アメリカでは4月8日、日本時間では4月9日に皆既日食が起きます。
日本では日の出前の時間の日食なので観測はできませんが、アメリカ大陸を横断する日食ということで話題になっています。（2024年4月8日の日食）

この皆既日食は、アメリカでは2017年8月21日以来の皆既日食になります。

Great American Eclipse

今回の日食をさらに興味深くしているのは、2017年8月21日の皆既日食（サロス145)の軌跡とクロスすることです。

2017年8月21日の皆既日食は、1918年6月8日以来の米国全土観測された日食でした。合衆国内だけを通るものとしては1776年独立以来とのことです。

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1918年6月8日の皆既日食とシベリア出兵

1918年は第一次世界大戦(1914年7月～1918年11月）中でした。
スペイン風邪が大流行し、世界中で5000万人から1億人が死亡したと言われています。

6月8日の皆既日食（サロス126)の経路は、日本の南から始まって（沖縄県北大東市北部）、伊豆諸島鳥島全域を通過し、太平洋を横断してアメリカ本土とバハマまで横断しました。

この日食の前後に何があったかなと調べてみると、日本はシベリア出兵をイギリスとアメリカから要請されていました。

6月21日 - 英政府が珍田駐英大使にシベリア出兵を要請
7月8日 - アメリカがシベリアへの日米共同出兵を日本政府に提案
7月17日-日本政府が日米共同出兵同意をアメリカに回答
8月2日 - 日本が英米仏軍と共にシベリア出兵をすることを宣言
8月30日 - アメリカがシベリアに出兵する

シベリア出兵は、連合国（イギリス・日本・フランス・イタリア・アメリカ・カナダ・中華民国）が「革命軍によって囚われたチェコ軍団を救出する」を名目に行われたロシア革命に対する干渉戦争の一つでした。
共産主義の封じ込めという目的のほかに、帝政時代の外債と露亜銀行などのさまざまな外資を保全する狙いもあったと見られています。

シベリアにおける日本軍の実態は割愛しますが、wikipediaは読まれておいてもいいかも。

1918年6月8日の日食は双子座17度で起きていて、木星とSノードが同じ度数双子座22度、乙女座23度の火星とでＴスクエアでした。

アメリカ建国のチャート（シブリー）は、水瓶座27度に月があり、その月にトランシット天王星がコンジャンクションになっていました。
アメリカの月は結構やっかいなんです。
この月に天体がコンジャンクションすると、いつも何かやらかしています。

建国チャートでは、双子座21度に火星、乙女座19度にリリス、乙女座22度に海王星もあります。

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ロマノフ王朝の断絶

余談ですが、
1918年7月17日に、ロシア皇帝ニコライ2世とその家族5人が惨殺されています。（ロマノフ家の処刑）

皇太子時代に日本を旅行し、滋賀県大津でニコライ2世は暗殺未遂（1891年5月11日大津事件）に遭いました。
重症ではなかったですが頭蓋骨に裂傷が入ったため（脳に傷はなかった）、以降ニコライ2世は傷の後遺症と頭痛に苦しむようになったそうです。

その後しだいにニコライ2世は日本人に嫌悪感を持つようになり、ことあるごとに日本人を「猿」と呼ぶようになっていったそうです。それが日露戦争の要因になったというようなことが日本語のwikipediaには書かれています。
（前に読んだ時にはそんなこと書いてあったかなぁ？）

人の記憶が都合よく上書きされるように、wikipediaも上書きされるので実はアテにならないんですよね。

日本語wikiには、明治天皇が京都に急行しニコライ2世に謝罪したことや、数か月後も謝罪を兼ねて鎧一式などを贈ったことなど細かく書かれています。英語版には明治天皇のことはいっさい書かれていません。

ニコライ2世とその家族は、ボリシェヴィキ軍（レーニンが率いた左派の一派）によって殺され、遺体は切り裂かれ、焼かれ、森の中に埋められたと言われています。
ニコライ2世一家の殺害は、長い間、政府によって秘匿され、遺体が公開されたのはグラスノスチ時代の1989年でした。

故エリツィン大統領は1998年に行われた一家の国葬で、この殺害はロシア史上最も恥ずべきページの一つであると表明しました。

ニコライ2世と、フランス革命で処刑されたルイ16世がダブります。
ともに性格が優しく気弱なところがあったため（基本的に良い人であった）、政治利用されて処刑されてしまった感じがします。

