわした空気は長くは続かず、悪魔の目玉改造版の偵察から、やってきた魔王の襲撃により、命からがらとなる一行。
傷ついたロカを癒すレイラ。
長年の付き合いのアバンの観察眼によるアドバイスもあり、二人は結ばれます。

ほうっておけないからってすごい告白ですね。
母性本能をくすぐられるって奴でしょうか。
やっぱり慈愛のマァムのお母さんだわ。

明日どころか今日の命も危ない危険な冒険の旅。
だからこそ燃え上がる恋もあるのでしょう。

楽しげな魔王


襲撃にやってきた魔王ハドラー。
勇者が強くなったと聞いて、味見をしたくなったとのこと。

15年前からですか、乗り込み癖は。
まあ、単身でないだけマシってやつでしょうか、一応魔王だし。
魔王って魔城の奥にいて、やってきた勇者が敵を倒し、最後に戦うからラスボスっていうんじゃないんですか?なぜあなたはホイホイ出てきて最前線で戦っちゃうの。

アバンとレイラに呪文と相手の技と自らの体の強さを試し、そしてロカと殴り合い、、、
楽しそうですねえ、ハドラー様。
「オラ、強え奴に会うとワクワクすっぞ」って顔してる。

子供を守るアバンを、甘く致命的な弱さというハドラー。
不遜で傲慢、乱暴で残酷。
でも卑怯ではなく、最前線で正々堂々戦う。
強い相手には名を聞き褒め称え、拳を交えた相手は敢えて拳でねじふせる。

力がすべて。
強さが正義。
戦場こそが生きる場所。
悪の王道を突き進む。

この15年後、ダイ相手に鼻水垂らすとは思えない格好よさです。

でも、もともとこういう人(ではないけど)なのかもしれません彼は。
魔軍司令の時は、中間管理職のストレスでビクってしまっていたのでしょう。
管理職向いてないよ、ハドラー様は。
今の方がのびのびしてイキイキして自信に満ちてるよ。

しかし、アバンの「気持ち」を侮った魔王は、再度のストラッシュの前に敗退します。

彼が心を手にするのはまだ先でした。

「ロカの危機」


まぐれあたりの必殺技アバンストラッシュ。
その成功例について考えた共通点は、「ロカの危機」でした。

アバンは誰にでも優しく、見た目で人を判断もしません。
でもそれは誰にも期待せず、誰とも特別に仲良くならない裏返しでもあるでしょう。
才能ある人間、平均から逸脱した人間は、人間社会では、妬まれ嫉まれはじかれます。そのことをよくわかっており、自らを押し殺し隠して生きてきました。

天才。ゆえの孤独。
才能ある人間が才能を発揮できないとは本当に不幸なことです。

誰からも距離をとり内心を見せずに生きてきた彼に、やっとできた例外が、ロカでした。

人を想う気持ちが力になる。
誰かを守るために強くなれる。
ダイと同じですね。

それこそが魔族にはない人の強さなのでしょう。
勇者が振るう最後の武器。
それを求め雲をつかみにルーラで出発です。



著者:三条陸 (著), 芝田優作 (著)
ASIN ‏ : ‎ B09R9Z8LGR
出版社 ‏ : ‎ 集英社 (2022/3/4)
発売日 ‏ : ‎ 2022/3/4
ファイルサイズ ‏ : ‎ 60954 KB


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