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07 セットデザイナーになる方法

プロとアマ

「プロフェッショナル professional」と「アマチュア amateur 」という言葉がある。実は僕はあまりこの言葉が好きではない。どうも「アマチュア」は「プロフェッショナル」よりも劣るという印象があるからだ。僕が思うにこの二つは上下に位置する言葉ではない。左右に位置する言葉、全くの別物の言葉だと思う。二つの違いは”生み出す物の創造性のレベルの差”ではなく”生み出す過程の意識の差”だと思う。つまり「対人からの自分」がプロ、「自分からの自分」がアマチュアだと僕は思っている。それは、誰か自分以外の人の意思や意向を取り込んだ上で自分なりの物を試行錯誤して相手に提示する という事。そしてその提示した物で最終的に必ず相手を満足させるのがプロフェッショナルだ。時には自分の感性と違う場合環境でも。理不尽な状況の中でも。当然プロフェッショナルでいるという事は苦しい。自分で自分の仕事が好きであるよう努力し続けなければならない。ゆえにプロフェッショナルには限られた人しかなれない。それでもやるからにはプロを目指してほしいと僕は思う。
僕がセットデザイナーの道を歩み始めた時、自分自身に3つの目標を立てた。その目標を達成するまでは何があっても辞めないと決めた。それは、
・プロフェッショナルになる事
・セットデザインの仕事で家族を養えるようになる事
・自分が満足する作品を1つ作る事。

どうにか最初の二つは達成できた。最後の一つは未だまた達成できず、だ。あと何年かかるのだろう。それまでこの仕事が好きでいられるよう努力し続けてみようと思う。


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