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2017年8月21日の皆既日食

日食の経路は、オレゴン州の太平洋沿岸ではじまり14州を横断しました。

アメリカの2017年で印象に残っているのは、ハリケーン・バービー（8月25日～30日）です。
米国史上最も雨を降らせたハリケーンだったそうです。テキサス州東部と隣接海域をゆっくりと蛇行し、数十万軒の家屋が浸水した大洪水を起こしました。死者は107人（ガイアナ1人、米国106人）でした。

獅子座28度で起きた日食にレグルスがコンジャンクション。
日食とトラインの牡羊座28度天王星は、蟹座金星、天秤座木星とTスクエアを形成していました。ベスタと海王星がオポジション。

面白いことに、公表されているトランプ氏のアセダント獅子座29度に日食がコンジャンクションでした。

そういえば、12月6日 米国はエルサレムをイスラエルの首都として正式に承認しましたが、12月21日に国連決議で無効とされています。

Eclipse Crossroad of America

4月8日の日食は、2023年10月14日の金環日食の経路とも交差します。
Solar eclipse of October 14, 2023

昨年の金環日食と今回の皆既日食が交差する場所は、アラモ砦があることで有名なテキサス州サンアントニオということは昨年の記事に書きましたが、もう1カ所、イリノイ州南部の都市であるカーボンデールで交差することがわかりました。

実は1811年12月から1812年2月にかけてのニューマドリッド地震の前にも、今回のように日食の経路による"X" が形成されていたそうです。

詳しくは下のリンク記事に書きましたのでよかったらご覧ください。

Biblical(聖書的)な日食

2017年8月の日食は、「セイラム」（エルサレムの意味）と言う名の7つの町を通過したそうなのですが、実際に正しいのかよくわかりません。
Salem, Oregon
Salem, Idaho
Salem, Wyoming
Salem, Nebraska
Salem, Missouri
Salem, Kentucky
Salem, South Carolina

セイラムといえば、マチューセッツ州セイラムは魔女裁判で有名でした。

そして今度の日食では、ニネヴェという名の7つの町を通過するそうです。Nineveh, Texas
Nineveh, Missouri
Nineveh, Indiana
Nineveh, Ohio
Nineveh, Pennsylvania
Nineveh, Virginia
Nineveh, New Yorkss
日食は、カナダのノバスコシア州の「ニネヴェ」も横切るそうです。

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ニネヴェと日食

旧約聖書の中に、ヨナ（イオナ）という予言者が出て来る『ヨナ書』があります。

ヨナ書1章にさっそく、アッシリア帝国の首都ニネヴェの名前が出てくるのですが、神はヨナに「大いなる都ニネベ（私が持っている聖書の表記）に行ってこれに呼びかけよ。彼らの悪は私に届いている」と言って、ヨナに「（ニネヴェの人々は悪行のために）40日後に滅ぼされる」という預言を伝えるよう命令しました。

※聖書に出て来る「40日」は、実際の40日ではなく、多くの日々とか多くの時間というような意味合いです。

しかしヨナはアッシリアに行くのが嫌で、船に乗って反対の方向に向かいました。そのため神は嵐を起こし、船は沈没しそうになり・・・（途中省略）、ヨナは大きな魚に飲み込まれ、3日3晩魚のお腹の中で悔い改めることになりました。

ヨナが悔い改めると魚はヨナを海岸に吐き出し、ヨナはニネヴェに行き預言を伝えました。
すると意外なことに人々がすぐに悔い改めたので、神はニネヴェの破壊をやめたと聖書には書かれています。

預言者ヨナが実際に活動したのは、紀元前8世紀前半か、遅くとも紀元前7世紀中ごろまでと考えられています。

アッシリアの歴史記録を現代の天文学者たちが検証した結果、ヨナがニネヴェを訪問する前に日食が起きていたことがわかりました。
人々は日食を神の裁きの前兆とみなしていたので、ヨナの言葉に素直に従ったようですね。

その日食は、紀元前791年6月24日か、あるい紀元前763年6月15日に起きた日食のどちらかだそうです。

アッシリアの日食（またはブル・サガレの日食）は、現代の計算によれば皆既日食で、アフリカ・アジア・ヨーロッパの広範囲で見られたそうです。

こうして滅亡を免れたニネヴェでしたが、紀元前612年にメディア人、カルデア人、バビロニア人、アッシリア人反乱軍の連合軍と、その同盟者であるスキタイ人、キンメリア人に攻め込まれました。

戦いの最中にティグリス川が氾濫し、これに乗じた連合軍が攻め込んできて、ニネヴェは陥落しました。
アッシリア帝国は3年後に滅亡し、勝利した連合軍を率いていた将軍ナボポラッサルが、紀元前625年にバビロニア王国を建国し、首都バビロンがオリエントの中心になりました。

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ヨナのしるし

新約聖書ではイエスがヨナの名前に言及する場面があります。
マタイによる福音書（12: 39、16: 4）やルカによる福音書（11: 29）
イエスはしるしを求める人にむかって「ヨナのしるし」のほかには何のしるしも与えられないと言います。

マタイ12章でもイエスは「ヨナのしるし」に言及しています。
「邪悪で不義な時代は、しるしを求める。しかし、預言者ヨナのしるしのほかには、なんのしるしも与えられないであろう。」
ではヨナのしるしとは何でしょう？

聖書には、神は太陽、月、星を「しるしと季節」として用いられると書かれています。創世記 1:14
「天の大空に光る物があって、昼と夜を分け、季節のしるし、日や年のしるしとなれ。」

キリスト教会では「ヨナが大魚の腹の中で三日三晩を過ごしたように、イエスが3日後に復活することを暗喩している」と答えるかもしれませんが、私はイエスが言った「ヨナのしるし」とは日食のことだと思います。

日食は神の裁きだと近世まで信じられていましたし、日食は悔い改めのチャンスと捉えられてもいたでしょう。

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ヨハネの黙示録6章

あるアメリカ人は、聖書の預言では太陽に関する出来事は異邦人に対する神の対応を表し、月に関する出来事はイスラエルに対する神の対応を表していると言っています。
2017年の日食が、7つのセーラム（エルサレム）という名の町を通ったのは、エルサレムに関するアメリカへの警告だったとも。

そして7年後の今回は、7つのニネヴェの町を通過する（らしい）という偶然もアメリカへの警告と感じているアメリカ人も多いようです。
「古代のニネヴェのように、私たちには方向転換の機会を与えられたのだ」と書いている人もいました。

「７」は聖書的には神の数字と言われています。
日本人には馴染みが薄い聖書を身近に感じている国民性が、終末論を再燃させているようです。

地震ではなかったですが、1780年にマサチューセッツ州ニューイングランドで起きた「暗黒日」について書いた記事は、キリスト教圏の人々がどんなに神の裁き（世の終わり）を信じていたかが窺えると思います。
よかったらご覧ください。

2017年の日食の軌跡と2024年の日食の軌跡がXになるのを、ヘブライ語に関連づけている人もいます。Xは古代ヘブライ語のシンボルTAVで、「最後」を意味するそうです。

ある人は「この2つの日食は、ヨハネの黙示録によれば非信仰者に待ち受ける7年間のひどい苦難の期間（大艱難）を示す、開始と終了の印」と書いていました。

2024年アメリカの春分図

4月8日（現地時間）の皆既日食については、先の記事の最後のほうに少し書きましたので、この記事では春分図をシェアします。
春分図は1年の運気を表しますが、主には夏至までの運気とも言われます。

星の配置は世界共通ですが、場所によって「ハウス」が変わります。
ハウスは活動分野と捉えてください。

これもなかなかすごいですね。

太陽（政府）は5ハウス（投機）に入っているので、大統領選挙のことを表していると思います。
3ハウス（メディア）に冥王星が入り、国民（月）が9ハウスでオポジション。プロパガンダが熾烈になります。

選挙は梅爺ちゃんとトラ氏の一騎打ちになるそうですが、日食の起きた牡羊座19度は、梅爺ちゃんのネイタル水星（蠍座21度）とクインカンクス。
トラ氏の天秤座17度木星、天秤座14度カイロンとオポジション。蟹座23度土星とスクエア。
選挙の場合は、アスペクトが多い人のほうが優位・・・という説もあり。

しかし、梅爺ちゃんは中の人が別人だし、トラ氏も誕生日が偽りだと言われているし、あてにはならないかも。

元ツイの方は、「トラ氏に突然死の可能性もある」と書かれていました。

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二至二分は太陽がアリエスポイント（活動宮の0度）を通過する時で重要なのですが、春分は牡羊座0度を通過するため特に重要です。

太陽が牡羊座に入ると、牡羊座ルーラー火星も活性化します。
アメリカの春分図では、ICに火星（水瓶27度）がコンジャンクション。4ハウス（国内）が活性化します。
火星は、ディセンダントにコンジャンクションしている木星、天王星とスクエア。国内に激震が起きる可能性があります（地震とは限りません）

火星（水瓶27度）は、7ハウスのアルゴル（牡牛26度）もスクエア。
上のほうにも書きましたが、アメリカの建国の月は水瓶座27度です。

1945年、アメリカが日本に原爆を落とした年の春分も、水瓶座27度に火星がありました。
1861年南北戦争を始めた年の春分は、水瓶座29度にカイロンが。
1846年メキシコ戦争開始のときも水瓶座27度に海王星が。
2度あることは、3度も4度もあったでしょう。

太陽とカイロンとノード

春分図では太陽とカイロンは18度離れていますが、4月8日の日食では牡羊座19度で太陽とカイロンと北ノードがぴったり重なります。
牡羊座の場所で、太陽とカイロンがタイトに重なった春分が50年以上前にありました。

1968年の春分の一日前（20日）に、魚座29度で太陽とカイロンはコンジャンクションでした。1968年、アメリカはベトナム戦争の最中で、ノードは牡羊座19度でした。今回の日食の度数です。
3月16日にアメリカ軍はソンミ村で300人以上の一般人を虐殺しました。

翌年1969年の春分では、太陽と北ノードが牡羊座0度、カイロンは牡羊座2度でした。

その前は1918年3月19日、太陽とカイロンが魚座29度で重なり、北ノードは同じく牡羊座19度。この年は、上の方で書いたようにスペイン風邪（3月4日頃から）、3月5日から対ソ干渉戦争（シベリア出兵）が始まっています。

翌1919年の春分は、カイロンは牡羊座2度で太陽とコンジャンクションでした。

以前にも書きましたが、カイロンは「時代の傷、時代のカルマ」のようなものです。ポジティブな見方をすれば、時代のカルマを癒す時が来たということかな。

しかし、カイロンは負荷をかけて改善するエネルギーなので、混乱は避けられません。
アメリカ国内で暴動やテロが起きる可能性がありますし、他国からの攻撃もあるかもしれません。核の脅威。

外交の変化

外交面でも大変化がありそう。（大統領次第？）
4月の日食は、イスラエルのディセンダントにコンジャンクション。
ウクライナのディセンダントにスクエア。ロシアの土星とオポジション。

トランプ氏復権ならウクライナ戦争終結、ハンガリー首相が予測 | ロイター (reuters.com)

3月18日露大統領選 プーチン氏が（大統領選挙）勝利宣言 - Yahoo!ニュース

ロシアとNATO衝突なら「第3次大戦の一歩手前」、プーチン氏警告 | ロイター (reuters.com)

新たな戦争も起きないとは言い切れない。
アメリカの水瓶座27度の月が刺激されているし。

実際にはローマ教皇に戦争を止めさせる力はないけれど、ローマ教皇がこのような発言をしたと伝えられたことに意味があると思います。

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日本の場合は、サンフランシスコ条約の日のホロスコープを重ねると、ICで日食が起きます。

日本とアメリカの関係にも変化があるかも？
大統領が変わった場合は、変化はつきものですね。
日本の顔も変わる？

岸田首相がホワイトハウスにお呼ばれしている4月10日は、韓国の総選挙の日。日本時間9日の日食（牡羊座19度）は、岸田首相のベスタ（牡羊座19度）の上で起きます。
ベスタはN獅子座火星とのみ120度。 岸田首相はSノードも牡羊座18度で合。

ベスタは「自己犠牲」の星。
ドツボにはまりそうな岸田首相・・・だけじゃなく日本全体が。

17日は、太陽と海王星がぴったり重なり、イリュージョンなエネルギーが強まっていました。
春分のあと、21日頃に金星と土星がぴったり重なり、25日は月食です。
キッシーのイリュージョンは成功するでしょうか？

またまた長くなりました。
日本の春分図は、近いうちに別記事を立てますね。
最後までお読みくださりありがとうございました。